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【第六話】超能力の可能性、超能力の危険性

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【第六話】超能力の可能性、超能力の危険性

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 同日 同時刻 中国 四川省
 
 セレンフィリティ・シャーレット(せれんふぃりてぃ・しゃーれっと)セレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)は劉銀飛に関する調査の為、彼の故郷である四川省へとやって来ていた。
 今、彼女達がいるのは、四川省のとある町。
 銀飛が幼少時を過ごしたという町だ。
 
 とはいえ、聞き込みをしてみても、『銀飛は良い子だった』という旨の情報しか出てこない。
 当然、二人は政財界や裏社会経由でも当たってみていたが、出てきたのは『銀飛は金鋭峰にライバル意識を持っていた』という既に知られた情報のみ。
 
 二人が困り始めていた時だった。
 町の一角にある庶民的な食堂。
 その扉が開き、一人の若い女性が出てくる。
 
 エプロンと三角布という姿から従業員であることは間違いない。
 その女性は二人に気付くと、小走りに歩み寄ってきた。
 
「あの……」
 二人へと話しかけると、その女性は一通の手紙を差し出した。
 曰く、彼女は銀飛の幼馴染である。
 そして、この手紙は銀飛がイコン展示会場襲撃事件を起こし、その後にパラミタ外周へと激突したあの日。
 その前日に届いたというものらしい。
 
 彼女はセレンフィリティとセレアナが銀飛のことを調べていると聞き、この手紙を持ってきたのだ。
 許可を得て、二人は手紙へと目を通す。

「これは……!」
「まさか、こんなことだったとはね――」
 
 手紙の文面に目を通し、二人は絶句したのだった。