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第4試合

 
 
『第4試合ですが、メイクリヒカイト‐Bstの不戦勝となっています』
 
 
第5試合

 
 
『第5試合は、イーブンサイド、ゲブー・オブイン、バーバーモヒカンシャンバラ大荒野店、キング・王・ゲブー喪悲漢
 オッドサイド、村雲庚、壬ハル、ソルティミラージュ!』
 フィールドは、空京のオフィス街である。林立するビル群が動きにくいが、充分な遮蔽物ともなっていた。
 ここまで歴戦を勝ち抜いてきたソルティミラージュは、貫禄さえ感じさせる威風堂々とした体勢でキング・王・ゲブー喪悲漢の見える通りまで移動していった。
 対するキング・王・ゲブー喪悲漢は交差点に機体の半分を隠して待ち構えている。
「あれで隠れているつもりでござるか? それとも何か……」
 観戦していたスベシア・エリシクスが、挙動のおかしなキング・王・ゲブー喪悲漢をちょっと訝しんだ。
 ソルティミラージュが充分近づいたところで、キング・王・ゲブー喪悲漢が動いた。ビル陰に隠してあった、エッチな巨大同人誌を開いてソルティミラージュに見せつけたのである。
 もちろん、攻撃力など0だが、相手の女性パイロットへの精神攻撃は強烈だ。
「きゃあ!」
 広場で観戦していたベアトリーチェ・アイブリンガーが、思わず悲鳴をあげて顔を手で被った。
 すぐに、メインモニタにモザイクがかかった。はっきり言って、ほとんど全面にモザイクがかかって何がなんだか分からない。
 その間に、ソルティミラージュのコックピットは大変なことになっていた。精神感応で直結していたために、壬ハルの悲鳴と羞恥心がもろに村雲庚の脳を直撃してショック状態に陥る。
 やったぜとガッツポーズを取ったキング・王・ゲブー喪悲漢が、必殺の喪悲漢ブーメランを放った。ソルティミラージュに深々と喪悲漢ブーメランが突き刺さり、次の瞬間爆発する。
 
    ★    ★    ★
 
『勝者、キング・王・ゲブー喪悲漢です!』
 
    ★    ★    ★
 
「はははは、どうでえい、俺様のゲブー喪悲漢・キング王ライトニング喪悲漢ブーメランは!」
「最高ですぜ、ピンクモヒカン兄貴。いえーい、喪悲漢サイキョー!!」
 勝ち誇るゲブー・オブインに、バーバーモヒカンシャンバラ大荒野店が最大限のヨイショを送った。
 
    ★    ★    ★
 
「ご、ごめんなさい〜!」
「いや、あれは絶対運がなかっただけだから」
 まだちょっとこめかみを押さえながら、村雲庚が壬ハルに答えた。まさかこんな負け方をするとは思ってもいなかった。精神感応がいつでも有利だとは限らないと言うことなのだろう。
「あたし、頑張ってHの耐性つけるから」
「いや、変なことはしないでいいから」
 頼むからそのままでいてくれと、村雲庚が壬ハルに言った。
 
 
第6試合

 
 
『第6試合ですが、2回戦で両者敗退でしたので対戦なしといたします』