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リアクション
★☆★
そのころ、洗濯部屋の下着の山の前では。
永井 託(ながい・たく)が
「……なんで僕はこんなところにいるんだろうねぇ」
とつぶやいていた。
「歴史改変を防ぐためとはいえ、
女の子ばかりのところからパンティーを取り戻すって……」
一瞬、恋人のことが脳裏をよぎり、託はぶんぶんと頭を振った。
その顔にはアサシンマスクを着け、サンタ帽をかぶり、魔法使いのマントで身体を隠して、
正体がわからないようにしている。
「……僕は一体何をやっているんだろうねぇ」
明らかに怪しい人物になっているが、少しでも早くしようと捜索をする。
「意識しちゃダメだ意識しちゃダメだ意識しちゃダメだ」
マスクの下の顔を赤らめつつ、パンティーの山に手を突っ込む。
色とりどりのパンティーを引っ張り出しつつ、
託はいちごパンティーを探す。
「冷静に考えたらこれって女の子たちがいつも穿いてるパンティーでしかも洗濯前なんだよね……。
ああっ、そんなこと考えちゃダメだ考えちゃダメだ考えちゃダメだ」
そして、ようやく、下着の山の中から、いちごパンティーを見つけ出すが。
「もうこんなところにいられないよ、僕は帰らせてもらおう」
そう、託がフラグを立てた時であった。
ちょうど、洗濯部屋にやってきた、
布袋 佳奈子(ほてい・かなこ)と、
パートナーのエレノア・グランクルス(えれのあ・ぐらんくるす)
と鉢合わせてしまった。
「そ、それは静香さんのいちごパンティー!」
「変態よ! 下着泥棒なんて許せないわ! 捕まえて取り戻すのよ!」
「ご、誤解だよ!?」
そうは言っても、託はサンタ帽にマスクにマント姿で、手にはいちごパンティーである。
「なるべく過去の事件に立ち入らないようにと思ってたけど、
静香さんのいちごパンティーが盗まれそうなんだもん、しょうがないよね!」
「そこに直りなさい、女の敵!」
「うぎゃああああああああああああ!?」
こうして、佳奈子とエレノアにボコボコにされる託であった。
そこに、蘭丸のパンティーに追われたみことと、蘭丸、
そして、この時代の静香が飛び込んでくる。
「うわああ、助けてくださーい!」
「待ってー! みこととあたしのパンティー!」
「わーん、こわいよおおおおお!」
そして、この時代の静香は、下着をまき散らして洗濯物の中にダイブしてしまう。
「ぎゃふうっ」
一行があっけにとられていると、
静香はすっくと立ち上がる。
「そうか! 鏖殺寺院の紋章も汚れだと考えれば……!」
洗濯をすることで、パンティーの紋章を消すことに気づいた静香は、
パンティーとともに洗濯機の中へ入っていく。
「そうよ! みこと!
あたしのパンティーも、他のパンティーと同じ!
あたしのパンティーを穿いて、封印してちょうだい!」
蘭丸が、静香の機転を見て、
みことに提案する。
「あっ、そうか! じゃあ、まずはさっきの静香校長のパンティーを脱いで……」
先ほど手に入れた静香のいちごパンティーを脱いで、
蘭丸のパンティーをはこうとするみことだが。
「って、静香さんのパンティーを穿いてたなんて!? 変態!?」
「変態だったのね!?」
「ち、違います!?」
「きゃー、なんであたしまでー!?」
佳奈子とエレノアに襲われるみことと蘭丸であった。
部屋中の下着が乱舞して、残虐な暴力シーンを覆い隠す。
下着が床に落ちて辺りが静まった後、
その場にはボコボコにされた託、みこと、蘭丸が転がっていた。
そして、佳奈子とエレノアは、部屋にあったいちご柄のパンティーをすべて回収する。
「どれが静香さんのかわからないし、本人に確認してもらおう」
「そうね。思ったより騒ぎが大きくなっちゃったけど、見つからないうちに帰りましょう」
いちごパンティー3枚目、4枚目、5枚目 回収成功!
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