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狂乱の宴

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狂乱の宴

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■エピローグ

「ちゃんとしたサーカスに行きたいなあ」
 封印した悪魔を空京警察へと引き渡しながら、ルカルカは狂気の宴を思い出して顔を膨らませていた。
「ロシアに良いのがある。 連れてってやるよ」
 そんな彼女を見て、ダリルは軽く笑う。
「やっぱり、サーカスは楽しいほうがいいですね!」
 額に流れる汗を拭きとりながら愛は崩れ落ちたサーカスのテントを見ていた。
 テントの残骸はルカルカの派遣したメイドさんが綺麗に『お掃除』してくれている。
「それにしても、プロレスの真似事なんて無茶やるわよ」
「ホント」
 コートを羽織りながら、セレンはプロレスらしきものに巻き込まれたことを思い出していた。
 最も、正義と悪の戦いに正義の側で参戦できたことは悪くないのだが。
 サーカスに囚われていた観客や契約者は無事に意識を取り戻し、それぞれが護送されて今は帰路についている。
 戦いに参加した面子は全員ではないが会場に残り、後始末の手伝いをしていたのだ。
 最も、殆どがメイドさんによって片づけられ、やる事といえば護衛監視ぐらいだが。
 無事に事件は解決したかに思えたが、辺りに効きなれた声が響く。
「いやはや、お疲れ様です皆さん」
 不快な声だ。
 まるで、先ほどの悪魔のような。
「どうやって抜け出した!」
 陽一が声の先を見ると、そこには悪魔の付けていた仮面と同じものを見につけたスーツの男が立っていた。
 だが、次の瞬間『彼』の衣装はスーツからドレスへと変わる。
「……え?」
 ミルディアは驚き、何度も目をこすると、次の瞬間にはシャンバラ教導団の制服へと変わっていた。
 全く間に服装が切り替わる悪魔、心なしか体系も変わっているように見えるのは錯覚だろうか。
「逃がすかっ……!」
 姿をコロコロと変え、惑わしながら逃げようとする悪魔を逃がすまいと鉄心は【アクセルギア】を起動させる。
 辺りを流れる時間が遅くなり、悪魔からすれば目にもとまらぬ速度で肉薄する。
 だが、近づくまでに5秒が過ぎ、伸ばした手は仮面を弾き飛ばすにとどまった。
「なに……!?」
 仮面をもぎ取った鉄心は、悪魔の素顔を見るなり動きが止まる。
 しかし、その素顔は鉄心の向こう側にありよく見えない。
「ふふふ、素敵でしょう?」
 悪魔は鉄心を嘲笑うようにして大きく距離を取っていた。
「皆さんの狂気、とても美味しゅうございました。 ワタクシは元々観客として参加させて頂いたのですよ、えぇ」
 どこから取り出したのか、悪魔はいつの間にか新しい仮面を装着していた。
「ワタクシ、ルナティックと申します。 それでは皆様、またいつの日か」
 悪魔ルナティックはその翼を用いて空へと消えていった。

担当マスターより

▼担当マスター

蘭鈴六

▼マスターコメント

いかが、いかがか皆様方!
狂乱の宴は楽しんで頂けたでしょう?

何、全然楽しくないと?
それは失礼、しかし楽しませる時間はないのです。
是非是非この宴を楽しんで頂きたいものなのですよ!

―――――

失礼しました。
どうにも気が狂っていたようですが落ち着きました。蘭鈴六(らん すずろく)です。

参加していただきました皆さん。
今回は今までの雰囲気と打って変ったものではありましたが如何でしたでしょうか。

今回登場しました悪魔ルナティック。
非常に狡猾で人をおちょくる事が大好きな様子。
逃げおおせた彼はまた狂気を求めて事件を引き起こすことでしょう。
その時は、是非彼の思惑を打ち砕いてやってください。

次回のシナリオもご参加いただけると幸いです。