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アキレウス先生の熱血水泳教室

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アキレウス先生の熱血水泳教室

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【ホームルーム! おわり】

 がしゃがしゃがしゃしゃかしゃかしゃかがしゃがしゃがしゃ。

 プールに不似合いなローテク機械音が響いている。
 音はアキレウスがまわし続ける手動かき氷機から響いていた。
「さっきはレモン食べたし、メロンも美味しかったけど、やっぱり今度はイチゴ味〜
 あ。練乳たっぷりねー」
 ウィンクしてフレーバーを指示していたのは芦原 郁乃。
 蒼天の書 マビノギオンは冷静な口調で
「食べ過ぎですよ。お腹を壊します」
 と注意するものの、郁乃は額にピキピキマークを浮かべてアキレウスを笑顔でにらんでいた。
「いいのいいの。ダレカサンのお陰で酷い目にあったんだし、
 やけかき氷食べてないとやってらんないわ!」
「僕なんて石化させられたんだからねー」
 アキレウスに向かってじとっとした視線を送るユーリ・ユリンの手にはイカヤキが握られている。
 こちらは涼司が作ったものだった。
 二人は皆への謝罪の為にペナルティをかせられていたのだ。



 フィリーネ・カシオメイサと優夏は、走ってきたチルナの持っている皿を見ながら、首をひねる。
「質問。
 これは何かな〜?」
「りょーじとあきれうすからもらったざいりょーでつくった
 かきごーりいか」
「……俺は絶対口にせんからな」
「ねー、あたいもしつもんー」
「はいはいなぁに?」
「ゆーかとふぃーはいつけっこんするの〜?」
 子供の無邪気な質問に、優夏とフィリーネは持っていたイカヤキとかき氷を落としてしまった。



「はあ……熱い……」
「腕が、腕が吊る!」
「大体あそこで助けるのは俺の役目だったはずなのに……」
「ジゼルちゃんが助けてくれたから大丈夫ですよー。ねー」
 そう言って加夜は隣でかき氷をもぐもぐしていたジゼルを、ぎゅっと抱きしめた。
「うぇへへ、いいにおいがする」
 聞き捨てならない言葉に、涼司はジゼルに睨みを飛ばすが、加夜はそれをガードするように間に立って腰に手を当てた。
「元々は二人が悪いんですからね。 皆さんリクエストのかき氷とイカ焼き、ここに居る全員分、しっかり作って反省して下さい」
 正論すぎる言葉に涼司もアキレウスも何も言う事は出来ず、二人は夜が更けて、腹を空かせながら104人分のイカヤキとかき氷をひたすら作り続けたのだった。

* 

「ところでこのプール危ねぇし、凍らさせて強制的に水を止めとくか」
 プールから出て行くとき、ベルク・ウェルナートは気を聞かせてブリザードをかけた。
 触手プールに。飛び込みプールに。飛び込みプールに。
 そして流れるプールに。
 その中に流れ続けていた扶桑の木付近の橋の精 一条が居るとも知らずに。



 翌日。
 すっかり元通りになった学校のプールで再テストが行われていた。
 因に、異常だった施設の一部は佐々良縁、瀬島 壮太、椎名 真の計らいで、安全性を上げ空京の市民プールだか何処かに移設されたらしい。
「次、ジゼル・パルテノペー」
「はい!」
 名前を呼ばれ、ジゼルは自信たっぷりの輝く瞳で、飛び込み台の上に立つ。
 イルカになった自分をイメージして。
「再テストクリアよ!!」
 ジゼルはプールの中へ飛び込んだ。

担当マスターより

▼担当マスター

東安曇

▼マスターコメント

今回はご参加頂き、そしてここまで読んで頂きありがとうございました。
わたくしごとで申し訳ありませんが、今回体長不良の為個別メッセージを休止させて頂きました。申し訳ありません。
それでは、次のシナリオでお会いしましょう。