リアクション
■エピローグ
「これで、教導団でも装置が使えるですぅ! 感謝しやがれですぅ!」
シャンバラ教導団のとある一室には、イルミンスール魔法学校に設置されているものと同じ装置がいくつも設置されていた。
そして、全ての装置の状態を表示する大型モニターに映っているのは魔王エリザベートだ。
「うむ、確かに。 協力感謝する」
モニターに表示されるデータを確認しながら、鋭峰は満足そうな顔をしている。
「で、そっちはどうやってくれるですぅ?」
鋭峰が頷き、何かの装置のスイッチを入れる。
すると、モニターに表示されていた魔王の姿が空中に浮かび上がる。
「こ、これは……。 ホログラムじゃねーですかぁ!?」
確かに、現実世界に出るという事は叶っているが、結局干渉が出来ない以上前と同じだ。
「だ、だまされねーですぅ!! これだったら魔王でも思いついてたですぅ!」
空中で寝そべり、ジタバタする彼女の姿は欲しいものがもらえず駄々をこねる子供のようだ。
実際、生まれてから殆ど立っていないのだが。
「まぁ、待ちたまえ。 あくまでそれは仮の対応。 本来はこれを想定してる」
モニターの表示を切り替えると、そこに表示されたのは機晶姫のデータ。
まだ、完成とは言えない状態だが、心なしか完成系がエリザベートに似ている。
「これに君のデータを組み込めば望み通りになるだろう。 だが、君を想定した場合だと厄介な点がある」
だから、しばらくは我慢してほしい。と鋭峰はそう言ってモニターの電源を落とす。
「如何かな?」
「流石は話が分かるですぅ! 必要な材料があったら役立たずな本人をこきや使ってやるですぅ!」
「それは助かる」
本物も苦労しそうだな、と思いつつも鋭峰は彼女が現実世界へと飛び出し、再戦の為の指導をするのを楽しみにしていた。
参加いただきました皆さん、いかがお過ごしでしょうか。蘭鈴六(らん すずろく)です。
私は折角の春なのに風邪にかかり、執筆が遅れてしまうという事態が発生しておりました。
体調管理は気を付けたいところですね……。
さて、前回の魔王絡みのシナリオに参加していただけた皆さん、魔王を助けて頂きありがとうございます。
そして、今回初めて参加していただいた皆さんも魔王からの挑戦状、如何でしたでしょうか?
今回は戦争訓練をモチーフとした内容で、数々のルールをこちらで指定しておりましたが、
それでも戦場では何が起きるかわからない、というのを再認識させて頂けました。
結果としては、鋭峰軍の勝利となりましたが、魔王軍も大魔王軍も奮戦していただき、
どの勢力が勝ってもおかしくない状態ではありました。
しかし、まだまだ魔王は満足していなさそうで、きっと次なる挑戦を考えていることでしょう。
次回のシナリオもご参加いただけると幸いです。