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リアクション
地球で大人気のインタビュー番組、「トッドの部屋」。
ベテラン女優にしてパーソナリティーのトッド・ブラックウィローさんの番組である。
その「トッドの部屋」で、
パラミタで活躍している契約者の特集企画が組まれることになった。
その記念すべき第一回ゲストは、
百合園女学院校長にして、ロイヤルガードの、桜井 静香(さくらい・しずか)であった。
「静香さんは男の娘なのに女子校の校長をなさってるのよね?」
「ええと、その……」
「わたくし、ずっと前から、男の娘に興味があったの。
静香さん、たとえば、下着はどのようなものをお召しなのかしら」
「え!?」
硬直する静香に、トッドさんが続ける。
「やっぱり、男の娘用補正下着をお召しなのかしら。
そうでないと、女の子用の下着は着れませんものね」
「た、確かにそうですけど……僕、その……。
こ、これ以上は、ノーコメントでお願いしますッ!」
こうした形で、生放送にもかかわらず、
鋭い質問がトッドさんから矢継ぎ早に行われるのが、
「トッドの部屋」の特徴であり、人気の理由でもあった。
★☆★
休憩時間。
「ラズィーヤさん、どうしてこんなこと聞かれなきゃいけないの……」
パートナーの
ラズィーヤ・ヴァイシャリー(らずぃーや・う゛ぁいしゃりー)に、
訴える静香だが。
「あら、大衆には『知る権利』がありますわよ。
ベテランの契約者の皆様の、プライベートやアレコレを、
知りたいと思ってらっしゃる方は大勢いらっしゃるはずですわ」
ラズィーヤはそう笑顔で答え。
映像機材を担当していた、
小ラズィーヤ・ヴァイシャリー(しょうらずぃーや・う゛ぁいしゃりー)もうなずく。
「この『トッドの部屋』は地球で屈指の人気番組だ。
パラミタの契約者のことを伝えるチャンスだぞ。
皆にはしっかりとインタビューに答えてもらわねばな」
「そんな事言ったって……」
そして、休憩時間が終わった。
『桜井静香さん、本番でーす!』
「いやあああああああ!?」
ひきつった静香の叫びが響いた。
そして、次に出演するのは……。
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