リアクション
エピローグ
(君の働きには、いつも感謝するよ。魔鎧の姿も、なかなか似合ってるしね)
(ただ、今はまだ、あの装置を手に入れるには、時期尚早だ)
(それと、僕は一度、ここを離れるしね。……用事が済めば、いつかは戻るけど。ここはだって、僕の土地だから)
暗闇の中、無邪気な笑い声が響く。
その言葉を受けた男もまた、密かな忍び笑いを漏らしていた。
そして。
翌日、イコン戦闘に参加したイエニチェリは、代表として校長室に赴き、ジェイダスに詫びた。しかし、ジェイダスはただ笑い、彼らを讃えた。
「諸君の勇気に、感謝する。時には己自身の心の声を優先することもまた、美しいことだ」
「ところで校長、黒崎天音のことですが……」
ルドルフが、静かにそう口を開く。天音の名に、尋人はびくりと肩を震わせた。
「……あれにも考えがあるのだろう」
「イエニチェリからは外さない、と?」
ジェイダスは頷く。
「彼は、俺の薔薇の一人だ」
躊躇いもなくジェイダスはそう言い切り、再び深く椅子に腰掛けた。
「北部の探索に向かった生徒たちには、被害もあったそうだ。大事には至らなくて何よりのことだが、不審者の通報もある。警戒をしてくれ」
「はい」
イエニチェリは、それぞれに深く頷いた。
「そこにあるのは、……ナラカに繋がる、エネルギー装置なんですね」
青白い顔のままではあったが、尋人はそうジェイダスに確かめた。
ジェイダスは暫しの沈黙の後、はっきりと答える。
「……そうだ。俺の長年求めていたものでもある。それが地球にまでもたらされれば、どれだけの争いが無くなるか。俺は、そのためにパラミタに来たのだ」
ジェイダスの赤い瞳には、強い意志が宿っていた。
そのために、ウゲンをも利用し、ぎりぎりの駆け引きを続けてきたのだ。そしてこの先も、疎まれ、憎まれることもあるだろう。それすらも引き受ける覚悟が、ジェイダスの全身から感じられた。
それが故に。彼らはその時、その【鍵】については、ついに、誰も尋ねることはできなかったのだった――。
●この度は、諸事情により当初よりリアクション公開が遅れましたことを、心よりお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。
また、この度の震災により、被害にあわれた方、今も不自由な生活をしていらっしゃる方、みなさまに、心よりお見舞いを申し上げます。
●今回のシパーヒー防衛戦は、教導団の協力もあり、防衛成功となりました。
ウゲンはこれで一旦薔薇学を離れ、今後はグラシナのほうでお会いすることになるかと思います。
●黒き迷宮、およびそこに隠されているものが、ナラカからのエネルギー装置ということは、このキャンペーンの前半を開始したときから決まっていたことでした。
正直に言いますと、現状、このような事態となり、このままそれを通すかどうかは、非常に悩みました。ご不快に感じられた方がいらっしゃいましたら、お詫びいたします。
しかし、新たなエネルギー源は、ジェイダスの悲願であり、運営側とも話し合った上で、このまますすめることといたしました。とはいえ、決断は私自身ですので、お叱りは、私のほうへお願いいたします。
●今回のシナリオガイドにおける「フラワシ」の扱いですが、説明不足で申し訳ございませんでした。ウゲンが与えた「超霊」のみ使用不可ということで、通常のフラワシに関しては採用とさせていただいております。ご指摘ありがとうございました。
●アクションに関してですが、シナリオの内容から関係がないものは、やはり採用は難しいです。その点は今一度、ご留意ください。
●次回シナリオガイドは、4月中旬になります。詳しい日程は、決定次第マスターページにて告知いたします。
●ご参加いただき、ありがとうございました。次回も是非、よろしくお願いいたします。