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ドグマ教の襲撃

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ドグマ教の襲撃

リアクション

ソルジャーペステが突如現れた。
「私に任せて!」
契約者たちを守るべく小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)が前に立った。
「あれって、たしかリリー・ペラドンナっていう奈落人が言っていた、鏖殺寺院製のモンスターだよね……おっと!」
ペステは大きく剣を振り回してくる、美羽はそれを回避した。
「美羽危ない!えいっ!」
コハク・ソーロッド(こはく・そーろっど)が風術を放つがペステは盾でガードする。
「争いはさけたかったけど……ごめんね」
力をためて再び風術を放つがジャンプで攻撃は回避された。
だが、甘かった。ペステの頭上には美羽がいたのだ。
ポイントシフトで瞬間移動した彼女はペステの頭へ踵落としを放った。
ペステが地面に叩きつけられる、すかさず立ち上がるが美羽の攻撃はまだ終わっていなかった。
落下の勢いをつけ頭部に踵落とした。頭部は破壊されペステは倒れた。
「ふう……一時はどうなるかと思ったぜ」
「んもー心配しすぎだよ。私だって強くなってるんだから」
コハクを小突いた。
「前回のときよりもスピードもパワーも劣っていたな……」
「みんなやったよ!あっ!」
リリーがいない。どうやら戦っている隙を見て逃げてしまったようだ。
「いけない!早く追いかけないと」

■■■

「セレンは上手くやってくれたようね……」
合流地点に待機していたセレアナ・ミアキス(せれあな・みあきす)は『女王の加護』を発動させて万が一に備える。

「待たせたわねセレアナ。さあ武器を構えて。敵が来るわ」
「すばしっこい奴だ。あのヤロウどこに隠れやがった」
セレンの誘導通りゴワンがやってきた。
「額を狙うわよ、セレアナ!」
2人はゴワンに向かって弾丸を浴びせ始めた。
「ッく……だから効かねえって言ってるじゃねえか!」
そう言いながらも額をスコップでガードしている。
「これでもくらいなさい!」
セレンはそのガードの上から『絶望の旋律』を放つ、弾丸はスコップをバラバラに砕き額に当たった。
攻撃をくらったゴワンは「ぐはっ!」と声を上げ倒れこんだ。
「甘かったわね。そのスコップにだってダメージが蓄積されてたってわけ」
「っく……スコップじゃねえ。こいつは特注の戦闘用スプーンだ!いててて……」
かなりのダメージがあったのだろう。流石の敵も膝を付いたままで立ち上がれないでいる。
「今がチャンスよ!一気にいくわ、弱った相手になら『タイムコントロール』が効くはずよ!」
2人はタイムコントロールを発動させた。セレンとセレアナの魔力がゴワンを包んでいく。
「ぐっ!負ける訳にはいかねぇ……なんとしてでも、リリーを連れもさねえと!」
「決まったわね。これで私たちの勝利……どうしたのセレン!」
セレンの様子がおかしい。放たれる魔法の力がどんどん弱まっていく。
「お、おかしわね、どうしてこんなときに……ち、ちからが入らない」
「なんですって……うっ!これは一体……か、体が」
セレンだけではない。セレアナの魔力もだんだんと弱まっていくのだ。

「うおおおおおおおぉぉッ!!」
蹲っていたゴワンだったが、大きく胸を張り気合で2人の魔法を跳ね除けた。
頭上を仰ぎ見ている彼を中心にものすごいエネルギーが溜まっていく。
「はああああぁッ!」
ゴワンは気合ともに一気に赤い光線を吐き出した。
「セレン!」
動けなくなったセレンは避けることはできなかった。光線が直撃してバタりと倒れこんだ。
「おお!ついに出来たぜ。フルティー一族に伝わる最強の奥義『破壊光線』!!
はっはっはっは!今まで出来なかったのが嘘みてぇだぜ。なんでぇ、ちょっとコツをつかんじまえば簡単じゃねえか」
ここにきて敵は強力な必殺技を会得してしまった。
それだけでなく額の傷も完全に無くなり、武器のスコップ……いやスプーンも元通りに復活していた。