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料理の激人

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料理の激人

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 そんな騒動が起きている時、カイナは一人、知り合いのおばちゃんが営んでいる果物屋にいた。
「あら、カイナちゃん。いらっしゃい! 今日は何の用かしら?」
「あのな、海がりょーり作るんだ! それで食材探しにきた!」
「なるほどね。何が欲しいかは分かるかい?」
「あまぐりにぎんなん……。あと、さと、いも? とか言ってたぞ」
「甘栗と銀杏だね。里芋はちょっと待ってね」
 おばちゃんは隣の八百屋へと向かう。
「おぅ、どうした?」
「カイナちゃんが里芋欲しいそうだよ」
「おーっ! カイナちゃん! いらっしゃい!」
「さといも、あるか?」
「もちろん! ちょっと待ってくれよ……。ほい、お待ち! おまけでサツマイモとかおまけでつけておいたよ!」
「私からも、はい、甘栗に銀杏! 多めに入れておいたからね。林檎はおまけだよ!」
「ありがと! じゃあな!」
 食材の袋を満足そうに抱えてみんなの元へと走り出すカイナだった。

「戻ったぞー!」
 カイナがみんなの元に戻ったのは丁度タルを処理したあと。
「あら、カイナ。今までどこに?」
 雅羅の言葉に誇らしげに食材の入った袋を見せる。
「いっぱい持ってきたぞ!」
「これは……上々ね。偉いわ」
「……♪」
 雅羅に頭を撫でて貰って嬉しそうなカイナ。
「よし、みんな集まったし、戻ろうよ。これだけあれば十分だろうし」
 夢悠の言葉に全員が頷く。
「そうね。さぁ、雅羅ちゃん。行きましょう♪」
「ちょっと瑠兎子!?」
 再び、雅羅の手をとって先頭を歩き出した瑠兎子にみんなが続く。
 ちょっとした妨害があったものの、メンバーは無事に食材を手に入れ意気揚々とスタジオへと向かった。