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涙の娘よ、竜哭に眠れ

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涙の娘よ、竜哭に眠れ
涙の娘よ、竜哭に眠れ 涙の娘よ、竜哭に眠れ

リアクション

 霧を抜けたセルマ、そして鉄心とそのパートナーたちは、竜の巣の前で合流した。
「ここが……ドラゴンさんの巣……」
 彼らとは別の方向からは、ヘッドライト付きヘルメットをかぶった早川あゆみと、メメント・モリーも到着する。
「えっとね。ボクたちは、ドラゴンと女の子を助けにきたんだよ」
「そうなのか。じゃあ、ぐずぐずしてる場合じゃないな」
 竜の巣へ向かって歩きはじめる鉄心を、セルマが制した。
「ちょっと待って。ドラゴンはあまり、人と接触してこなかっただろうから。警戒を解く必要があると思うんだ」
 彼の提案で、すべての武器を外していくことになった。
――だが、もしドラゴンが凶暴だったら。丸腰だと危険なのではないか。
 そんな考えが、いっしゅん鉄心に浮かんだが、彼はすぐに頭から振り払った。
 大丈夫だ。俺たちが話しあえば、わかりあえないドラゴンなど、この世にはいない。



……ちなみに。
 彼らの少し手前までは、リース・エンデルフィアもたどり着いていたのだが。
「オエェェェ……」
 アガレス・アンドレアルフスが、空飛ぶ大亀にすっかり酔ってしまったようだ。
「だ、大丈夫ですか!? お師匠様?」
「オ……オエェェェ……」
 リースはアガレスのを介抱に忙しくて、ちょっと手が離せなくなってしまった。