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潜入、ドージェの洞窟!

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潜入、ドージェの洞窟!

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 ごぉりごぉりと音がする。芦原涼子が遊牧民達に教わったやり方で、万能薬(仮)を煎じているのだ。
「ふぅ、全員分作れるのかしらね〜……」
 などと、今回協力してくれたメンバーの一部に手伝ってもらいながらも、涼子は薬を作り続けていた。たとえこれが万能薬でなくともかまわない、万能薬に自分が一歩近づければそれでよいのだと、薬を作り続けていた。
「あ、涼子さ〜ん! ご飯できましたよ〜!」
 とは、未沙の声。彼女たちへの報酬の一つに、今回ヒカリゴケで作った試作万能薬が入っており、それが人数分完成するまで、ドージェの洞窟の近場でキャンプを張っていたのだった。で、美沙や唯乃にくっついてエラノール達女性人がそれまでサバイバルしながらの料理を作ることになったのだった。
「えぇ、もう少しまってください! すぐいきますから〜!」
 彼女たちを見ていると、不意に医学を志した頃を思い出す。やはり、誰かが笑っていることが自分は好きだ。これはどうしようもない性分なのだろう。だから、これを使って彼女たちに笑顔が出来るのなら、それはとてもよいことだと思う。

 涼子の口元には、確かに微笑みが浮かんでいた。




 んで、パラ実本校舎付近。
「で?」
 一袋分のヒカリゴケを前に、今回パーティーを組んだパラ実メンバーは一触即発の空気だった。
「これが今回手に入れれた分……と?」
「あぁ」
 沈黙しばし。そして、
「ふざけんじゃないわよ!! あんたねぇ、コケ全部とってくるとか言ってた割りにぜんぜんじゃないのよ!!」
「るっせぇ!! そもそも戦力差が10倍以上あんだぞ!! 成果を出しただけでも僥倖だろうが!!?」
「逆に惨めったらしいわよ!! 0か100ってな具合に漢らしいとこ見せらんないの!?」
「あぁ!?」
 うぎゃーだーわんたんげっだんすーさん。互いに得物を手に、一触即発の空気を作り出す。誰もが相手の隙を見てヒカリゴケを奪おうとした次の瞬間、
「うるせぇぞ!! 昼寝が出来ねぇじゃねぇか!!」
「今は夜だあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
 悠司が枕片手に怒鳴りつけにきた。
「もらったぁ!!」
「させるかぁ!!」
「あたしんだって言ってるでしょう!!?」
「あらあら〜♪ なんだか楽しそうな事になって〜、まぜてくださいな〜♪」
「くたばれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
 誰かが手榴弾でも投げたか、それとも火術か。いきなりの爆散もいつもの風景と、意に介さず硬貨を数えてる人影一つ。
「フィール。どうしたんですか? そんな大量のお金を……」
「吸血コウモリの駆除やってやった分の報酬を遊牧民の奴らからせびってきた」
「わーお」
 そしてまた起こる爆発が、一つ二つ、あわせて興奮しだす他の生徒たち。

 今日もパラ実は相も変わらずめちゃりろに平和だった。

担当マスターより

▼担当マスター

山中くじら

▼マスターコメント

え〜、今回執筆させていただきました山中です。
どうでしたでしょうか? いろいろとストーリー作るうえでの矛盾点やらなんやらを力技で捻じ曲げましたが……。まぁ、これが自分の精一杯です。
比較的ギャグと疾走感を優先させる書き方をしたので、お口に合わない方もいらっしゃいますでしょうが、それでも楽しんでいただければ幸いです。