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【選択の絆】消え去りし火の表裏

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【選択の絆】消え去りし火の表裏
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白砂 司(しらすな・つかさ)は、
パートナーを観客席で見守っていた。
校長に立候補した、サクラコ・カーディ(さくらこ・かーでぃ)の戦いを見届けようというのだった。
「まあ、溶岩に落ちられると、パートナー的に困るからな」

サクラコ・カーディ(さくらこ・かーでぃ)は、
サクラコチームとして、単身、罵助人暴瑠に参加していた。
「たとえ勝ち目がないとしても、
やるだけのことはやらないと示しがつかないってもんですよね」
サクラコは、
バイタルオーラを全身全霊を込めて、
ボールに叩き込み、シュートする。

「くらえ、『スリーポイント波』!
ボールが粉々に砕ければ、スリーポイント以上、入ること間違いなしですよ!」

サクラコの全力のシュートは、
ゾンビを巻き込み吹っ飛ばしつつ、ゴールの真上で粉々になり、
一気に大量得点を得る。

「やりました!」

……が。
そこに、怒りの形相で迫る者がいた。

「よくもボールを粉々にしてくれたな!
このままアムリアナ様が勝っちゃったらどうする気だ!」
サビク・オルタナティヴ(さびく・おるたなてぃぶ)は、
マレーナチームに所属して、
ジークリンデの校長就任を断固阻止しようとしていた。
ジークリンデのチームに所属できないのは、
もちろん、校長就任させないためである。

「どけ、蛮族ども!
貴様らがきたない手で神輿に担いでいい方とでも思っているのか!」
「って、いくらアムリアナ様の忠臣ってか忠狂だからって、
さすがに引くわ!」
パートナーのシリウス・バイナリスタ(しりうす・ばいなりすた)がツッコミを入れる。

「アムリアナ様、アムリアナ様、アムリアナ様ーっ!!
ボールを破壊した狼藉者はボクが排除します!」
「って、私のことですか、きゃあああああ!」
「ジークリンデ勝たせたくないんだったら
ボールがない状況はちょうどいいんじゃ……って聞いてねえな」
シリウスの言うとおり、サビクに周囲の言葉は届いていなかった。

「ていうか、なんですか、蛮族って!
それぞれの民族にも文化があるんですよ!
ジャタ族でも、大荒野の民でも、それは関係ありません!」
「だからって、アムリアナ様を校長にしていいわけないだろう!」
「だから、私はサクラコチームですから、
私のチームの得点に貢献するだけで……」
「やかましいわあああああああああああああああああ!!」
サビクは、サクラコにしがみつくと、
自分ごとダンクシュートを決めた。

「きゃああああああああああああああ!?」
「あ、アムリアナ様……」

溶岩に落下する2人であった。

「あー、回収、するか……」
司は、しかたなくパートナーのサクラコを助け出す。

「てめーら、いいからオレの歌を聞けぇぇぇぇ!!」
シリウスは、皆がポカーンとする中、
マジカルステージを展開する。
やけになって歌声を響かせるシリウスに、なんとなく皆、注目してしまい、
なしくずしで仕切り直しとなるのだった。

ボールは、消失していたが。