波羅蜜多実業高等学校へ

葦原明倫館

校長室

空京大学へ

【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出

リアクション公開中!

【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出
【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出 【5周年記念】【かんたんイラストシナリオ】あの日の思い出

リアクション

 
 ■ 愛する妻、そして娘と共に過ごす幸福な日常 ■
 
 
 2024年のバレンタインデーは、御神楽 陽太(みかぐら・ようた)環菜夫妻の第一子、陽菜が誕生して二週間後のことで、慌しく育児をする二人は、手作りのチョコを互いに用意する時間は取れなかった。
 陽太が用意しておいたチョコケーキを、二人で食べることにする。

「ごめんなさい。イベント事には疎くて」
「そんなこと気にしません。
 どちらにしろ、分け合って食べるんですから、ひとつで充分です」
 決まり悪そうな環菜に、陽太は笑う。
 どちらから、とか、幾つ、とか、そんなことは問題ではないのだ。
 ひとつのものを、分かち合って、一緒に。
 そちらの方が、ずっと嬉しく、ずっと幸せだ。

 ひとつの幸せを、二人で分かち合って。
 陽太と環菜は、示し合わせたわけでもなく同時に、同じ方を見た。
 側のベビーベッドには、二人の愛娘、陽菜が、すやすやと寝息を立てていた。
 二人の幸せは、今、こうして、目に見える形になって、二人と共にある。

「美味しい。あなたが選んだの?」
「実は、エリシアのお勧めです。
 紅茶も、絶対この組み合わせで! と念を押されました」
 紅茶の淹れ方まで陽太に念入りに指導して、それでも、この場を二人――三人だけにするエリシアの気遣いに、ケーキを食べながら、環菜はくすりと笑った。