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金の道

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金の道

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――セイニィたちが盗賊団たちから防衛してから数週間後、金の道入り口付近にて

「兄さん兄さん、記念撮影ならこっちの等身大パネルがおすすめだぜぇ……って! あ、あんたは?!」

 客寄せをしていた猫井又吉の視線の先にはなんと――

「ほお、一体どんなパネルなのかね?」

 空京大学学長の嵐を起こすもの ティフォン(あらしをおこすもの・てぃふぉん)、その人だった。

「い、いやあ、パネルじゃねぇ。パズルだ、パズル! アトラスの傷跡が描かれたパズルが手に入ったんで、お勧めしてたんだけど、さっき売切れちまったのすっかり忘れてたぜぇ!」

 又吉はそう言うやいなや、瞬く間にティフォンの前から姿消した。

「ふぉふぉ、あの者か。ワタシの等身大パネルで記念撮影をして儲けているというのは」

「あやつの処罰はいかがなさいますか?」

 ティフォンと共に歩いていたアクリト・シーカー(あくりと・しーかー)が尋ねるが、彼は首を横に振る。

「まあよいではないか。すっかり金の道の周りは観光地化されて、治安はだいぶ良くなったという。あの者も、少しはそれに貢献しているやもしれん」

「はあ、ティフォン学長がそう仰るのでしたら従いますが」

 アクリトはそう言って、ティフォンの後をついていく。そして、彼らは金の道へと入って行った。すると、そこにはパラ実生が警備を行っていた。

「あ、ティフォンのやろ……じゃねえ、学長こんちわっす!」

「ふぉふぉ、ご苦労ご苦労。これからよろしく頼むぞ、諸君」

「……金の道をパラ実生が警備しているのを見るとは、以前はとても想像できなかったのだよ」

 ティフォンとアクリトはそのまま金の道の奥へ奥へと進んでいき、アムリアナの聖廟までたどり着く。そこには相変わらず地底湖が姿を荒らしていた。

「それにしても、よかったのですか? アムリアナの聖廟の秘密を仰ってしまって」

「なに、他の者に警備を任せた時点で話すことは覚悟しておいたよ。
この地底湖に眠っているのが、アムリアナの聖廟ではなく、五千年以上前に今よりももっと高度な技術でイコンを製造していたプラントと言われているが、そもそも現在の技術では稼働させられないので、知られた所で大した害はない。まあ、より高度な技術がどこからか発見されたら稼働させられるかも知れないがね」

 ティフォンはそう言い、どこか愛しむような目でアムリアナの聖廟を眺めた……。

担当マスターより

▼担当マスター

袋小路愚太郎

▼マスターコメント

どうも、ゲームマスターの袋小路愚太郎です。
 今回のシナリオ『金の道』はいかがだったでしょうか? 満月の夜に見られるという「金の道」の正体については、何人かのユーザー様がかなりの部分まで正解しており、さすがでした! あとですが、今回知ったアムリアナ聖廟に真実については他言無用として下さい。つまり、直接アムリアナの聖廟を見た者以外は正体について知らないという事です。また、機会がありましたらお会い出来るのを楽しみにしております。