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【神劇の旋律】三姉妹怪盗団、参上!

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【神劇の旋律】三姉妹怪盗団、参上!
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第10章 まだまだ!

「あぁ、ティンパニが……」
「せ、せめてこの人だけでも殺っておきましょう!」
 爆発したティンパニを茫然と見送ったハツネと葛葉だが、すぐ気を取り直して富豪を締めるマフラーに力を込める。
「させない!」
 爆発騒ぎの間にハツネに近づいていたローザマリア・クライツァールが富豪の首を絞めるマフラーを切り裂く。
「ぐ……ぶはぁっ」
 倒れた富豪に駆け寄るレオン。
「ティンパニは志方なくても、せめて怪盗さんたちだけは倒させていただきます!」
 武器を構える綾乃。
「待って! まだ、大丈夫!」
 突然、ルカルカ・ルーが声をあげた。
「大丈夫?」
「まだティンパニは無事だよ! 今、移動してる!」
 ティンパニに付けた発信器の信号を確認しながら、ルカルカは会場の外を指差した。

「本物のティンパニは壊れてないよ!」
 小さな体を活かしてティンパニの側に隠れていたボビン・セイ(ぼびん・せい)から、三姉妹に連絡が入る。
「今、二人組に運び出されてる所だよ! 場所はね……」

 茅野 菫と相馬 小次郎は本物のストラトス・ティンパニを抱えて走っていた。
 小次郎は騒動の間に、菫が買ったレプリカのティンパニと本物のティンパニを入れ替えていたのだ。
 爆発したのは、入れ替わったレプリカのティンパニ。
「これは、あたしが買ったティンパニなんだ。誰にも渡さない!」