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節分・厄払い・豆撒き大会

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節分・厄払い・豆撒き大会
節分・厄払い・豆撒き大会 節分・厄払い・豆撒き大会

リアクション

 ご馳走と罰ゲーム



「今回の豆撒き大会、引き分けで勝者も居ないが敗者も居ない! よって皆食え! 」
 豆を撃たれすぎて、服もメガネもボロボロの涼司が、体育館に並べた料理を前にした参加者に告げる。

 料理は節分に欠かせない恵方巻きに始まり、煮豆、お赤飯、黒豆、ぜんざい、冷奴、納豆、納豆巻き、湯葉、枝豆、豆乳、五目豆、湯豆腐、麻婆豆腐、味噌汁、チリビーンズ、グリンピース、アーモンドクッキー、落花生、ピスタチオ、ビーンズカレー、ファラフェル、フェジョアーダ、ヘルネケイット、ルークチュップ、ジブシースープ、アメリカンネイティヴ・チャウダー、ハモス、コシャリ、ソッカ、ベイクドビーンズ、レンズ豆とくるみのハンバーグ、あんこ餅、豆大福、羊羹、宇治金時、おはぎ、きなこ餅……などなど、がずらりとテーブルに並んでいた。

「全部豆料理かよ!」
 と、参加者が一斉に突っ込んだ。恵方巻き以外全て豆が入っている、もしくは使われている料理と食材ばかりだ。世界の豆料理の祭典みたいだ。
「これ、褒美じゃなくて罰ゲームじゃない……」
 縁がポツリと洩らす。
「なにを言ってる。節分は豆を撒いた後に豆を食うのが習わしだ。健康のために自分の年寄りも一個でも多く豆を食え!」
 確かに、数え年より1つ多く豆を食べる事にはなっているが、ご馳走が一品覗いて豆しか無いのは正直辛い。
「私は食べられれば何でもいいですぅ!」
「久々の”まともな”食事ですわ。しっかりと食べておきましょう」
 由宇とアクアは早速、料理へとガッツイて食べる。いつもは食べられない食費分をここで補おうとどんどん食べる二人だが、アクアは幾ら食べても実年齢以上の豆は食べきれないだろう。
 涼司が話を続ける。
「料理は好きなだけ食っていい。そのかわりにだ。全員罰ゲームもやってもらうからな」
「山っち、それって、二重の罰ゲームじゃん」
 うんざりした眼差しを向けて司が涼司に言った。
「掃除くらい、この人数でやれば今日中には終わるだろうが」
「でもなんで、掃除なんですぅ?」
 レティシアがピスタチオを頬張りながら涼司に聞く。
 恐らくタダの思いつきだろうと、皆が思っていた。しかし、涼司の答えは違った。
「ここに帰って来る奴のためにもなるだろう。折角、自分の作った学校が帰ってきたときに汚れていたら、気分が悪いと思わねぇか?」
 涼司の言っているのが誰か、皆わかった。蒼空学園の創設者であり、前校長、環菜の事だ。
 彼女はまだ療養中とは言え、いつかはこの学校に戻ってくるかもしれない。それが何時になるかは分からないが、戻ってくる彼女のためと思って、涼司はこの大会を企画した。
 罰ゲームの掃除もそうだが、大会で皆の実力が見たいと言っていたのも、環菜へ今の蒼空学園生徒たちの実力を教えるためだ。小規模のイベントだろうと、今この学園にどんな生徒が居るのか、彼女へ伝える事ができる。
 全ては幼馴染みのために、そういった事を全て内緒にしていた涼司だった。
「おまえ、ツンデレじゃな」
 信長が涼司をそう評価した。
「環菜のためなら、校内の掃除くらいやりますよ。みんなもそうでしょう?」
 陽太がみなに声を掛ける。
「ええ、私も涼司くんがそう言う考えなら、喜んで」
 加夜も他の生徒達も、涼司への協力を表明する。自分たち親しむ学園の事だ。自分たちがしなくてどうする。
 校内全域の掃除なんて、皆とって罰ゲームでもなかった。
 食事の後に何処から掃除するかと、皆で役割分担を話し始める。その様子をみて涼司は安心した。
「そうか、ならお前たちに任せたぜ……」
 この生徒たちなら大丈夫だと思う。環菜がいなくても、自分がいないくても、彼らなら学園を任せていけると……。そう思って、涼司はこの場を去ろうとする。
 だが、しかし。
「一人だけ逃げないの。校長先生……」
 涼司の肩が、祥子に掴まれていた。
「……」
 涼司は面倒な掃除から逃げるのに失敗したのだった。

担当マスターより

▼担当マスター

黒井 威匠

▼マスターコメント

 お疲れ様です。皆様。2月に部屋でガタガタ震えて、執筆していた黒井威匠で御座います。
 私のリアクションとしては2回目ですが、早めに終わらそうとしてやっぱり失敗しています。
 理由は単純。うん。描写伸ばしすぎ。
 参加者は少ないわりに、書き過ぎているところがあります。前回よりも人の活躍にバラけているのはご了承ください。
 今回も団体戦。そして銃撃戦。もっと色んな銃を用意してみたかっのですが残念ながら、諸事情によりムリでした。
 そろそろ、シリアスやりたいなーと思っておりますが、多分次ぎも今回と同じノリだと思います。
 それではまた、次に会ったときもご贔屓に。