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【第四話】海と火砲と機動兵器

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【第四話】海と火砲と機動兵器

リアクション

 同日 戦闘終了より数時間後 迅竜 コンピュータルーム

 先程の戦闘で使用された装備も片付けられ、ダリルが撤収したコンピュータルームで、睡蓮はデータベースを使って調べ物をしていた。
「なるほど。エッシェンバッハ・インダストリーについては一般常識として知っているつもりでしたが、調べてみるとやはり奥が深いものですね」
 前回同様戦場管理、部隊の配置・合流・散開の支持や救援要請などを行い、味方のサポートを行っていた睡蓮。
 彼は今回も迅竜のオペレーターとして、きっちりと職務をこなしていたのだ。
 そして、ここからは迅竜のオペレーターではなく、もう一つの職務が始まる。
 調べ物によって得られた情報は報告せず、胸にしまい込む睡蓮。
 もっとも、ここで閲覧できる情報なら、教導団で別行動を取っているという者達が既に辿りついているだろうが。
「さてさて、これで彼らがアクセス履歴を参照して迅竜のデータベースの所在を突き止められるでしょう」
 そう呟き、調べ物を終了すると、睡蓮は考え込んでいるフリをしてテレパシーをスミスに繋いだ。
『スミスさん、エッシェンバッハ派の一員としての定時連絡の時間です』
『これはこれは睡蓮さん。先程は盾竜の情報をいだだきましてありがとうございました』
『いえ、それが外部協力員としての私の職務ですからね。お気になさらず』
『それはどうも。さて、他に何か報告はありますか?』
『何者かがエッシェンバッハについて調査している節がありまして。可能ならば、そのその対策を依頼したいところです』
『報告感謝します。それに関してはこちらでも手を打っておきますが、睡蓮さんの方でもご協力をお願いしますよ』
『了解しました。それでは、定時連絡を終了します。それでは、また次の定時連絡で』
『ええ。次の定時連絡をお待ちしております』
 テレパシーによる交信を終えると、睡蓮は一人呟いた。
 最近はもっぱらこっちの活動が多くなってきましたね。
 格納庫に置きっぱなしになっている巌島三鬼を思いながら、そう呟く睡蓮であった。