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続々・悪意の仮面

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続々・悪意の仮面
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第十四幕 これがホントのエンディング


 「はい、これがこの前の映像。編集済みですよ」

あの騒ぎが嘘のような平穏な青空の中

百合園女学院の校舎の奥、学園要職の人間の許可がないと入れない応接テラス。
そこのテーブルに宇都宮 祥子(うつのみや・さちこ)は記録ディスクを置いた。

 「ありがとうございます。資料として厳重に保管させていただきますわ」

それをにこやかに受け取るのは学院の実質トップラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)その人である。

 「嬉しそうですね?保管は学院としてですか?それとも個人的に」
 「あら?それはもちろん学院にきまっているでしょう?」

祥子の傍らで桐生 円(きりゅう・まどか)がした質問に優雅にラズィーヤが答える。
その完璧な笑顔を見ながら円の会話は続く。

 「……ま、ラズィーヤさんのものはラズィーヤさんのもの。ここだって私物みたいなものですものね。
  結構楽しかったんじゃないですか?あれはあれで?」
 「滅多な事を言うものではありませんわ。
  あの一件ですっかり静香もビクビクと怯えた子犬みたいになってしまって……。
  パートナーとしてはしっかりついて支えになってあげないと、と心苦しいんですの」
 「………どうだか」

傷心の言葉の割に楽しげな姿に小声で突っ込みを入れる祥子

結局、あれだけの騒ぎがあり、街の方はニュースになりながら、一度も百合園の名前があがることはなかった。
ゴシップにまで徹底している完璧さはむしろ事前の根回しと言って然るべきだろう。

まぁ思わぬ侵入者も多数いたようで、破壊と破損の被害もあるにはあったが
他の学校の今までの事件に比べると小さいものである。

用意周到……考えるほど思考はそこに行き当たる。

 「ま、それでも魔法で治せる程度の怪我人しかいなかったわけだし。
  そういう意味じゃ、責任感はあるんですものね」
 「あら、わざわざあの後、わたくしを呼びとめたのはそんな小言を言うためかしら?円さん?」
 「いえいえ?ボクの愛ですよ♪
  前からボク、ラズィーヤさんに興味があってお近づきになりたかったんですから」
 
あの事件の撤収時、謎の祥子とのアイコンタクトをみた円は
落ち着いたところを見計らってラズィーヤお茶の誘いをかけたのである。

まぁ半分ダメモトだったのだが
あっさりOKを出されて以降、こうやって二人でお茶を飲んで話をしている。
ときどき祥子もこうやってやってくる。

 「だって、あんな誰もが静香に夢中な時に、わたくしに声をかけて下さる方なんていないでしょう?
  わたくしだってあなたに興味があるんです、これからもどうぞ仲良く……ね?」

まぁ、終わりよければすべてよし…か
見事にそれを体現され、ぐうの音も出ない今回の一件を胸に収めつつ

祥子はささやかに祈る
楽しかったけど、もうこの学園に仮面は必要ないな…と


担当マスターより

▼担当マスター

OGA-SAN

▼マスターコメント

初めまして。今回当シナリオを担当させて頂きました、OGA−SANと申します。

最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。

今回、リアクション執筆が初めてでありながら
このような続きものを担当させて頂いたのですが…楽しめましたでしょうか?

特に今回は学園でも箱庭色の強い百合園女学院というステージで縛りが多く
しかもなかなかコメディなアクションが多かったので全体的にコメディ全開です。

『悪意の仮面』が【もえあが〜れ♪ガン○ム】なら3作目の『続々〜』は【アニメじゃない〜♪】
……くらいのギャップがあるかもしれません。

初のリアクション執筆なのでできるだけ皆さんのアクションを採用したいと頑張り
結構なボリュームな分、時間軸と行動ルートを組み合わせてます。
自分のキャラを追って読めるようにグループを章タイトルに分けてますので
(前・中・後編)というつながりで読むだけでもリアクションを追いやすいと思います。

比較的アクションがシンプルなキャラを数名物語の廻し役にさせて頂きました。
予想外のポジションに驚いたのならすみません(汗)
そして最後が何故かエロ祭りになったのは書きものの神様のみぞ知る(笑)


ちょっと執筆中にプライベートで不幸などがあり、締め切りを延ばしてもらったり
御迷惑をおかけしましたが、早くペースを掴んで別のシナリオも担当したいと思います

なお執筆中インパクトの強かったキャラに称号を贈呈させて頂きました。


最後になりましたが、ご参加頂いた皆様、本当にありがとうございました。
また機会がありましたら、お会いできることを楽しみにしています。