天御柱学院

リアクション

プロローグ

「穂波ちゃん、なんだか村を走り回ってるみたいだけど……ミナホちゃん何か知ってる？」
　ニルミナス。宿であり寮でもあるウエルカムホームにあるミナホ・リリィ（みなほ・りりぃ）の部屋。アテナ・リネア（あてな・りねあ）は村で見かけた光景についてミナホに聞く。
「何かを探しているみたいですが……」
　自分もよく知らないとミナホ。
「ふーん……ま、あの子はミナホよりしっかりしてるし、そんな気にすることでもないか」
　熾月　瑛菜（しづき・えいな）は言います。
「否定できないのが悔しいですけど……必要だったらちゃんと穂波ちゃんは助けを求めますしね……私以外にですけど」
　少しだけ不満顔でミナホは言います。
「ま、そういうこと。平和になったんだし自由にさせていいんじゃない」
「そうそう。アテナたちもゆっくり自由に恵みの儀式を終わらせる日まですごすし」
　瑛菜とアテナはそれぞれ言う。
「……まあ、そうですね。私は仕事があるので一緒には遊べませんが」
　ミナホは言う。
「仕事？　ミナホちゃん何か仕事があるの？　さっき終わったって言ってなかった？」
「いえ、普段やる仕事は終わったんですけど。これからミナさんとミナさんの仕事についての相談をすることになってるんです」
　アテナの質問にミナホは答える。
「この後っていつ？」
「穂波ちゃんがミナさんを呼びに行きましたからそれ次第ですね」
　瑛菜の質問にミナホ。
「……穂波が街を走り回り始めてから大分時間たってるじゃん」
「穂波ちゃんがお使いを途中で放り出してるとは思えないよね」
「……つまり？」
「「呼び出しスルーされてる」」


　こうしてミナホはミナを探して藤崎　穂波（ふじさき・ほなみ）同様街を走り回ることになった。