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【蒼フロ3周年記念】インタビュー・ウィズ・コントラクター・スペシャル

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【蒼フロ3周年記念】インタビュー・ウィズ・コントラクター・スペシャル
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21)夜薙 綾香(やなぎ・あやか)

夜薙 綾香(やなぎ・あやか)は、
パートナーの夜薙 焔(やなぎ・ほむら)
アポクリファ・ヴェンディダード(あぽくりふぁ・う゛ぇんでぃだーど)とともに出演していた。
フィレ・スティーク(ふぃれ・すてぃーく)は、
観覧席からワクワクしながら見守る。

「あなたの大切な方はどなたですか?
その方について、そして、どう思っていらっしゃるか、
なるべく具体的に教えてくださらない?」
トッドさんのさっそくの質問に、
綾香は、少し考えてから答える。

「大切な人、なぁ……。
思い人や恋人や配偶者はいないしな……」
そして、ちらりと、隣のパートナーを見る。
「強いてあげるならば、我が魔道書『アポクリファ・ヴェンディダード』かな。
どこか出かける際にはだいたい持って行っているからな」
「それは、本体の魔道書を、ですか?」
「ああ、そうだ。
無論、保存や管理にも気を使っているぞ。
魔力で保護コーティングしているとはいえ、元がアヴェスターだからな……」
「まあ、すごいんですね!」
「本当にわかっているのか?」
トッドさんの反応に、綾香は苦笑した。

「次の質問です。
あなたの将来の目標はなんですか?
それに向けて、今、どのような努力をされていらっしゃいますか?
まだはっきりしない、漠然としたことでもかまいません」

「私の目標、か?」
綾香は、首をかしげると、言葉をつづけた。
「取敢えずは魔術を極める事だな。
古今東西、あらゆる系統、あらゆる流派の魔術すべてを極める事。
荒唐無稽と思う者も多いが、
すべての魔術の根底にある共通項、
あらゆる魔術系統の根源を知る事ができれば、
或いは可能かもしれんだろう?」
「なるほど、具体的にはどのような事をされているの?」
「その為にも単一の視点ではなくより多くの考え方、見識を得る必要がある。
故にこそ、魔術の修練以外の事にも首を突っ込んでいるな」
トッドさんの質問に、綾香は冷静に答えた。

「では、パートナーの皆様にも、伺いましょう。
国頭 武尊さんからのご質問です。

異種族との恋愛や結婚について、
「地球出身の出演者全員」にどう考えているか答えて貰いたい

ということですが」

「我に言わせれば、もし自分がそうなった場合は種族は関係ない、
他人がならばとやかく言わない、許容する。となるな。
まぁ、社会が受け入れるとは限らんし、自分の場合ならどこかでひっそりと、ななろうが」
焔が淡々と答える。

「そもそもこの問題の根底は社会が許容できるかどうか、だろう?
まずはお互いがよく知り合う事、
それによりお互いの社会に溶け込めるようになる事が大事であろうな。
パラミタとの交流が、
地球・パラミタ全体から見れば一般的とはいいがたい状況で結婚したいといっても、
一般の者には受け入れられにくいだろう」
「そうね。私達も、契約者の皆さんやパラミタのことをもっと知りたいと考えているし、
その一環として、この番組をやっているわ」
トッドさんがうなずく。
「ああ。
むしろ、これから恋愛や結婚をしていく者たちの努力次第で
その偏見や差別も緩和できるのではなかろうか」
「そうね。少しずつでもそうなるといいわね。
では、次は、
瀬山 裕輝さんの質問です。

『僕私のおススメ又は自慢したいアイテムやスキル〜』

ということですが」

「こちらはアポクリファからお答えしますぅ」
アポクリファ・ヴェンディダードが言った。
「マスターのよぉなぁ、魔術を扱う方にはぁ、
『禁忌の書』と『禁じられた言葉』をオススメしますぅ〜」
「あら、それはどういうアイテムやスキルなの?」
「どちらも魔道書と契約を交わすともらえますよぅ〜
禁忌の書の方は魔道書の本体なんですけどねぇ。
どちらもぉ、扱うのに制限がゆるいのが最大のメリットですぅ。
というか、無いも同じの条件ですよねぇ」
「じゃあ、経験の少ない魔法使いの方でも手に入ってしまうのかしら?」
「まあ、そうですねぇ。
もっとも、その能力を簡単には引き出せないですがぁ。
魔道書との絆を深めてぇ、ちゃんと書の力を引き出してあげればぁ、
十分な魔術武装になるはずですぅ。
他の高威力の魔術武装はぁ、
要求技術が高かったりぃ、特定クラスの専用だったりしますしねぇ」
「なるほどね」
「片手で扱えますしぃ、マスターの様に両手に持ってもいいですねぇ」
アポクリファ・ヴェンディダードが、こうして解説したところで。

画面が切り替わる。

【ななな闇】光と闇の超魔力吸収儀式

「まあ、触手に絡まっていらっしゃるのね!
こういう時、どんな気持ちでしたの?
ぜひ、詳しく伺いたいわ」
トッドさんが手を叩いて目を輝かせる。

「ぶっふーっ!? けほけほ……」
綾香が、紅茶を盛大に吹き出して咳き込む。

「なんだか、すごい話の方向性がぶっ飛んだ気がするが……」
しかし、トッドさんが期待に満ちた目で見つめるので、
綾香は説明し始めた。

「あれは……マグ・メル地方へ召喚された時か。
あの触手はドロシーとヤラシーから超召喚の魔力を吸い上げる為のモノだな。
で、吸い上げた魔力を私に注ぎ込む為のモノだ。
念の為、断っておくが、触手プレイが目的ではないからな? 勘違いするなよ?
あの形状なのは魔力導線を実体化させる際に最も適しているからなのだからな?」
「それで、どのようなお気持ちでしたの?」
「気分かぁ……
喘ぎ悶えるあの2人から搾り取った魔力が濃縮されて注ぎ込まれる感覚は、
なかなかに陶然とするモノがあったぞ。
熱く、濃厚な魔力の滾りが、奔流となって我が体内に流れ込み、
その魔力が背筋をゾクゾクと這い上がってきて、
脳髄を甘く痺れさせる感覚は他では味わえなかろうな」

「はぁぁ〜、
放送されていること忘れてはぁはぁしている綾香様、ステキです〜」
フィレも、観覧席で恍惚とした笑みを浮かべる。
「おっとはなぢが」

「ふむ……試してみるか?
星辰が揃っていれば、眷属の触手どもも呼べるやも知れぬしな……」
「まあ、触手をここに召喚するの?」
トッドさんが目を丸くする。

綾香は、アポクリファ・ヴェンディダードの本体を手に、
聞く者の精神をむしばむような言葉を唱え始めた。

そして、スタジオには、どこからともなく、
緑色の蛇状のものが……。

「きゃああああああああああああ!?」
「くっくっくっく……」

「マスター、ステキすぎますー」
観覧席で、フィレが鼻血を流していた。



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