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【おとこのこうちょう!】しずかのじゅせいらん! 後編

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【おとこのこうちょう!】しずかのじゅせいらん! 後編

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■□■8■□■ そして、時空は分銅される

「せっかくなので、いろいろ遺伝子提供を試す機会を伺ってたわけだが」
毒島 大佐(ぶすじま・たいさ)が、いろんな生物を用意しながら言う。
「って、なにしてんだおまえは!?」
慌てる巨大小ラズィーヤに大佐が言う。
「安心しろ。せめてもの慈悲だ。全部、パラミタの普通の生き物だし、メスだ」
「せっかく連れてきたんだし、やってみないのはもったいないよね!
あらゆる可能性を試すのダ!
イッツ・ポシブル!」
マッドサイエンティストのポシブルが、
好奇心に負けて、魔導受精の装置を起動する。

かくして、さまざまなクリーチャーにより、

【遺伝子提供:スクィードパピー】
【外見特徴:手足が伸びる、顔に傷がある】
【性格:何か王に俺はなる!的な何か】

【遺伝子提供:お化けキノコ】
【外見特徴:焼くと香ばしい臭いがする】
【性格:狡猾だが頭は悪い】

【遺伝子提供:スライム】
【外見特徴:水に濡れると増殖or巨大化する】
【性格:何も考えてない】

【遺伝子提供:アスコンドリア】
【外見特徴:声が超渋い、顔だけ大帝】
【性格:お淑やかで礼儀正しい】

【遺伝子提供:スカイフィッシュ】
【外見特徴:気配が空気】
【性格:目立ちたがり】

【遺伝子提供:フライングヒューマノイド】
【外見特徴:猿語しか喋れない、常にバナナを食ってる】
【性格:IQ400の天才】

【遺伝子提供:よくしゅヒル】
【外見特徴:よく見るとぬめぬめしている、接触のみで吸血出来る】
【性格:天然で無邪気】

といった小ラズィーヤが誕生してしまう。

さらには、
瓜生 コウ(うりゅう・こう)
【外見特徴:名状し難い】小ラズィーヤともあいまって、
パラレルな世界がとんでもないことになった。

さらには、巨大化したラズィーヤも、
時空の歪みの影響で、クリーチャー化してしまう。

しかし、べつに理性がなくなったわけではないため、
「ギギーギー!」
と、超低音で渋い声の猿語で叫んでいる。

「小ラズィーヤさん、
早くなんとかしろ、って言ってるよ」
「わかるのか静香校長。すごいな」
大佐が感心する。

「こうなったら、
アルバの髪を切って遺伝子提供すれば、
時空を操る能力が小ラズィーヤに付与されるはず!」
仮面雄狩ること、リカインが、
アルバ・フレスカの髪を切る。
「ギャー!
毎日のケアに何時間かけてると思ってるんですかー!」
アルバ・フレスカにも遺伝子提供させたが、
時空の歪みによる大爆発は止まりそうにない。

「どうすればいいの!?」
花子が悲鳴を上げると。

「分銅ですッ!」
「あ、あなたは!」
桐生 ひな(きりゅう・ひな)が、分銅を持って現れた。
「巨大化によっても解決できない状況……これは分銅するしかないのですよー!」
「何言って……!」
そう言いつつも、花子は、「分銅」という言葉そのものが甘美な誘惑に聞こえるのだった。
過去の世界で、繰り返し潰されて、
分銅依存症にさせられていたのだ。

「今回もあんまりかまってもらえなかったんですね?
出落ち要員として、
私が一番おいしくしてあげるのですよー」
「私は出落ちじゃないわよ!」
「……。
これまでと一味も二味も違う分銅アタックで、身も心も一つになりましょー」
「聞かなかったことにするんじゃないわよ! ……んっ!?」
ひなは、花子にいきなりキスして抱きしめた。
ひなの濃厚なキスとともに、空中に分銅が放り投げられる。
「んちゅ、分銅を快感にさせてあげちゃうのですっ……ぶちゅー」
「ぶちゅうううう」

「にひひ、よくつぶれておるのう。
づばーんと楽しんで、
徹底的にぺらぺらにしてやりゅー」
ひなにさらなる追撃を依頼されていたナリュキ・オジョカン(なりゅき・おじょかん)は、
ひなと花子の上に、さらに分銅を繰り返した。
「ぶちゅ……ふぎゅ……んぐっ……べちょ……」
「んちゅ……ぐちゅ……ぐにゅ……ぶちゃ……」

キスして絡まりあったひなと花子は、
ポスターのようにぺらぺらになった。

「あっ、時空の歪みが!」
分銅による圧縮の力で、時空が元に戻ったのだった。

「やれやれ」
同時に3分たったので、小ラズィーヤが元の姿に戻る。

こうして、ひとまず事件は収束し。
「お持ち帰りだにゃあ!」
ぺらぺらになったひなと花子を、
ナリュキが持ち帰るのであった。