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学食作ろっ

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学食作ろっ
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 ■ 今日からここが ■
 
 
 
 嵐のようなお披露目会が終わり、緑ヶ丘キャンパスの学食に静けさが戻る。
「手伝いをしてくれたみんなは、ちゃんと食べられたかねぇ? まだ食べていない子がいたら何か作るよ」
 後片づけをしている生徒に、オタケが声をかけた。
「俺は結構途中でつまませてもらったが……ティエン、ちゃんと食ったか?」
 生徒の使用した食器は洗浄機任せだが、調理器具や大皿等の洗い物は多い。袖をまくりあげて洗い物をしながら、高柳陣はテーブルを拭いているティエンに聞いた。
「うん、大丈夫。みんなと交替で食べたよ。はいお兄ちゃん、この台ふきもお願いね」
「ああ、そこに置いておいてくれ」
「結局最後まで手伝わせてしまったねぇ。ありがとね」
 真新しい厨房を磨くように拭きあげながらオタケが礼を言った。
「オタケさん、アンケートいっぱいあるよー、見る?」
 明夏灯世子が広げて揃えた用紙の束を持ってくる。
「意見が書いてあるのはこっちにまとめてあるからねっ。それと、5段階評価で丸をつけてもらったところは何がいくつ、って数えるの?」
「それは生徒会で預かって、データ入力してきましょう。その方が分かり易いでしょうから」
 生徒会としても、新しい学食のデータを取ることは今後他のキャンパスの学食にも活かしていけるから、と湯上凶司がアンケート用紙のデータ化を請け負った。
 オタケは意見や提案の書かれているアンケートを1枚1枚じっくりと目を通し、なるほどねぇ、と頷いた。
「みんな色々思うところがあるんだねぇ。学食が新しくなったお陰で、今まで考えてもみなかったことを沢山知ったよ」
 学食に求められるのは味ばかりでなく速さだということ、日本だけでなく地球各国の料理のこと、ラーメンとうどんの永遠の闘い、スイーツの重要さ。
「もっといろんなことを勉強したいねぇ。さしあたってはお菓子作りでも本格的に習ってみようか」
「そのときはあたしが試食してあげるからねっ」
 灯世子がちゃっかり口を出す。
「ああ、その時はまた是非みんなに頼むよ」
 そう言うオタケはとても楽しそうだ。
 レポーターとして飛び回ってくたくたのシヅルは、そんなオタケを見て、お披露目会は成功したのだとほっとした。
「オタケさん、前の学食にも思い入れあるだろうけど、新しく出来た学食も好きになってくれたみたいで良かったぜ」
 学食が建て直されると聞いた時、オタケはどこか寂しそうだったし、不安そうでもあった。けれど、新しい学食のお披露目会が終わって、こんなに活き活きとしていられるなら、立て替えはオタケにとっても良いこととなったのだろう。
「それもみんなのお陰だよ。ほんとうにありがとうね」
 感謝するオタケの表情は輝いている。
 そんなオタケが采配する学食で出る料理は、きっと美味しいだろうし、これからももっと美味しくなってゆくことだろう。
 
 今日からここが新しい緑ヶ丘キャンパスの学食。
 皆で作り、これからも作り上げてゆく、美味しい学食――。
 
 
 

担当マスターより

▼担当マスター

桜月うさぎ

▼マスターコメント

遅くなってしまい申し訳ありません。

学食や料理に関して皆様から様々なアクションをいただいて、とても面白く拝見させていただきました。
ガイドを出した時に思っていた以上に、緑ヶ丘キャンパスの新学食が良いものになってゆく楽しみは、アクションをいただいて書くこういうゲームならではですね。

そのうち、オタケさんがお菓子修業をする話とか書いてみたくなりました。
もし、そんなシナリオを出すような時には、また皆様の力と知恵を貸して下さいね〜。

ご参加ありがとうございました。お待たせしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。