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フラッグ争奪! 勝つのは西か、東か!?

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フラッグ争奪! 勝つのは西か、東か!?

リアクション


掴みにかかる勝利の旗

 フラッグから20メートル程離れた場所からロングハンドを徐々に伸ばしていく戦部 小次郎(いくさべ・こじろう)

「別に武器でフラッグを取ってはいけないという規制はないですし……」

 伸ばしていき残り5メートルくらいになった時、ロングハンドを伸ばしている小次郎に気が付いた蓮華。

「こんな風にしてフラッグを取ろうとするなんて……」

 ロングハンドを辿ってき、狙いを定めると一撃で仕留めた。

「ほぉ……なかなかやるな」

 蓮華が小次郎を仕留めていたのを見ていたレオンがそれを褒める。

「ダンドリオン少尉」
「よっ」

 レオンのグループが蓮華と合流する。
 また別の場所ではゴットリープと玄舟が梅琳たちに合流していた。

「フラッグ周囲に隠れる場所はない。襲撃に十分気をつけるぞ」

 周囲を隈なく気にしながら、徐々にフラッグへ詰めていくレオンチーム。
 それを偵察部隊として上空から視察しているゴットリープと幻舟が地上のレオンチームを発見した。

『いたか?』
『はい』
『人数は?』
『八人いるのですじゃ』
『ゴットリープのサイドワインダーと幻舟のスタンクラッシュだけじゃ、全員は難しいな。俺たちが追いつくまで辛抱しててくれ』
『分かりました』
『できるだけ早く来てくれると助かるのぉ』

 ゴットリープよりも上空にいた小型飛空艇に乗るエリザベータは、テレパシーで会話中のゴットリープたちを発見する。

「インフェルミーナの姫騎士エリザベータ・ブリュメール参る!」
「!? 幻舟!」

 イナンナの加護でゴットリープがエリザベータの存在に気付くも、小型飛空艇を騎馬の様に操ったエリザベータはゴットリープの箒をすれ違いざまにフェザースピアで攻撃され、墜落していく。

「ゴットリープ殿!」

 落下していくゴットリープを玄秀が拾い、地上に下ろす。

「ありがとう、幻舟」
「お安いご用なのじゃ」

 ゴットリープの下に集まる梅琳チーム。
 向こうには構えているレオンチームがいる。

「くっそー、あっちも落ちちゃえ!」

 落とされた腹いせにゴットリープは、空中にいるエリザベータにタービュランスを使用して飛行能力を強制解除、墜落させる。

「幻舟!」
「わかっておるわ!」

 落下中のエリザベータに幻舟は重力を加算させたスタンクラッシュを喰らわした。

 地上では淡々とトリガーを引き続ける聖。
 それをクローラのカタクリズムで弾を防ぎつつ、視界を遮る梅琳チーム。

「エールヴァント」
「はい」
「フラッグはすぐそこだから、この騒動に乗じてフラッグを狙って」
「え!?」

 梅琳がエールヴァントをフラッグの方へ行けるよう、全体に指示を出す。

「準備は良い?」
「もちろん。エルヴァ、頑張ってね」

 セリオスのタービュランスでクローラの視界を遮る幅を厚くする。

「うん。そっちも気をつけて」

 カモフラージュをかけて走り出すエールヴァント。
 レオンたちが気付かないように梅琳はライトニングウェポンを発射させる。

 ルカルカのオーラシューター、ダリルとレオンの射撃も加わるレオンのチーム。

「ちょっと銃撃止めてくれません?」
「どうする気だ」
「小型飛空艇であっちに突っ込みます」
「セフィー、それなら俺が行った方がいいじゃん。小型飛空艇だと奇襲にならないよ」

 オルフィナはバーストダッシュをかけ、梅琳たちに突撃しようと構える。

 銃撃が止み、巻きあげていた雪も収まる。

「それじゃ、いくよ」
「ん? 待て、向こう一人足りないぞ」
「あー! あそこあそこ!!」

 北斗が指さす先にはフラッグを目指して進むエールヴァントがいた。

「弾幕を張った隙にフラッグを取りに行かせてたか……」
「ここで戦ってる場合いじゃないよ!」
「ここはルカに任せて行って」
「僕と聖もここに残るよ」
「私も及ばずながら加勢します」
「悪いな!」

 レオンを筆頭に北斗、セフィー、オルフィナ、ダリルはフラッグの方へ駆けて行く。

「ここから先は行かせないよ?」
「向こうは一人、どっちが有利かな」
「エルヴァ……」

 その場に残った護と聖、ルカルカ、蓮華がそれぞれの武器を構える。
 梅琳たちの勝利はエールヴァントに委ねられた。