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酪農部の危機を救え

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酪農部の危機を救え

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第六章 牛乳パーティ

 酪農部の牧場。
 落とし穴を埋め直したり、エメ達がばらまいたから揚げを回収して、焼却炉にお片付けしたり。
 色々と忙しく、気づくと朝になってしまったが、みんな朝の農場で、搾りたての牛乳を飲むこととなった。
「それではみなさーーん、グラスを持って……かんぱーい!」
「かんぱーい!」
 翔子の音頭で、みんなが乾杯をする。
「良かった。ミミにお土産ができたぜ」
 壮太が搾りたての牛乳を持って満足げに微笑む。
「あのさ〜、あそこにあるのなんだぁ?」
 にゃん丸が着ぐるみを指さすと、レベッカが笑った。
「あれは今回がんばった着ぐるみダヨ! 案山子として使ってもらおうかなあって思ってネ。誰が使ってもいいんだけど……あ、着古しだけど、変な事に使っちゃ駄目だヨ?」
「ふふふ、レベッカさん人気があるから、水着でレベッカさんが着た着ぐるみっていうと、誰かが欲しがるかもですよぉ?」
 メイベルがみんなにヒールを施しながら微笑む。
「さ、みんなー。から揚げもあるよー。チーズ味もレモン味もあるから、ぜひ食べて!」
 ファイリアがふるまうそばで、蒼もサンドイッチをふるまう。
「あ、あの、良かったら唐揚げとレタスのサンドイッチもありますよ。それから紅茶も……」
「あ、いいですね、紅茶頂こうかな」
 幸は紅茶をもらいながら、じっと動物を品定めした。
「あれ……こっそり持ち出せないかな。実験で使いたいな」
 そんな目で見られてるとはつゆ知らず、涼はセレと一緒に動物たちを愛でていた。
「可愛いなあ〜」
「ああ。後でみずきが牛も触らせてくれるって! 楽しみだなあ」
 セレが女の子らしい笑みを見せて、涼はちょっとドキッとする。
「……どうかしたか?」
「い、いや、なんでもない」
 こちらのパートナーは上機嫌だが、ベアトリクスはそうでもなかった。
「ベアトリクス、なんとなく機嫌悪くないですか?」
「……知りません」
 ちょっと妬いてる自分に気付いたのだが、ベアトリクスはそれを言わなかった。
 すると、少し考えた後、遥はベアトリクスのために、蒼のサンドイッチをもらってきた。
「一緒に食べましょう。ね?」
「はい……」
 笑顔で言われて、ベアトリクスはちょっと自分の態度を考え直して、一緒に食べ始める。 
「あーでも、本当に今回は良かったね! みんな無事だったし、部長さんも助かったし!」
 翔子が笑うと、隣の翔も微笑んだ。
「そうですね。部長さんに一言いただきましょうか」
 翔に促され、森園かれんがみんなの前に立つ。
 最初はおろおろしたかれんだったが、みんなに頭をまず下げた。
「今回は本当にみんなありがとう。みんなのおかげで……酪農部も、私も、無事にすみました。感謝してもしきれません。本当に……本当にありがとう!」
 かれんの挨拶に、巽が拍手をし、そこから拍手が起こって、酪農部の中は拍手に満ちた。
 そして、また、パーティが始まり、みんな授業が始まるまでの時間、楽しいパーティを続けたのだった。

担当マスターより

▼担当マスター

井上かおる

▼マスターコメント

 はじめましての方もお久しぶりの方もこんにちは、井上かおるです。
今回は皆さんのアクションのおかげで、楽しくリアクションを書くことができました。
皆さんにも少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
 今回はアクションがなかったので、【酪農部部長】と【私はから揚げ】の称号が付く方はいらっしゃいませんでしたが、人によっては何かの称号が付いているかもしれません。
 それでは、またお会いできる時を楽しみにしております。