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【おとこのこうちょう!】しずかのじゅせいらん! 後編

リアクション公開中!

【おとこのこうちょう!】しずかのじゅせいらん! 後編

リアクション

■□■4■□■ 大混戦

ネージュ・フロゥ(ねーじゅ・ふろう)が、
父が密かに中学の時に抽出していた卵子を提供する。
「DNAだけ抽出してくださいねっ!!」
「えっと、ネージュさん、じゃあ、髪の毛とかでもいいんじゃ……」
静香がツッコミを入れるも、ネージュは、もはや聞いていなかった。
アルバ・フレスカとの再戦に燃えていたからだ。
「こんな時のため、じゃたを連れてきてたんだから!
ざんすかも、義姉妹と一緒に戦うんだよ!」
「がるるるる、お菓子じゃた」
「って、じゃたにまたヤバいお菓子をあたえやがったざんすか!?」
ネージュが、じゃたやざんすかをけしかける。
「角で目をつかれた恨みはまだ消えてないんだからね!」
「ボクだって、あなたにはいつもわけわかんない目にあわされてるんですよ!」
アルバ・フレスカが怒鳴り返す。
「じゃた、あの悪い人に『じゃたファング』を決めてくれれば、お菓子いっぱいあげるよ!」
「本当かじゃた?」
「ちょっと、待つざんす!」
ざんすかが、ネージュとじゃたの取引に割って入る。
「どうせ変な依存性物質が含まれてるお菓子に違いないざんす!
ちょっと毒見してみるざんす!」
「ええー、ごく普通のお菓子だよ……グハッ!?」
ネージュの食材には、チリソースが含まれていたのだった。
「うまいじゃた」
「そういえばじゃたは世界一辛いソースでも平気で食えるやつだったざんす……」
ネージュの激辛クッキーをじゃたがおいしそうに頬張る。
一方、ネージュは激辛が苦手のため、一撃で自滅していたのだった。

なお、未来の世界では、
【外見特徴:ツーサイドアップ(ツインテール)】
【性格:リアクションの達人(特にオーバーキル)】
という、小ラズィーヤが生まれていた。

★☆★

「なんだか、よくわからないけど、
今のうちに僕も遺伝子提供するんだよね!
自分で未来を切り開くには僕が母親になっても構わないんだよね!」
松本 恵(まつもと・めぐむ)が、髪の毛を提供する。
ポニーテールから数本の毛を抜いて、
小ラズィーヤに渡す。
「ありがとう」

かくして、
【外見特徴:ポニーテールの可愛い】
【性格:高貴な】メイドさんの小ラズィーヤが、誕生した。
「しかし、なぜ、この世界の私はメイドに?」
「未来は自分で切り開くものなんだよね!
新しい要素が入った方がきっと楽しいよね!」
恵は、静香を守るために、前に進み出ながら言った。

「私はこの海賊帽を提供しますわ」
セシル・フォークナー(せしる・ふぉーくなー)が、言う。
「今まで冒険を共にしてきた大事な品です。
まあその結果、平行世界の小ラズィーヤちゃんが
海賊を志したりする事があるかもしれませんが、私に責任はありません」
キリッ、と擬音を立てつつセシルが断言する。
「ヴァイシャリーで海賊とかシャレにならないんだが」
小ラズィーヤが魔導受精を行う。

「うんうん、【スタイル抜群】、【大胆不敵】な、
私そっくりのいい子が生まれていますね」
「って、本当にパラミタ内海を征服しようとしてるじゃないかーっ!」
「まあ、海賊に憧れるのはお嬢様の伝統文化のようなものですし」
「わけのわからないことを言うな!」

未来の世界を確認した後は、
セシルは着替えた花子に向き直る。
「戦場に立つ以上、男も女も男の娘も関係ありませんわ。
私の前に立ったら誰であろうと顔面を全力で殴りますので、覚悟が出来てない方は去りなさい」
「ちょ、女の子の顔を殴るとかゴハッ!?」
花子のボディに、セシルが鳳凰の拳を叩き込む。
「たとえ、戦いに慣れていない相手であっても、
容赦しませんわ!」
「ぎゃふう!?」
花子は、右アッパーでノックアウトされた。

「こうしていてもしかたがない。
小ラズィーヤを守れる小ラズィーヤを生み出した方が効率的だ。
なに、すでに準備は終わっている」
和泉 絵梨奈(いずみ・えりな)が、魔術師然とした発言をする。
「道具からでも遺伝子提供はできるというんで、
いろいろ用意してみた。
小型飛空艇オイレに、
パワードアーマー、パワードインナー。
あとは、ドラゴニュートや獣人が遺伝子提供すれば、
物凄い小ラズィーヤが生まれて未来は安泰になるはずだ」
ジャック・メイルホッパー(じやっく・めいるほっぱー)が、
アイテムを並べながら言う。
「ちょ、混ぜればいいとかいう物では……」
「来たな」

そうしていると、
絵梨奈の生み出したパラレルな小ラズィーヤが、
時空を超えてやってくる。
「【両目の色が違う】のが特徴か。
しかし、性格は【素直】なようだな。
よし、小ラズィーヤを守るんだ」
身体能力を強化された小ラズィーヤが、アルバ・フレスカと十嬢侍を蹴散らす。
「ぎゃあああああああああああああ」

「アイル・ビー・バック!」

なぜかオーストリア訛りになったその小ラズィーヤは、
しばらくしたら姿を消すのだった。