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【第四話】海と火砲と機動兵器

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【第四話】海と火砲と機動兵器

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 同時刻 土佐 ブリッジ
 
 土佐に寄り、セラフィートから降りたエリス・クロフォード(えりす・くろふぉーど)はモニターで煉たちの戦いを見つめていた。
 思いつめている煉を横目に機体の整備を万全にするべく、土佐の格納庫でエリスはセラフィートの最終調整を行ったのだ。
 砲撃戦を想定して突貫で装甲を対弾仕様に、それとミサイルを振りきれるようスラスター出力の限界値を上げて機動力も底上げしたエリス。
 だがそれでも、エリスは煉たちが心配だった。
 だからエリスは、最後に覚醒使用のためのパスコードを使用しようとして使用許可が下りていないことに気付いたのだ。
 こんな状況下で下りてないことが解せなかったエリスは、土佐のブリッジで通信機を借りてコリマ・ユカギール(こりま・ゆかぎーる)と話していた。
『コリマ校長、なんで覚醒の使用許可が下りてないんですか。力は誰かを守るためにあるはずです。今使わずにいつ使えというんですか!』
 だが、『覚醒』の使用許可はなかなか降りないのであった――。
 そうしている間にも、モニターの中では戦いが進む。
 エリスが見たのはちょうどセラフィートが漆黒の“ヴルカーン”に向けて、相討ち覚悟の突撃をかけるところだ。
 思わず目をつぶり、エリスは煉が無事であることを祈るのであった。