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反撃のマリア

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反撃のマリア

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 その後、契約者達の潔白証明とルイ司祭の働きもあり、マリアの窃盗容疑は晴れた。
 それによりグランツ教信者の中でも「マリア擁護派」による「マリア犯罪者派」への大きなバッシングが
しばし起きたが、これも数ヶ月しない間に風化してしまった。

 その後、命を心配されたルイ・リロイ司祭だが、1年たった今でもサパンド町でひっそりとグランツ教の司祭を務めている。
 アーベント・グロック司祭は裁判に顔を現すことは無かったものの、現在はとある刑務所で収監中と発表されている。
 
 マリア・ラヴェルについては、以前行方不明となっている。

     §

「はあ……なんで私もこそこそしなくちゃいけないのですわ」
 ローズフランは揺れる列車の貨物室で小さくため息をついた。
 「ねえ、聞いていますの?」とローズフランは貨物室の隅っこへと声を掛けると、相手はゆっくりと顔を上げた。
「え? あ、ごめん、聞いてなかった」
 マリアは口からよだれをこぼし、目をこすりながら答えた。
 どうやら寝ぼけてるらしい。
「あなたが、パラミタ全部を見て回りたい! なんて言ったのでしょう?」
「あ、うん。でも、ローズも「マリアが行くなら私も行きますわっ」て、言ってくれたんだよ」
「なっ、そ、そんなこと言っていませんわっ!!」
 ローズフランは立ち上がり、腕を振り上げながら怒る。
 マリアは笑いながら、貨物室の隙間から見える外には木々が広がった外を眺めた。
「あなた、これで本当によかったですの」
「うん。私はローズと旅が出来てうれしいよ」
「なっ――」
 再びローズフランは怒り始める。
 2人は旅を始めた、パラミタを、色んな事を見る旅へ。
 その旅はまだ、始まったばかりだ。

担当マスターより

▼担当マスター

朱坂理樹

▼マスターコメント

 お疲れ様でした! 全5回という長いシリーズではありましたが、これにて終わりで御座います。
 如何でしたでしょうか、マリアというキャラは最初、なんというか初々しい素人という感じのキャラではありましたが
今となっては、皆様のアクションに影響され独り立ちしたキャラへと変わったなあと感じております。

 また、今シリーズ通しましておそらく……いえ間違いなく私、朱坂理樹の力不足が多々あったと思います。
 (むしろ、様々な方へご迷惑もおかけしました……汗)
 それでもここまでお付き合い頂き、本当にありがとう御座いました!!

 またどこかで皆様に会えることを楽しみにしております。