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リアクション
6.個人で楽しむ人々
それは、キノコ党の襲撃前のことだった。
「うぉ……くぁあ……っ」
「くくク…… キノコ党の面汚しの裏切り者メ、思い知ったカ!」
レグルス・レオンハート(れぐるす・れおんはーと)が一人悶絶するのを、ゲブーやサリー達キノコ党の面々は唇を歪めながら、見守っていた。
キノコが嫌いではなかったレグルスは、軽い気持ちでキノコ党に所属した。
しかし、それがそもそもの間違いだった。
「タケノコも、美味しいと思うのだがな……」
ぽつりと漏らしたその台詞が、致命傷。
「貴様っ、タケノコ党員か!?」
「違う? ならば裏切り者か!」
「やってしまエー!」
レグルスが弁解する間もなく、キノコ党員によって縛り上げられる。
「くくく……お楽しみはこれからだぜ!」
「な…… そ、それはクスグッタイダケの粉末。それをどうするつもりだ!?」
「こうしまス」
「え……あ、うわぁあああ!?」
レグルスの敏感な部分……尻尾にたっぷりとクスグッタイダケが振りかけられる。
その瞬間、彼の研ぎ澄まされた感覚の全てはクスグッタイダケの支配下となる。
「あぁあ……く、くすぐった……や、やめ……」
「更に、こうでス!」
「うわぁあああああ!」
レグルスの悲鳴が、キノコ党本部に響く。
しかし、誰も助けに来るものはいない。
レグルスは一人、延々とこの窮地を漂い続けるのだった。
◇◇◇
「ボクはタケノコ党」
「ミムちゃんもー」
「だってキノコよりタケノコの方がぶっといもん」
「ねー♪」
手に手に怪しい薬を持って顔を見合わせているのは神月 摩耶(こうづき・まや)とミム・キューブ(みむ・きゅーぶ)。
「あたしはキノコ党よ」
「わたくしもですわ」
怪しげにそう宣言するのはクリームヒルト・オッフェンバッハ(くりーむひると・おっふぇんばっは)とアンネリース・オッフェンバッハ(あんねりーす・おっふぇんばっは)。
手には、やはり怪しい粉末を持っている。
「党は違っても、クリムちゃんアンネちゃんとはお友達だよ♪」
「アンネちゃん、よろしくねー」
「ふ……」
そんな甘い笑顔を浮かべる摩耶とミムに、皮肉気な笑みを浮かべるクリームヒルト。
「タケノコ党が、キノコ党を見逃すと思って? キッチリと楽し……じゃない、目に物を見せてあげるわ!」
「楽しみにしててくださいませ」
「えーっ!」
クリームヒルトとアンネリースの言葉に一瞬動揺する摩耶だが、すぐに落ち着きを取り戻して手に持った薬を掲げる。
「そんなら、ボク達はこのお薬を使わせてもらうもん!」
「ミムちゃんもー!」
んっぐ、んっぐ、んっぐ!
一瞬の躊躇いもなく、強力タケノコ剤を飲み干す二人。
どくり。
「は……ひゃうん!」
「ふゃぁああああん!」
むくむくむく。
もりもりもり。
みるみるうちに、二人の体の一部が巨大化していく。
摩耶は、太腿から下腹部……つまり、お尻。
ミムは、胸。
「はわぁああ、こんなにおっきくなっちゃった〜」
「あはぁ、シャツがきついのぉ」
想像以上の薬の効き目に困惑? する二人。
(ふふふ……いい恰好ね)
クリームヒルトはそんな摩耶にそっと近づくと、その大きなお尻に。
「くらいなさいっ!!」
「ふぁあああ!?」
持っていたクスグッタイダケの粉末を、たーーっぷりとふりかけた。
「ふぁあああっ! お尻、お尻がむずむずするのぉおおお!」
「あらあら、仕方ない子ねぇ。こんなにお尻を大きくしちゃって。こーんなに、気持よさそうにしちゃって」
「はぁんっ!」
強力タケノコ剤のせいで巨大化し、おまけにお尻が敏感になった摩耶は、粉末だけでも激しく反応する。
「ほら、もっとかけてあげるわよ!」
「う、うそ…… 嫌、駄目えっ!」
「駄目? 本当に?」
「え、あ…… んあっ!」
クリームヒルトに臀部を揉まれ、仰け反る。
「くぅ、くすぐったい…… あふ、で、でも、気持ちいかも……」
「んふっ、摩耶、可愛い」
クリームヒルトのお尻攻撃に、すっかり翻弄される摩耶だった。
一方、ミムとアンネリースは。
「ミム様、素敵なお身体ですね。お見せください……」
「えへへ……」
「そのお身体をもっと良くするもの、わたくしは持っております」
「ええっ!」
袋片手にミムに近づくアンネリース。
そして彼女が油断した所に、袋の中の粉末をぶちまける。
「え、アンネちゃんそれお薬じゃ……はぁああああん! むずむず、むずむずするよぉっ!」
「何処がむずむずするのですか?」
悶えるミムに、アンネリースはわざと丁寧に問う。
「あうっ、お、おっぱ……あっ!!」
「何処ですか、何処ですか?」
アンネリースの手が、肌の上をまさぐる。
「はぁ……アンネちゃん」
「何でしょう?」
「おっぱいが……変なのぉ。何とかしてぇ……っ!」
「ミム様、大変上手におねだりができましたねえ」
ミムの悲鳴ににやりと笑う。
「たっぷりと楽しませて……楽しんであげましょう」
4人のキノコタケノコな時間はまだまだ続く。
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