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リアクション
――生身部門決勝が始まった時と同時刻。イコン部門決勝も開始した。
ゼノガイスト対魂剛
戦闘開始の合図と共に動いたのは魂剛。鬼刀とアンチビームソードの二刀流でゼノガイストへと迫る。
「魂剛、来ます!」
「回避する」
行動予測とディメンションサイトで鋭い二刀の剣撃を回避、新式ビームサーベルで受け流し、距離を取ろうとバックする。
「間合いを取らせるな。攻めろ!」
「もちろん!」
距離を取ろうとするゼノガイストに突撃。
「喰らえっ!」
接近する魂剛に対し、ビームアサルトライフルで迎撃。だが、魂剛は最小限の回避動作のみを行い、多少ダメージを受けながらも接近。
「はっ!」
ゼノガイストを間合いに捉え、再び二刀の乱舞を繰り出す。
「(攻撃。行動データ収集……もう少しお願いします)」
ヴェルリアが必死に魂剛の行動を収集し続けている。
「(分かった。なんとかしてみる)」
ゼノガイストもビームサーベルと二式の二刀を持ち、魂剛と打ち合う。
「ぐっ……!」
魂剛の猛攻をギリギリで防いで見せるゼノガイスト。
「そこっ!」
魂剛がゼノガイストの持つ、新式ビームサーベルを弾き飛ばす。
「(……収集完了。パターン予測完了。真司、お待たせしました)」
「(……全くだ)」
ヴェルリアが収集した攻撃、行動パターン、更に真司の行動予測、ディメンションサイトで、魂剛の攻撃を巧みにかわしていく。
「む……攻撃を読まれている……?」
ゼノガイストの異変に気づいたのはエクス。だが、そのときにはアンチビームソードが弾き飛ばされていた。
「あの状態から剣を弾き飛ばせるなんて……」
「そこだっ!」
驚き、動きの鈍る魂剛向けて、二式を突き出すゼノガイスト。
「唯斗!!」
「っ!」
エクスの一喝で我に返った唯斗がすぐに回避。紙一重で回避する。
「決めさせてもらう!!」
そこに真司がアクセルギアを始動。リミッター解除してからのファイナルイコンソードによる神速の一撃を繰り出す。
「負けてやれるかっ! エクス!」
「光条エネルギー開放、出力を上乗せする!!」
エクスの身体が光があふれ出し、ダメージ上昇で鬼刀の威力を上げる。そして、ゼノガイストと真正面からぶつかり合う!
一閃。お互いに斬り抜ける。すぐさまお互いに振り向き、武器を突きつける。
「……」
「……」
魂剛の手には剣はなくエナジーバーストを集中させた拳。ゼノガイストは二式。リーチの差も歴然。
「俺の――」
そこで爆発音が鳴り響く。そして、空より飛来するフライトユニットを装着したパワードスーツ隊が現れる。
「なんだ!?」
『紫月さん、緊急事態です!』