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【蒼空に架ける橋】 第1話 空から落ちてきた少女

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【蒼空に架ける橋】 第1話 空から落ちてきた少女

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■第 2 章


「へェー、浮遊島ねぇ」
 男は若干、声に嗤いをにじませてそう言うと、琥珀色のウィスキーの入ったグラスを口元に運んだ。カラン、と氷が揺れてグラスに当たり、軽い音を立てる。
「そぉーう!」
 と、朝霧 垂(あさぎり・しづり)は伸び上がるようなイントネーションで応じる。
 この昼間から盛況な居酒屋へ入る前から、吊るし瓢箪に入った酒をちびちびやりながら歩いていた垂は、店に入ってまだ1時間も経っていないのに、早くもできあがっているようだった。
 南カナンに垂が飲んでいたような日本酒はない。シャンバラからの長旅のあと、水割りとちゃんぽんしているのだから、酔いの回りが早くてもおかしくない。
「まさかそんなのがあるなんてなぁ。オレはもう長いことこの町に住んで、あの雲を見てきたが、そんなこと考えたこともなかったよ」
「それがあったんだなぁ。ほんと、驚き」
 何が面白いのか、くつくつ肩を震わせて笑って、垂はツマミの盛られた皿へ手を伸ばす。
 ここは漁師町、きっと新鮮な海の幸も豊富に違いないと思っていろいろ店のおすすめを頼んだ結果、テーブルの上はかなり豪勢な状態になっていた。
 そのほとんどを腹に収めた男が「でよ」と話を切り出す。
「あんた、長いことここに住んでんなら、何か思い当たる話の1つでもあるんじゃないか?」
 ラルク・アントゥルース(らるく・あんとぅるーす)に話を振られ、男は「ん?」と垂から目を離してそちらを向く。
「今思えば、ってヤツだ」
「そうだなぁ……」
 男は考え込むように間を開けると、思い出し笑いのような笑みを浮かべてほおづえをつくと語り始めた。
「この近くに、イルギスって村がある。ヒラニプラに部品を卸している、機械工たちの村だ。そこには昔から、何もない平地で落下死したような死体が見つかることがあった。それで「天から人が降ってきた、これは天人(あまつひと)に違いない」というのが言い伝えられてきた。まァ、小さな村によくあるおとぎ話だな」
「実は浮遊島から落ちてきてたってことか」
「あァ。今思うとな。気流の関係で、その村に落ちてんだろう。
 で、だ。本当に、みーんな落下死してんのかなァ? なんたって、空の上で暮らしてるやつらだぜ? 羽生えてない以上、なんらかの飛ぶ手段持ってておかしくないと思わねぇ?」
 カタン、とカラになったグラスをテーブルに置く。ひと呼吸分の間を置いて、男は言った。
「案外、何人も……いや、何十人か。地上へ降りてきて、この地の者にまぎれて暮らしてる。そんなやつらがいても不思議じゃねぇ。そう思わねぇ?」
 男は笑みを浮かべているが、その眼は笑っていない。言い終わった瞬間、うまくタイミングが合ったのか、一瞬しんと酒場のなかが静まった。
 垂とラルクがその可能性について、真剣に考え始めたのを見て、男はこらえきれないという様子でブハッと吹き出す。
「ギャハハハハハハ! なぁに酔っ払いの思いつきをクソ真面目な顔して考えてんだよ! いやまさかこんなうまく引っかかるとは思わなかったわ!」
「いや、しかし――」
「ナイナイ、あるわきゃねぇって」と男は息を整えるようにウィスキーをボトルからグラスに移すと、生のままであおった。
「ッかぁー! キくなこりゃ……っと、そうだったそうだった。んなことより、あんたら本気で行く気か? 見も知らない空の浮き島なんかに?」
「ああ。そのための準備は万端だぜ」
 まだそんなに酒を入れていないラルクはコロコロと変わる男にとまどいつつも、まぁ酔っ払いの言うことだと、身をずらして男に足元の袋を見せた。
「どんな場所でも平気なように、水や食料はバッチリだ。多めに買い込んできたからな、ゆうに10日は持つ。これなら水のあわない場所で生水飲んで腹くだす心配もねぇ」
「ほぉ?」
 男が感心した――というより、何か思いついたような光を目に浮かべてあいづちを口にしたときだった。
 店の入り口がバンッと外から押し開けられて、うす暗い酒場に外の強い日差しが差し込む。飛び込んできた男はあたふたと彼らのテーブルまでやってきて、大急ぎ報告を始めた。
「ナオシのアニキ、見つけやしたぜ! 間違いなくツク・ヨ・ミです! あ、あとヤタガラスも!」
「ん、見つかったか?」
「へい! やつら、派手にやってますから簡単に見つけられやした」
「……なんだ? 何かあったのか?」
 まぶしさに目を細めつつ、男のあわてぶりにラルクは注目する。
「ケンカか? なら、手を貸してやっても――」
 そこまで口にして、唐突に垂はゴンッ! と音が鳴る勢いでテーブルに頭を落とした。
「なんだ? おい?」
 驚き、そのまま机に突っ伏したままピクリとも動かない垂に向かい、手を伸ばそうと腰を浮かしたラルクの視界が突然くらりと揺れた。
「……あ?」
 急に平衡感覚がなくなって、ぐにゃりと世界が歪む。しびれて感覚の失われた手で、それでもテーブルに支え手をついたつもりだったが、次の瞬間ラルクの視界は90度傾き、全てが横に倒れた。
 これはおかしい。酔いが回るにしても唐突すぎる。――薬でも盛られたか?
 その可能性に気づいても、もう指1本動かせなかった。
 水のなかから見ているようにぼやけ始めた視界のなか、酔っぱらっていた男が立ち上がる。
「アニキ?」
「よくやった、偉いぞ下僕。褒美として見失った件はチャラだ」
「は、はいっ!」
「あー、あと、こいつら。ふんじばって箱にぶっこんで船に持ってけ。ついでにそこの食いモンもいただいとけ。その量なら3日くらいは食費が浮く」
 ナオシと呼ばれた男は、グラスに半分ほど残っていたウィスキーを一気にあおるとグイッとそでで口元をぬぐい、酒場から出て行く。
 その足取りは確かで、どこからも酔った様子は見られなかった。




 手下がナオシに報告したとおり、ウァール・サマーセット(うぁーる・さまーせっと)は町の大通りを全速力で走っていた。ただし、セツツク・ヨ・ミ(つく・よみ))は違う。
「おいっ! いいかげんセツ下ろせよ!」
 走りながら、セツを抱きかかえている見知らぬ男をにらみつける。
 わけの分からない敵に追われて走っていたら、突然この男が脇から現れて、セツをひょいっと抱え上げたのだ。
「大体、おまえだれだよ!」
「何あれ本当に謎だわー、ってか怖いわァー!」
 ウァールからの質問や抗議は一切無視。男――紫月 唯斗(しづき・ゆいと)はどことなく茶化した声でそう言うと、ウァールにウィンクを飛ばす。
 その道化じみた態度で、全然怖がっていない様子にウァールが眉をひそめたとき、唯斗の腕のなかのセツが言った。
「あ、あの。わた……ぼく、大丈夫です。走れます。下ろしてください」
 その言葉に、唯斗はセツを抱いた手を動かす。
 下ろしてもらえるのかと思った直後。セツはただ片手に移動しただけで、脇に抱えてぶら下げられる格好になっただけだった。
 完全に荷物扱いである。
(……あれ? この男の子)
 胸がある?
 かなり微妙な感触だが、なんかそれらしいふくらみが……。そういや体も男の子のわりに柔らかいような……。
 そんなことを思い「おやあ?」と思わずつぶやいた唯斗のそでが、横から強く引っ張られた。
「おいっ! 何してんだよ!」
 ウァールが抗議したことで彼の存在を思い出した唯斗は、空いた手ですばやくウァールも脇に抱きこんだ。
「うわ!!」
 驚くウァールが一瞬抵抗を忘れた隙に、唯斗はさらに加速する。
「悪ぃな。おまえらの足だと、ちぃーっと遅すぎるんでな」
 肩越しに背後をうかがった唯斗は、追手の様子を探る。黒い人型の影たちは壁を伝い、石レンガ造りの道を這うようにして追いかけてきていた。特に得物を飛ばしたり、魔法を放つ気配はないが、こちらを捕まえようとするように開いた両手が前に出ている。
(いや、ほんとに不気味な相手だわ)
 しかも昼日中に人目も気にせず堂々と追ってきやがる。
「あんなのに追われるなんて穏やかじゃねぇな。おいチビっ子ども。おまえら何したんだ?」
「何も! いきなり後ろから襲いかかってきて、セツをさらおうとしたんだよ!
 いいから放せよ!」
「こ、こら暴れんな。この速度で落ちたらけがするぞ」
 ぐいぐい押しやろうとするウァールに邪魔されつつも、唯斗は人の合間にちらと見える場所を足場に跳んでいく。
 ふとその流れる視界に、プラチナム・アイゼンシルト(ぷらちなむ・あいぜんしると)の姿が入った。
 プラチナムは何か、露天で買ったお菓子のような物をつまみながら、偶然出くわした通行人Aをやっている。
「ちょ!? プラチナ!? 何そんなとこで他人のフリしてるの? 助ける気ないの?」
 口をパクパクさせて何やら言っている唯斗を見て、プラチナムはぱくっとお菓子を口にくわえると、空いた手でペンを持って、もう片方の手に持った何か帳面のような物に書き込み始める。
 開く一瞬『マスター観察日記』のようなタイトルが表紙に見えたのは気のせいだろうか?
「うわぁ……俺こんなにピンチなのに、あいつ全然助ける気ないわー信じらんないわー」
 そんなふざけた物言いが出てくるほどにはまだ余裕があるが、いつまでもそうとは思えない。なにしろ両手がふさがっていて、逃げる以外できないのだ。
 影はぴったり唯斗の後ろをついて来ていて、まける様子はない。さてどうするべきか。
 思案する彼の前方に、ふと立ちふさがる者が現れた。
 ほかの一般人のようにあわてて道を譲ったり、かかわるまいと家屋へ逃げ込む様子も見せない。服装からしてカナン人でなくシャンバラ人。コントラクターだ。
「ここは任せて……行ってください……」
 黒鉄の蜘蛛型ギフトを連れた少女のか細く、けれどしっかりとした声音が、唯斗の耳に入った。
「わりぃな。こいつら安全なとこへ下ろしてくるまで、ちょっくら頼むわ!」
「って、女の子に何言ってんだよ! 危ないだろ!」
「だーから暴れんなってっ」
 軽く言い合いながら自分の頭上を越えていく唯斗たちに目を向けることなく。一雫 悲哀(ひとしずく・ひあい)は、壁や道を伝って迫る黒い人型の影だけを見つめる。
(あれに、効くかは分かりませんが……)
 悲哀はミルキーウェイリボンを取り出して、道を来る先頭の影に向かい鞭のようにふるった。
 天の川を思わせる美しい軌跡を描いて飛んだリボンは、しかし敵を打つというよりも道を打って跳ね返り、わずかも影響を与えたように見えない。相手は完全に道と同化しているようで、巻きつけることも不可能だ。
「あぶない、悲哀っ」
 とまどっている間もぐんぐん距離を詰める敵影に、カン陀多 酸塊(かんだた すぐり)が体当たりで悲哀をかばった。
 そしてすれ違い間際にサイドワインダーでポイズンアローを放つ。毒の矢は道と壁を走る人型の影の頭部に突き刺さり、縫い止めたかに見えたが、次の瞬間人影は矢を避けるようにぐぐぐと左右2つに分かれて、また先の方で1つに戻った。
 とび退いた先で酸塊は反撃を用心していつでも対処できる体勢をとるが、影たちは振り向きもせず唯斗たちを追って行った。ほかの影たちも同様で、2人の横をすり抜けていくだけだ。
「なんだろ? あれ」
 攻撃されても無視するなんて、と酸塊は目をぱちくりさせる。
「…………。
 追わせては、駄目です」
 あれが何かは分からない。けれど、ひと目見た瞬間からぬぐいきれない嫌な予感をひしひしと感じて、悲哀はあとを追って走り出した。
「あ、待って、悲哀。ボクも行くー!」
(あれは……酸塊の毒も、受けつけませんでした……。リボンも、打ったのは道で……。
 まるで、本当に影みたいな……)
 あとを追って走るうち、悲哀は、ならばと思いつく。
 影のようなあの姿からの推察だが、暗黒属性なのかもしれない。それなら、光輝で散らせるかもしれないと。
 はたしてこれが的を射て、悲哀の放った光術は最後尾を走る影の背中付近に当たり、パッと影を散らした。
「やった!」
「酸塊、やはり光です」
 効果ありと見た悲哀は次々に光術を影へと飛ばす。影たちは光が当たった瞬間四散したが、すぐに再び集束して人型となった。しかし影たちは先までのようにあとを追おうとせず、壁や道のなかから悲哀たちの方を振り返る。そして空間に立ち上がった。
 厚みがないので、ちょっとしたそよ風にも紙のようにゆらゆら揺れている。
 まるで悪夢に登場する不吉な影。人であれば頭部の位置に目鼻といったものは何もなく、ただ、目と口のある辺りだけ闇が濃い。
 ――これは、自分とは対極に位置するものだ。
 直感的にそう悟った悲哀の背筋に、ぞくりと冷たいものが走った。
「それ以上近づくな! 容赦しないぞ!!」
 悲哀をかばって威嚇する酸塊の後ろで、悲哀は再び光術の光を手のなかに集束する。
 光が影の1体を散らした、そのときだった。

「ちょーっと待ったあ!」

 野次馬を割って、威勢よく騎沙良 詩穂(きさら・しほ)が飛び出してくる。
「か弱い女の子を相手に1対多でとり囲んでボコろうなんて、たとえお天道さまが許しても、この騎沙良 詩穂が到底許しちゃおけないなあ!」
「騎沙良、まだどっちが悪いとも分かっちょらんぞ」
 後ろから清風 青白磁(せいふう・せいびゃくじ)が声をかけるが、詩穂の自信は揺らがない。
「そんなの、あの影みたいな方に決まってるよ! モンスターは悪! かわいいが正義! それが世のセオリーって、詩穂は知ってるからね!」
 さあ挑発に乗ってこい、とばかりに終焉剣アブソリュートをかまえる詩穂の前、光術の光に散った影が集束して、崩れた砂山の逆再生のように再び人影の形に戻る。
 そして詩穂を無視して、光術を飛ばす悲哀へと向かっていった。
「………。
 ……シカトかよ!!」
 これだけ華々しくヒーロー然と登場してやったというのに、無視するたあどういうこったい!?
「おまえらアレか、アレ! 色仕掛けにしか反応しないとか、そういう差別か!!」
 激昂して指さしながら叫ぶ詩穂の後ろで、青白磁がフッと遠い目をする。
「騎沙良……それはしかたねぇ。あれが男なら、プロボークがあろうとなかろうと、どう見てもあっちのお嬢ちゃんの方へ引き寄せられるってモンじゃき」
 なにしろ悲哀はボンキュッボン。
「うるさいわーーーッ!!」
 きさまも敵かーーッ!!
 振り返りざまぶん殴られた青白磁は、どっと倒れた先でさらに踏まれる。
「ひとの足の下に勝手にもぐり込んできてんじゃねえ。邪魔だバカヤロウ」
 思い切り青白磁を踏んづけた男は悪びれる様子もなく、むしろ不機嫌そうに言うと蹴っ飛ばした。
 そして道の方に目を向けて、そこで戦っている影と悲哀に、隣の男に鉄拳を落とす。
「ってえ!!」
「どこにツク・ヨ・ミがいんだよ! ヤタガラスだけじゃねーか、コロスぞバカヤロウコノヤロウ!!」
「いや、あの、さっきまでは確かに……」
 涙目で、あれえ? という表情をする手下を、さらにナオシは蹴っ飛ばした。
「ちょっとあなた!」会話を聞きつけた詩穂がナオシに向かってハイハイハイと手を挙げる。「あれが何か知ってるの?」
「ああン?
 ありゃヤタガラスだ。島の外法使いが使役する死霊どもだよ」
 えげつねえ、と心底から嫌そうにつぶやき、ペッと唾を吐く。
「ヤタガラス……。死霊……だから光に散るんだ。なら、剣よりスカージの方が効くかな」
 ぶつぶつつぶやき、悲哀の助力に向かおうと駆け出しかけて、詩穂はふとあることに気づいて足を止める。
「あ、でも、あなた、どうしてそんなこと知ってるの? とゆーか、あなた一体何者?」
「オレか?」
 ナオシはニカッと笑う。そして次の瞬間、これ以上ないタイミングで詩穂の鳩尾にこぶしを入れた。詩穂は「うっ」と言葉を詰まらせ、気絶して青白磁のとなりに転がる。
「オレはおまえのご主人さまだ。覚えとけ」
 そして後ろの手下たちに合図を送り「この2人も箱詰めにして船へ送っとけ」と命令を出した。
 ナオシの傍若無人は留まるところを知らず、手下たちがせっせと箱詰めしているのを放置して、戻ってきた唯斗が影たちに向かってハルマゲドンを打とうとしたところを後ろから頭突いて気絶させる。
「ついでにこいつもだ」
 そして自分は悠々どこかへ歩いて行ってしまった。
 この間わずか数分。あざやかな手際の良さである。
「あらあら、まあ」
 その光景を隠れ身で側路の角から見ていたセルフィーナ・クロスフィールド(せるふぃーな・くろすふぃーるど)は、思わずそう口走っていた。
 口元に手をあてる彼女のそばで野次馬たちは何かぼそぼそ話していたが、そのだれもが結論的には「触らぬ神に祟りなし」になったようである。なかにはナオシを知る者もいて「あいつにかかわっちゃおしまいだ」とか「まだ若いのにね、かわいそうに」とか首を振っている。
(これは……どうするべきでしょうか)
 箱詰めされている詩穂の姿に、助けに出るべきかとも思うが、どう見てもセルフィーナ1人では多勢に無勢である。
 考えあぐねてふと流した視界に、ドーナツみたいな菓子をもぐもぐしながら『マスター観察日記』をつけているプラチナムの姿が入った。
 何かすらすらすらっと書いて手をとめたプラチナムは「よし」という顔をしてぱたんと日記を閉じ、彼らのあとをつけるように距離をとって歩き出す。
 その姿を見て、「んー?」と考え込んだのち。セルフィーナもまた、後ろをついて歩き出したのだった。