illust:あるうぇ
『重層世界のフェアリーテイル』が9月のグランドシナリオから始まった、新シリーズです!
パラミタの東部、ティル・ナ・ノーグのハイ・ブラセル地方を舞台に、複数の世界をまたにかけて、大いなる者を倒す冒険ストーリーです!
ティル・ナ・ノーグは、パラミタ東部に位置する国です。
これまでは、「多くの妖精が集う平和な地域」であると言われている以外、ほとんどの実態が謎に包まれていました。
現在は、シャンバラ王国の契約者達がティル・ナ・ノーグの「ハイ・ブラゼル地方」にある花妖精の村に行き着いたことで、ある程度の情報が得られました。
ティル・ナ・ノーグは一つの国家と言うよりも、花妖精をはじめとした様々な種族が、それぞれで独立した集落を形成し生活をしている地域である、とのことです。
集落同士を行き来する者は少なく、仮に行こうとしても結界によって閉鎖されている場合も珍しくありません。
そのような性質から世界地図にあるティル・ナ・ノーグの図も正確ではないと言います。
そうした事情から、ティル・ナ・ノーグには種族ごとに発展を遂げた、全く異なる文化がいくつも存在するとされています。
illust:あるうぇ
ティル・ナ・ノーグの南に広がる山間の一部、そこがハイ・ブラゼル地方と呼ばれています。
シャンバラ王国の調査団がシボラを経由して最初に辿り着いた場所が、その地方にある『花妖精の村』でした。
そこには多くの木々や花々が芽吹いており、機械仕掛けの少女ドロシー・リデルが花妖精の子供達と生活していました。
一見平和なこの村ですが、遥か昔、『大いなるもの』と呼ばれる存在との激しい戦いが繰り広げられた地であるとされています。
それは、『おとぎばなし』として伝わるものですが、その戦いの跡を物語る遺跡が、村外れに今も遺されています。
『大いなるもの』とは、人の心に潜む負の感情から生まれた邪悪な存在として、おとぎ話の中に登場しています。
当時のハイ・ブラゼルの人達は、ハイ・ブラゼルを、延いてはこの世界を飲み込もうとする『大いなるもの』に挑もうとしましたが、その強大な力の前に成す術がありませんでした。
その危機を救ったのが、「異国からやって来た戦士達」です。
彼らと力を合わせることで、ハイ・ブラゼルの人達は『大いなるもの』を封印することに成功しました。
その時に封印を行う役割を担ったのが、四人の賢者でした。彼らは『古の四賢者』としてこの時代に伝えられています。
しかし当時の人達は、いずれ封印が解かれ『大いなるもの』が蘇る時が来るだろうと考えていたようでした。
「異郷より来たりし者、閉ざされた世界に光を照らさん」
という言葉があり、この地に危機が訪れた時に再び異国の戦士が訪れ、それを乗り越えるための力となってくれるだろうという意味であると推測されています。
『大いなるもの』の封印は全部で四つであり、それぞれ異なる地に存在していると言われています。
封印の地は、村外れにある四つの遺跡と『ゲート』で繋がっています。
『ゲート』はずっと閉ざされていましたが、まるで契約者達の訪れに呼応するかのように開かれました。
調査団がそこを抜けると、全く異なる文明を持った世界が広がっていました。
その四つの世界もまた、このハイ・ブラゼル地方であることに変わりはないとされています。
しかし、最初の調査で分かったのは基本的な文化体系とその世界で起こっている「異変」であり、四つの世界の正体は、まだまだ謎に包まれたままです。
illust:KOTA
illust:田中 健一
人と幻獣が共に生きる、自然の豊かな世界です。
ゲートを抜けた先は、小さな村が近くに見える大平原となっています。
この世界における幻獣は、元々『聖域』と呼ばれる霧に覆われた土地に生息する生き物であり、聖域の中心には古の神殿が存在しています。
数年前に霧が晴れその存在が明らかになりましたが、それを機に聖域の中にいた幻獣の中には凶暴化し、人を襲うものが出始めました。
神殿からは時折何かに苦しむような獣の咆哮が聞こえ、それが『大いなるもの』復活の予兆だと言われています。
そして、この世界では魔法があまり効力を発揮しません。その代わり、剣や槍といった実体を持った武器はその威力を十二分に発揮します。
また、動物や自然に働きかけるような力も、有効です。
この世界の伝承の中には『古の四賢者』の一人、『偉大なる賢者』の存在がはっきりと示されています。
魔法が最も強い影響力を持つ世界です。
この世界において魔法を使えるというのは、「自転車に乗れる」くらい一般的なものとなっています。
ゲートを抜けた先は、噴水がシンボルとなっている『スプリブルーネ』という中世ヨーロッパを彷彿とさせる街です。
また、この街には『魔法協会』という、この世界を治める組織の本部が存在しています。
『大いなるもの』にまつわる伝承は人々の知るところとなっていますが、遥か昔に封印された邪悪な存在であるという以上のことは伝わっていません。
秩序の保たれた安定した世界ですが、犯罪行為を行う者達も存在しています。
魔術結社【闇黒饗団】は、『古の大魔法』を復活させようとしており、封印の鍵を握っているとされる協会へ犯行予告を行いました。
しかし、『古の大魔法』の復活は、同時に『大いなるもの』の封印が解かれることも意味しているのです。
その事実を知っているのは今のところ、協会の会長を含めほんの一部の人間だけです。
illust:k.sHo
高度な科学文明を持った世界です。
それは、現在の地球の最先端技術でさえも旧テクノロジーとして扱われてしまうほどのものです。
ゲートを抜けた先は、この世界の軍隊であるミネルヴァ軍のトロイア基地近くとなっています。
基地からは地下鉄によって『オリュンズ』という都市と繋がっており、その中枢には『雷霆』と呼ばれる都市の中枢機関が集まる塔が存在しています。
壮麗な未来都市を彷彿とさせる場所ですが、数年前に突如として現れた『ドールズ』と呼ばれる謎のロボット型異生体によって半分以上が破壊されてしまいました。
その都市をドールズから守る役割を担っているのが、トロイア基地というわけです。
軍はドールズに対抗するために、『バーデュナミス』という可変型機動兵器を開発しました。
BD-01P『フィーニクス』はその試作機です。
その機体の操縦補助のために、フライトオフィサーとしてサポートアンドロイドも開発されました。
また、この世界にも『大いなるもの』にまつわる伝承があり、『外世界からの来訪者』の到来が予期されていました。
アメリカの西部開拓時代を彷彿とさせる、荒野の広がる世界です。
ゲートを抜けた先は殺風景な場所ですが、しばらく歩くと町に辿り着くことが出来ます。しかし、荒野には無法者達が跋扈しており、治安は良くありません。
また、この町には銃の扱いに手馴れている者が多いばかりか、銃そのものが強くなっているようでもあります。
さらに、この町では最強のガンマンを決める大会が定期的に開かれており、三大会前から市長が主催するようになりました。
しかし、二大会前に『サンダラー』という二人組が出現してから、町の様子は一変します。
サンダラーは大会の対戦相手を皆殺しにし、優勝の見返りに生き残った参加者全員の「処刑」を行いました。次の大会でも、同様でした。
辛うじてサンダラーから逃げ延びた悪漢、“有情の"ジャンゴは今度こそサンダラーを倒すために、無法者達をまとめ始めました。
そして間もなく、次の大会が開かれます。
この世界でも『大いなるもの』がどこかに封印されているというおとぎ話が存在しますが、他の世界ほど強く信じられているわけではないようです。
花妖精の村
花妖精の村に暮らし、庭園の手入れや花妖精の子供達の世話をしている機械仕掛けの少女です。
ピンクを基調としたロリータファッションに身を包んでいますが、調査団が最初に彼女に会った時は、服は長い歳月を経ているらしくボロボロでした。
見た目は人間と変わらない可憐な少女ですが、身体の一部の人工皮膚がはがれており、機晶姫だとすぐに分かるほどでした。
彼女自身もかなりの年月を生きているようですが、花妖精の村には単位としての時間の概念が失われているため、彼女も正確な年数を把握していません。
また、村で生まれた花妖精の子供達には、大人になると村の外に旅立つという風習があります。
以前は里帰りしてくる子も多かったのですが、少し前からそれが途絶えてしまっていました。
その原因が闇商人に連れ去られてしまっているからだとドロシーが知ったのは、調査団が村に訪れたことによってです。
彼女は『おとぎばなし』の書き手であり、語り手でもあるため、村の小屋には彼女による数々の『おとぎばなし』が収められています。
ドロシーは、この『重層世界のフェアリーテイル』の語り部でもあります。
花妖精の村に暮らす子供です。
牡丹の花の男の子がピオニアで、知らない人と話すのが苦手なはにかみ屋。
マリーは、マリーゴールドの花のちょっとおませな女の子です。
花妖精の子供達の中でも、とりわけドロシーに懐いているのがこの二人です。
第一世界
第一世界の聖域にある神殿、その最深部で『大いなるもの』の封印を守っている『幻獣王』と呼ばれる存在です。
ドラゴンの姿をしていますが、かつて『大いなるもの』を封印した『古の四賢者』の一人、『偉大なる賢者』その人です。
長い年月の間封印を抑え込んでいたため、その身は瘴気に蝕まれていました。幻獣達が凶暴化してしまったのは、彼の影響です。
遥か昔の戦いと、四つの世界の真実を知る数少ない生き残りでもあります。
第二世界
魔術結社【闇黒饗団】を束ねる、闇黒の魔導師を自称する偉そうなヒゲの男です。
大仰な喋り方をしていますが、その言動は普通の人が理解出来ない意味不明なものであり、側近が通訳しないと正確に伝わらないほどです。
しかし、その魔力は本物であり、魔法協会の会長にも引けを取らないほどです。
彼は『大いなるもの』が現れた時代に存在したという、『古の大魔法』を復活させようと目論んでおり、協会とは対立関係にあります。
第三世界
ミネルヴァ軍トロイア基地第一空軍部隊ミネルヴァ隊所属空軍中将の肩書きを持つ軍人です。
対「ドールズ」の指揮官で一見堅物そうですが、面倒見が良く仲間思いの人物であり、部下からの信頼も厚いです。
また、中将という階級でありながら自ら前線に出ることも多く、新型機動兵器『バーデュナミス』の試作機、フィーニクスのテストパイロットを務めるほどです。
また、彼は家庭を持っており、都市『オリュンズ』に妻と娘がいます。
フィーニクスの試作型と共に開発されたサポートアンドロイドです。
感情はありませんが、パイロットとの円滑なコミュニケーションのために擬似人格が搭載されてます。
常にパイロットの安全を第一優先にするようにプログラムされており、仕事におけるアーノルド中将の良きパートナーとなっています。
第四世界
酒場のウェイターをしている男勝りな性格の女性です。
コルト・シングルアクション・アーミー風のリボルバー二挺を自在に操る凄腕の銃使いでもあり、その実力から「ジェニー・ザ・トゥーハンド(二挺拳銃のジェニー)」の二つ名で呼ぶ人もいるほどです。
定期的に行われるガンマンの大会の二大会前から現れ、対戦相手を全員殺し優勝している人物「サンダラー」の正体と、大会の裏に潜む真実を追っていますが、そこには何か深い理由がありそうです。
浅黒い肌の中年の男性です。
無法者たちを取り仕切っている、いわば無法者の元締めです。
もともと無法者たちは、各自がばらばらに好き勝手にやっていたのですが、サンダラーの登場により、共通した脅威を感じるようになりました。
それれに乗じて無法者どもをとりまとめ、サンダラーに対抗するために連合を組織しているのがジャンゴです。
サンダラーを倒すだけでなく、大会に優勝して利権を手にし、名実共に無法者達の支配者になろうと目論んでもいるようです。
花妖精の村で保管されていた『おとぎばなしの原典』の記録から、四つの世界の正体が明らかになりました。
便宜上、第一~第四世界と呼んでいた場所は、『大いなるもの』を封印するために創られた『仮想世界』だったのです。
『古の四賢者』は『大いなるもの』の力を四つに分け、それを異空間に封じ込めることに成功しました。
しかし、それだけでは完全に抑えることが出来なかったため、四賢者は自分たちがそれぞれ異空間に入りました。
その際、空間を仮想世界として創り上げ、その世界の一ヶ所に『大いなるもの』を封じ込めたのです。
ファフナーを除く三人の賢者は力を使い果たし、命を落としました。それでも、その力は長い間『大いなるもの』を抑え込んでいました。
ゲートが開き、各世界で異変が起こったのは、『大いなるもの』の封印に綻びが生じてしまったからです。
それが完全に破られてしまえば、異空間に封印されていた『大いなるもの』は、この現実世界に再び顕現することでしょう。
illust:沖路
『重層世界のフェアリーテイル』のメイン展開が行われているマスターシナリオです。
順次各世界を舞台にしたキャラクタークエストやロボットミッションが発表される予定です。