校長室
紅葉ガリガリ狩り大作戦
リアクション公開中!
実験結果 次の日―――。 「どう、フラグ立った?」 「フラグ……というのは、旗のことですか?」 閃崎 静麻(せんざき・しずま)の問いかけの意味は、姉の木にはわからなかったようだ。 あれから一晩経った。 「これでは、抱きつくとは違うからではないでしょうか?」 レイナ・ライトフィード(れいな・らいとふぃーど)が呆れ顔でそんなことを言う。 「そうか……丁度いいからそのまま実験できると思ったんだけどなぁ」 静麻の視線の先には、姉の木に未だくくりつけられている牙竜の姿があった。 最初は胴体を縛られている程度だったが、今は首以外はほとんど縄で隠れているという状態だ。こんな風にしたのは、他でもない静麻である。 これでは、いくら縄抜けの技術を持っていても抜け出せないだろう。指先一つ動かせないように入念に縛られているのだ。 「おい……お前らぁ……」 一晩中そんな格好をさせられていたので、牙竜の声には全然張りが無かった。 「申し訳ありません。でも、私が言っても静麻は止まりませんから」 「もういいだろ、これ解いてくれよ……」 「んー、まぁ、このお姉ちゃん全然牙竜に興味沸いてくれないみたいだしもういいか……いや、待てよ……」 逆に、体に人間がくくりつけられているのにシカトするというのも凄い話だと思いますけど。そんな風にレイナは思ったが、口にはしないでおいた。そろそろ解いてあげないと、流石に可愛そうだろう。 しかし、静麻は何かをティンと閃いてしまったようだ。 「ある日、偶然木に縛り付けられている男を助ける……これって、新たな伝説の始まりじゃないか?」 「いや、ソレは流石にないですよ。私なら逃げますよ、こんな風に縛られている人がいましたら」 「普通ならな。しかし、こいつは普通じゃない。もしかしたら、新しい伝説が産まれてしまうかもしれないじゃないか」 静麻のテンションが妙に高い。というのも、実験結果を見守るために一晩中観察していたのである。徹夜明けの朝の人間の思考は、あとで考えると本当に意味のわからない事をしているものだったりする。 それを察したレイナは、諦めてげっそりしている牙竜に手を合わせた。 「そういや、恭司がビデオカメラ持ってたな。借りてきて設置するか」 「いいからとっとと、こいつを解いてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」
▼担当マスター
野田内 廻
▼マスターコメント
はじめましての人も、またお会いしましたねの人も野田内廻です。よろしくお願いします。 というわけで、今回のリアクションはこのような形になりました。 お楽しみいただけましたでしょうか。 この作業をしている間に随分と気温が下がってきた気がします。 でも、少し動くと暑かったりと、外に出る時はどれだけ厚着すべきか悩んでしまいます。 早く服そのものに温度を調節する機能ができなかなー、と思う今日この頃。 それでは、また機会がありましたらよろしくお願いします。 ではでは