リアクション
ウェスペルは通路の柱にもたれかかった。ダメージは大きくかなりの魔力と体力を消費していた。
「兄貴!大丈夫か」
そこにレーゲンが現れた。彼は手に黒いケースを持っていた。
「レーゲン!無事だったか」
「こっちの台詞だぜ。大丈夫か兄貴」
「ぐっ――問題ない」
そう言って歩き出そうとするが体は崩れてしまう、レーゲンは咄嗟にウェスペルを支えた。
「俺にとっておきの策がある。俺と兄貴の『顔』をうまく摩り替えりゃ巧く脱出できるはずだ」
レーゲンはケースを開けた。その中には化粧の道具が入っていた。
「いいか?今から俺がドグマ教の大将で、兄貴はか弱い骸骨だ」