リアクション
終幕
城下町の病院で、アゾートは検査を受けていた。
「アゾート、どうだった!?」
検査を終えたアゾートに、待合室で待っていた香菜とキロスが駆け寄る。
「特に問題は無いって。しいて言うなら、殴られた所が小さなコブになってるくらいだね」
そう言って肩を竦めるアゾート。香菜はほっと胸をなでおろす。
「ったく、心配して損したぜ…」
口の悪いキロスだったが、どこか安心した表情である。
「お、検査どうだったでありんすか?」
ハイナがアゾートに気付き声を掛けてきた。
「特に問題は無かったみたいです。ご心配をおかけしました」
「そうでありんすか。良かったでありんす…」
「あの、あれから妖怪達はどうなりました?」
アゾートの質問に、ハイナはやや困った顔で答えた。
話によると、捕らえた妖怪の長達は一時軍隊が拘留していた。
しかし、長を失った妖怪達が身勝手な行動を取り始めた。
どうやら長の座を狙っていた者がいたようで、そういった妖怪達が暴れだし町の復旧にも支障が出たらしい。
結果、長達には監視付きで部下を纏めさせることになった。今は山の麓で部下に町の復旧を手伝わせているとの事である。
ちなみに、町の復旧を手伝う妖怪の中には、化け狐や雪女の姿もある模様。
一方、生き残った大蜘蛛と蜘蛛妖怪は、山の奥地へと逃げて行ったらしい。現在捜索中だそうだ。
そこまで話し終えた所に、兵士が駆け寄ってきた。
「分かった、すぐ行くでありんす。まったく…ゆっくり話す時間も無いでありんすねえ」
アゾート達に手を振り、ハイナが病院を出て行く。
「それじゃ、私達も行きましょうか」
香菜、キロス、アゾートも病院を後にし、自分達の帰るべき場所へと向かう。
葦原島中を巻き込んだ妖怪騒動は、これにて終わりを迎えたのである。
こんにちは、ゲームマスターのREDです。
ご参加頂いたプレイヤーの皆さん、真にありがとうございます。
『葦原島、妖怪大戦争』、いかがだったでしょうか?
何分シリアスなシナリオでしたので、セリフや戦闘シーンの執筆にはかなり苦戦しました…。
次回はもっとまったりとしたシナリオを執筆したいなと思ったり。
それでもなるべく盛り上がるようにリアクションを作成したつもりですが、うまく書けていますでしょうか?
皆様のお気に召せば幸いです。
それでは、また機会がありましたらよろしくお願いいたします。