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フラッグ争奪! 勝つのは西か、東か!?

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フラッグ争奪! 勝つのは西か、東か!?

リアクション


救出部隊、出動

 レオンのチームと梅琳のチームが一か所に集まっている。
 点呼を取るレオン。

「全員集まっているか! 囮部隊」
「います!」
「トラップ・防衛部隊」
「はい!」
「襲撃部隊」
「はい!」
「隠密部隊」
「ダンドリオン少尉! 千代がいません!!」
「え? もしかしてまだほふく前進してるとか!?」
「探しに行かないとな」
「千代の他にもいないか確認するぞ。囮部隊」
「はい!」
「空中部隊」
「は!」
「救助部隊」
「はい!」

 梅琳の方も確認を終える。

「いないのは千代だけか。カオル、千代と別れた場所覚えてる?」
「もちろん」
「悪いけど場所を把握しているのはカオルたち隠密部隊だけだから、よろしく頼む」
「了解」

小型飛空挺ヘリフォルテに乗り込む隠密部隊のカオルたち。

 カオルたちが見えなくなると、マーゼンたちがこの場にいる人たちに怪我人がいないか聞いてくる。



◇          ◇          ◇




 猛吹雪の中、遭難している千代。

「ここどこですー!?」
「……ちーよーさーまー!!」

 風にかき消されながら声が届いてくる。

「ん? いま何か聴こえたような」

 あたりを見るも人影はない。
 首を傾げる千代。

「気のせいか。はぁ……このまま真っ直ぐ進めばフラッグに辿り着くはずなのに」

 前進していく千代。
 だんだんと声が大きくなっていく。

「やっぱり何か聴こえますね」





 ホークアイで上空から千代を探していたカオル。
 地上に金鋭峰がシャンバラ教導団公式水着を着て、空を飛んでいるようなポーズの人形が見える。

「いた! 悠、ヘリフォルテを降ろせ」
「了解」

 悠はカオルの指示で地上に降りていく。

「前後左右には誰もいない……」

 小型飛空挺ヘリフォルテの音が聴こえてくる。

「上ですか!」

 上を見る千代の所へヘリフォルテが降りてくる。
 扉が開き、翼が千代の前にやってくる。

「千代くん、やっとみつけた」
「翼君? どうしたの?」
「どうしたじゃないよ。訓練はとっくに終わったよ」
「えぇ!? 私がんばって今まで進んで来たのに」
「そう言わないで。勝ったのはボクたちなんだよ!」
「本当ですか!?」
「ここで嘘言ってもしょうがないでしょ?」

 喜ぶ千代を小型飛空挺ヘリフォルテに乗せてカオルたちは去っていった。