First Previous |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
Next Last
リアクション
ヴァイシャリー湖豪華クルージング・2
風祭 隼人(かざまつり・はやと)は、
恋人のルミーナ・レバレッジ(るみーな・ればれっじ)を、
ヴァイシャリー湖豪華クルージングへと誘い出した。
「綺麗ですわね……」
秋の日差しを反射する水面を見つめてつぶやくルミーナに、
隼人は、優しい瞳を向ける。
「ルミーナさんの方が綺麗だよ」
「えっ」
頬を赤らめるルミーナに、隼人はいたずらっぽくにっと笑う。
「なんてな。本気だけど」
「隼人さんったら」
ルミーナが、隼人に、いたずらをとがめるような、
それでいて、どこかくすぐったそうな笑みを浮かべた。
まさしく、好青年と、上品なお嬢様のデートという雰囲気であった。
ダンスパーティーの曲が流れ始めた。
「踊らないか?」
「ええ」
2人は、見つめあいながら、ワルツを踊った。
「まるで、天国にいるみたいだな」
「ふふ、わたくしが守護天使だから、ですか?」
「それもある。だけど、それだけじゃないさ」
ステップを踏みながら、隼人は言った。
「ルミーナさんが、俺の目の前にいる。
俺の目の前で笑ってる。
世界で最高に綺麗な光景だよ」
「隼人さん……」
「はは。今日は自分でもキザなこと言ってる自覚あるんだ。
やっぱり、ここが、特別な場所だから、かな」
「ええ。ヴァイシャリー湖の豪華客船でのクルージング……。
わたくしも、夢のような気分ですわ」
2人は、永遠とも一瞬とも取れる、幸せな時間を過ごした。
First Previous |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
Next Last