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【怪盗VS探偵】闇夜に輝く紫の蝶

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【怪盗VS探偵】闇夜に輝く紫の蝶

リアクション


■本物はいずこ……?


―喫茶『琥珀亭』―



 空京にある喫茶『琥珀亭』では、まったりとお茶を楽しむ5人の姿があった。
「マナミンの運命の人……どこーーー!?」
 さっき運命の人と言っていた愛美だが、すでに冷めているらしい。
 お酒ではなく、冷たいアールグレイを飲んでいるだけなのだが……。
「もう……またそれ〜?」
 マリエルはクリームソーダのアイスをつつきながら、いつもの事と呆れている。
「愛美にもきっと良い人が見つかるよ〜」
 郁乃は真剣に言う。
 ローズヒップティーのグラスをくるくる回し、中の氷がからからいっている。
「……」
 無言でアイスウーロン茶を飲んでいるのは千種だ。
 ほのかに嬉しそうなのは、愛美をうまくさらえたら猫を飼って良いと言われているからだろう。
「マナミンならきっと素敵な人が見つかりますわ!」
 珠樹が郁乃に同意する。
「そうかなぁ……?」
「うん!」
「ええ!」
 愛美は郁乃と千種に言われ、元気を取り戻したようだ。
「よーし! 絶対に格好良い彼氏を作るわ!!」
 そう意気込むと、えへへと可愛い笑みを見せた。
 その後も閉店まで愛美の運命の人談義や、恋愛話しに華が咲いていたのだった。




―あとの2人は?―



「……楽しかった……むにゃむにゃ……」
 鈴音は大佐の背中におんぶされて、気持ち良さそうに寝息を立てている。
「よっと」
 少し下にずれてきていたので、軽く位置を直す。
 大佐は盗んだ鈴音と一緒に、割烹料亭で食事をしたり、ゲーセンに行ったりしてデートのようなものを満喫していたのだ。
 勿論、全て大佐のおごりで。
 フィールドワークとは違うところの体力を使った為か喫茶店でお茶をしてるときに、大佐がトイレから戻ると鈴音は眠ってしまっていたのだ。
「遊び倒す事が出来たし、満足だな」
 大佐はしっかりとした足取りで、蒼空学園のテントまで送って言ってあげたのだった。