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【マスター合同シナリオ】百合園女学院合同学園祭!

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ヴァイシャリー湖豪華クルージング・3

百合園生のレキ・フォートアウフ(れき・ふぉーとあうふ)は、
ジークリンデ・ウェルザング(じーくりんで・うぇるざんぐ)を誘って、クルージングへと赴いた。

ドレスの試着ルームにて。
「わあ、すごくきれい! 似合ってますよ」
蒼空を思わせる、蒼いドレスに、白い雲を思わせる真珠のネックレス。
薄く化粧を施したジークリンデは、
シャンバラ前女王の気品をたしかに漂わせていた。

「ありがとうございます。
でも、いいんですか? お借りしてしまって……」
このドレスは、レキのものだった。
ジークリンデは長身だが、レキもそれほど身長は変わらない。
他方、レキは、オレンジ色のバルーンワンピにケープを羽織っている。
百合園の制服を意識したものだった。
「いいのいいの……あ、じゃなかった、いいんです」
ジークリンデは、ふっ、と笑って言った。
「ありがとう。……普通にしゃべってもらって大丈夫よ」
先に敬語を崩したのはジークリンデだった。
「え、ほんとに?」
「ええ。私も今は一般人だもの」
「えへへ。じゃあ、そうさせてもらうね」

豪華客船の立食パーティーで、
レキがジークリンデを呼ぶ。
「ジークリンデさん、こっちこっち!」
レキが、豪華な料理を皿に載せ、ジークリンデに勧める。
「とってもおいしいよ!」
「あら、本当」
ジークリンデが目を丸くする。
「さすがラズィーヤさんのお家のクルージングだよね!」

レキは、このクルージングが、
東京でバイト三昧の日々を送っているジークリンデの息抜きにもなれば、と考えていた。

「デザートは別腹だよね♪」
「ふふ、そうね」
色とりどりのケーキやゼリー、ムースが並べられている。
年頃の女の子らしいおしゃべりに花を咲かせつつ、
やがて、ダンスのメロディーが流れる。

「よろしければ」
あらたまって、レキは言った。
「一曲踊っていただけませんか?」
レキも、百合園生として、男女パートが両方踊れるようになっている。
「『踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損』
踊りは踊りでも、お祭りとは違いますけどね」
いたずらっぽくレキが笑う。
「でもその精神は面白い。そう思いませんか?」
「そうね。どうぞ、よろしく」
「こちらこそ」
頷いたジークリンデの手を取り、
レキが男性パートを引き受ける。

蒼いドレスのジークリンデに、皆が振り返る。
レキは、自分自身も、とても誇らしい気分になった。