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なし

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蒼空学園へ

ネバーエンディング

リアクション公開中!

ネバーエンディング

リアクション

 パーティー後の夜、神楽崎優子はラズィーヤの私邸へ訪れた。
 軽く報告をしてから、リビングのテーブルに、コトンと優子は小瓶を置いた。
「使いませんでしたの?」
 残念そうに言い、ラズィーヤは小瓶を受け取って蓋をあけ、減っていないことを確認する。
「当たり前です。例え、国頭があなたの計画を狂わせる人物であっても、こんなことは……」
「残念ですわ。ロイヤルガードに惹きこんで飼いならしていただきたかったのに」
「……え?」
「ですから、その惚れ薬の力を借りて、誘惑して懐柔してほしかったのですわ。絶好のシチュエーションでしたでしょ? あの部屋には必要なものが一通りそろっていたはずですわ」
「なっ……何言ってるんですかッ、ラズィーヤさん!」
 優子は赤くなって立ちあった。
「ふふふ、まあ無理ですわよね。優子さん、女性としての色香が足りませんもの」
「ラ、ラズィーヤさん……これは言わずにおこうと思っていましたが……っ」
 優子は軽く震えながら、地球の事件でラズィーヤが契約者と戦った時の事を話す。
「あの時、契約者の力で扉を破壊できると解っていたのに最後まであえてあなたが抵抗した理由。それはっ、その寄せてあげて締めて造っている体の真実を知られたくなかったからでしょう!
 その国家機密に相当する発言にラズィーヤの瞳が鋭く光った。
 少なくても武尊には金属製のコルセットで体をがっつり補正していたことは知られてしまっているはずだ。
 彼の優子への想いの為に苦水を飲まされ、殺されかかり、更に体のヒミツ☆まで知られてしまったラズィーヤが優子に武尊の殺害を命じるのは自然な流れだった。
 いや殺害はともかく。手元に置いておきたい、懐柔して手駒にしたい存在だったのだ。
「優子さん……そんな無知蒙昧な妄想でわたくしを貶めるおつもりでしたら、容赦はしませんわよ」
「それならそのご自慢の豊満で華奢で美しい魅惑の身体で国頭を誘惑すればいいでしょう」
「そうですわね。彼とあなた両方をわたくしの籍に入れてしまえば問題ありませんわね。一生、わたくしのもとで働いていただきますわよ」
 にこにこラズィーヤは微笑む。
「う……遠慮します。はいはい、私はあなたには適いませんよ、もう。
 では、パートナーたちが待っていますので」
 顔を赤らめたまま、ふて腐れたように言い優子は部屋から出て行った。

 ヴァイシャリー家の門の前に、アレナとゼスタが迎えに来ていた。
「……なんだゼスタ、ミニスカサンタはやめたのか」
「当たり前だ、あれからすぐに着替えただろ」
 優子の言葉にゼスタが顔を赤らめる。
「優子さん、今ゼスタさんと話をしてたんですけれど、ゼスタさん、優子さん家の養子になってもいいそうですよ!」
「実年齢通り、俺が兄でいいなら、だけどな」
「お前が兄……。
 とりあえず、年が明けたら3人で実家に顔を出そう。アレナは早い方がよさそうだし、ゼスタ……お前もだろ」
 優子がそう言うと、彼はぷいっと顔をそむけた。
 優子はくすっと笑い、ロイヤルガード宿舎へと歩き始める。
 優子の娘になることを望んでいたアレナも、今は優子の妹がいいと思い始めていた。
 近い将来、3人は兄妹という新たな絆を結ぶことになる。


 ラズィーヤはガウンを羽織って、バルコニーへと出た。
 空からは幻想的な月の光が降り注ぎ、遠くには星のようなヴァイシャリーの夜の明かりが見える。
 手すりに細くて美しい手を置き、ひとり、微笑を浮かべて。
 街と空を静かに眺めた。
 街を、人々を、空の星々と、幾多の世界で生きる人々を見守るような瞳で。

「メリークリスマス。
 皆で築いたこの時代が、幸せに満ちた輝かしい時代でありますように」

担当マスターより

▼担当マスター

菊池五郎

▼マスターコメント

こちらのシナリオの担当マスターとページ数は以下となります。
九道 2〜20、27、34
有沢 21、23、24、26、29(後半)、35〜39
川岸 22、25、28、29(前半)30〜33、40、41

 見たことはありませんが、寒さですごく小さくなると聞いたことがあるのでかきました。
 見たことはありませんが。

 お待たせいたしました、「ネバーエンディング」リアクションをお届けいたします。漫画担当の九道です。
 ご参加くださいました皆様、ありがとうございました。
 マスター三人で、どの方を担当させていただくか、色々迷いつつ、決めさせていただきました。

 どのアクションも楽しく描かせていただきました。皆様にも楽しんでいただければ幸いです。
 今回は、自分比でとても画面密度の高いことになっています。そして隙間あれば担当外のPCさんもひっそり描かせていただいています。

 最後にお祭みたいなシナリオがやりたいな……という希望を叶えてくださった、川岸マスター、有沢マスター、ご参加くださいました皆様に感謝です。
 どなたのアクションにも、これが最後という雰囲気がなく、2024年のクリスマスの日常な雰囲気なのが、逆に感慨深かったです。
 リアクションは最後ですが、皆様の日常は、これからも続いて行くのですね。
 
 これまでありがとうございました。
 皆様のこれからが、末永く幸せでありますように!


 有沢です。
 ご参加ありがとうございました。
 皆さんのクリスマス如何だったでしょうか。
 漫画、素敵なシーンが沢山で、皆さんよりいち早く見れまして役得でした。最初から最後までとても楽しく、温かい雰囲気で楽しかったです。
 そして皆さんのPCがこんな個性的なキャラクターたちだったのだなぁと改めて思いました。
 NPCも色々な姿を見せてくれました(ゼスタのミニスカサンタとか!)。
 私のNPCもとても素敵に描いていただき、そして服装など我儘を聞いて下さった九道マスター、本当にありがとうございました。お疲れ様でした。

 リアクションでは、普段は書けない他のマスターさんのNPCを書かせていただきました。その際は九道マスター、川岸マスターに確認していただいたのですが、可愛い反応に私も嬉しくなってしまいました。
 個人的な事情ですが、思えば公式NPCではない他のマスターさんのNPCと、私の担当NPCが会話することも殆どなかったので、こうして最後に会う機会がありましてこちらもとても嬉しかったです。

 急遽決まった企画ですが、私も本当に楽しませていただきました。
 今回は本当にご参加ありがとうございました。


川岸です。
楽しいクリスマスのアクションをありがとうございました!
こちらの企画、私もとっても楽しませていただきました。
今回はリアクション内の複数シーンに登場している方が結構いますため(もしかしたら漫画の中にも?)、全部読んでいただけましたらとても嬉しいです。

こちら漫画有りのシナリオですが、リアクションのページは勿論、漫画のページにもイベントカットの設定は可能となっております。
蒼空のフロンティアの思い出の一枚のご注文も、是非ご検討いただけましたら幸いです。

リアクションの公開は前後するかもしれませんが、川岸の蒼空のフロンティアでのリアクション執筆は、こちらで最後です。
長い間、蒼空のフロンティアで遊んでくださいまして、本当にありがとうございました。
皆様と沢山の物語を作れたこの5年間、とても楽しくて幸せでした。

もう少し、ファイナル企画で皆様と遊べたらと思います。詳しくはブログ『空の都の遊園地』へお越しくださいませ。
そしてその後もきっとまたどこかで、お会いしましょう!