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リアクション
第2章 「神子神子ナース! という呪文を信じるなら当然3人1セットが常識じゃよね?」
■□■1■□■「全地祇の長であるわしにパワーを注ぎ込むのじゃあ!」
儀式が始まった。
「気持ちを集中させるざんす!」
「しゃんばら復活のことだけ考えるのだよ!」
ざんすかやしゃんばらだいこうや達は円陣を組んでいる。
そこに、イーオン・アルカヌム(いーおん・あるかぬむ)がやってきて言う。
「お前らが今することは合体ではないだろう」
「何言ってるざんすか!?」
「いいかお前ら、シャンバラの危機とは即ちお前ら自身の命の危機といってもいい。
右も左もわからんような幼い者を捕まえて合体などして、
こうして反対意見の者共と時間を浪費するなど、愚の骨頂」
イーオンは腕組みしてざんすか達に迫る。
「真に必要なのは協調だ。
智者に聴き、体勢を整え、状況を打破する。
アーデルハイト女史をぶっ飛ばしたり、話も聞かず突っ走ることでは断じてない!」
イーオンのパートナーの魔道書フィーネ・クラヴィス(ふぃーね・くらびす)は、ぼそっと言う。
「地祇の合体……面白そうじゃないか」
フィーネはイーオンにすごい勢いでにらまれる。
「……そんなに怒ることないんじゃないか?」
フィーネはちょっと涙目になる。
「そもそも、長く生きているくせに、
その幼稚さはなんだ!
己のことしか考えていないではないか」
がみがみ説教を続けるイーオンを、ミヒャエル・ゲルデラー博士(みひゃえる・げるでらー)がなだめる。
「まあまあ」
「む、なんだお前は! 俺は今、地祇達に説教を……!」
イーオンは憤りつつフェードアウトする。
「さあ、今回もやってまいりました【ざんすか内乱】ついに最終回!
実況は私【マイク一本怪我のもと】ミヒャエル・ゲルデラー、
解説は【いつの間にここにいるのか誰か教えて】聖ワレンティヌスさん、
【神の国に近づきすぎている男】ロドリーゴ・ボルジア(ろどりーご・ぼるじあ)でお送りします」
「戦争とか早く終わらせようぜ」
「うむ、聖ワレンティヌス様が傍らにおれば余は百人力である」
英霊の聖ワレンティヌスとロドリーゴ・ボルジアが解説を行う。
ロドリーゴは、鐘つき棒で戦いのゴングを鳴らす。
「星から帰ってきた、現場のアマーリエ・ホーエンハイム(あまーりえ・ほーえんはいむ)です。
引き続き現場から淡々とリポートをお伝えします」
吸血鬼アマーリエ・ホーエンハイムが自分撮りしながら言う。
「はーい、上空レポーターのイル・プリンチペ(いる・ぷりんちぺ)でーす!
今回は、なんと魔法の箒からサンタのトナカイにグレードアップ!
つまりそれだけレベルが上がるだけの時間があったという……おっと、それは禁句よね。
とにかくこれで星になりにくくなったし、レポート頑張るわよ!
アマーリエさんとどっちが身も蓋もないアドリブをかますかが見所ね!」
魔道書イル・プリンチペが、遺跡の上空からレポートを行う。
遺跡は、天井にところどころ大きな穴が開いており、上空から中の様子を確認できた。
「おーっと、蒼空学園制服を着た、細身のイケメンがすごい勢いで走ってきたわよ!
手に持ってるのは何かしら?
現場のアマーリエさん?」
「現場のアマーリエです。
どうやら、前回、つぁんだに体操服と小さめのブルマ、
前々回、白のスクール水着を着せた、カルナス・レインフォード(かるなす・れいんふぉーど)さんのようです」
「つぁんだに届け! オレの熱いパッションんんんんんんん!!」
「な、なんだ、君は!?」
カルナスはつぁんだに迫る。
「スクール水着、体操服と来たならば残る選択肢はただ一つ!
”おっぱい絆創膏と前張り”だ!
これぞ究極形態! その神々しさたるや天使の如し!!」
カルナスは、絆創膏と「前張り」を手にしている。
「それに合体するなら衣服みたいな不純物は少ない方がいいよね」
カルナスは明らかな棒読みで言う。
「ななななな何を言ってるんだ!? そんなわけないだろ!」
「ふふふ、つぁんだキミに拒否権などは無い!
おとなしくオレの手で着替えさせられるがいい!
あっ、抵抗しても着替えさせるからな」
暗黒微笑を浮かべたカルナスは、つぁんだの服をつかむ。
「ぎゃああああ、やめろおおおお」
「しかし今回ばかりは静止画では忍びない、是非動画を撮らせて貰おうじゃないか!
いやまて、そうなるとあまりの夢心地に出血多量で死んでしまうじゃないか。
だがオレも漢だ、
吐血しようが鼻血を出そうがつぁんだの勇姿は絶対にフィルムに収めてみせる!」
カルナスはすでに鼻血を噴きつつ、自分も合体しようと、いつのまにかトランクス一丁になっていた。
「大変に危機的な状況と思われますが、この件に関してどう思われますか?」
アマーリエは、ピンチのつぁんだにインタビューする。
「どう思われますかじゃないだろ!
明らかに犯罪じゃないか!」
「はい、とは言うものの、ハイナ・ウィルソン(はいな・うぃるそん)総奉行は
ニプレスを着用されているとのことです。
つぁんださんも、カルナスさんご提案の姿になられても問題はないのでは」
「それは個人の趣味でやってる範囲でだろ!
僕はカルナスの言ってるような格好したくないよ!
だいいち、無理やりその格好にされるって、
一回、全裸を見られるってことじゃないか!」
「あっ、そうか!
おっぱいに絆創膏貼るためには、
おっぱいをよーく見なきゃいけないもんな!
前張りも……。
ふふふふふ、つぁんだ、これもしゃんばら復活のためだ、覚悟するがいい!」
鼻血と吐血を噴きつつ、カルナスはつぁんだに迫る。
「蒼フロは全年齢対象ゲームだ!」
つぁんだの右ストレートを喰らい、カルナスはぶっ飛ばされた。
「飛行物体接近! 変態紳士のカルナス・レインフォードさんです……って、
うきゃあああああああああああああああああああ!?」
「がふううううううううううううううううううう!!」
イル・プリンチペにカルナスが激突し、二人ともお星様になった。
「合体といえば、俺のパートナーだ!」
「合体といえば、ボクだよね!」
エヴァルト・マルトリッツ(えう゛ぁると・まるとりっつ)と、
パートナーの機晶姫ロートラウト・エッカート(ろーとらうと・えっかーと)が現れて言う。
「ボクを差し置いて「合体」だなんて許さないよ〜。
合体といえばボクだからね!
と言っても、どうやるかは知らないけど……とりあえず、ボクを核として、地祇よ集まれー!」
ロートラウトは円陣の中心に入り込む。
光がざんすか達とロートラウトを包み込み始める。
「おおお、この力は!
地祇合体・しゃんばらロートラウトぉ!!」
「よし、合体したい奴はどんどん参加するざんす!」
ロートラウトが叫び、ざんすかも言う。
そんな中、エヴァルトは、つぁんだに話しかける。
「あ、あと、つぁんださん、前回勘違いしてたようだから補足。
『ミサイルにくくりつける』と言うよりは、
『手首足首に小型ミサイルを結び付けて、複数のミサイルでもって飛ばす』って事だったんだよな」
「なーんだそっかー。
……って、そんなことできるか!!
ていうかよしんばできたとして、身体が四方向に引き裂かれて死ぬわ!!
つぁんだはエヴァルトをぶん殴る。
「俺のロボがー!!」
エヴァルトはぶっ飛ばされてお星様になった。
「合体といえば男のロマン! 俺もざんすかたんと合体するぜぇえ!!
実は地球人じゃないかもしれないなどという
中二病設定に一縷の望みをかけて、
俺も一緒に合体の儀式に参加するぞぉ!!」
ウィルネスト・アーカイヴス(うぃるねすと・あーかいう゛す)も、合体の儀式に参加しようとする。
「あっ別に下心とかないからね?
合体すると気持ちいいとか期待してないよ?」
「って、それは何の格好ざんすか?」
ウィルネストは、ピンクのナース服を着ていた。
パラミタ 内海(ぱらみた・ないかい)のさしがねであった。
「神子神子ナース! なんかそういう呪文をジャパンで聞いた!
……ようなきがするのじゃよ?」
内海は、巫女服を着用していた。
「つまりは『みこふく』というのを着てこの呪文を唱えれば
わしの高貴なるボディは神子とやらに昇華すると
わしの優秀な脳細胞が全会一致で推測したので
早速ミッションインポッシぶる体勢を整えねばならぬ」
「すみません足元がスースーするんですが内海様」
「うるさいにゃー!
神子神子ナース! という呪文を信じるなら当然3人1セットが常識じゃよね?」
内海はウィルネストに飛び蹴りする。
「せめて下にズボン履いていいでしょうか内海様」
ぶっ飛ばされたウィルネストの懇願は内海は聞いていない。
「なので、ざんすかもこの服を着るのじゃよー」
「よくわからないけど着てやるざんす!
よく考えたらウィルもいつもどおりでたいして違和感とかないざんす!」
「えええっ」
内海の指示でざんすかは巫女服を着る。
違和感がないと言われてウィルネストは複雑な気分になる。
「ふふふふふ、ざんすか!
動きにくそうな格好になったな!
この機会を逃してなるものか!
うちのパートナー達も神子がどうとこうとか騒いでいたが……
しかし、自分には関係ない!
今も昔もざんすか!
貴様だけは許さない! 死ね!」
鬼崎 朔(きざき・さく)はざんすかに襲いかかる。
「自分の恋人への横恋慕疑惑は消えてないし、
殴られたりした怨みもあるし、
最近周りの目が冷たくなってたり、
何だか扱いがぞんざいになってきてるのも全部ざんすかの所為に違いない!」
「またユーかざんす!
こんどこそ決着つけてやるざんす!」
朔とざんすかの死闘が始まる。
地祇エリヌース・ティーシポネー(えりぬーす・てぃーしぽねー)は懇願する。
「称号ください。
目立たせてください。
お願いだから、飛ばされてもこき使われてもいいから称号ください……」
エリヌースは泣きながらしゃんばらだいこうやに言う。
「お願いですから子分にしてください、
しゃんばらだいこうや様!
もう、『しゃんばらだいこうやの子分』とか、
『しゃんばらだいこうやの下僕』とか、
『しゃんばらだいこうやのパシリ』とか、
そういうのでいいから称号がほしいんですうううう!!」
「ええい、この状況で何を言っているのだよ!」
しゃんばらだいこうやはエリヌースを杖でげしげしする。
「あっ、あっ、『しゃんばらだいこうや様にげしげしされた』っていう事実があれば、
これで目立ったことになるかも……!」
「こらっ、しがみつくな! やめるのである!」
その横で、機晶姫スカサハ・オイフェウス(すかさは・おいふぇうす)は、
ひらにぃとともにいる。
「スカサハ……神子のことよく知らないであります。
なったら何かいい事でもあるのでありますか?」
「オマエ、スキ」
ひらにぃは無表情なままで答える。
「……そうなのでありますか……だったら、
スカサハが神子になったら、お友達百人計画達成できるのでありますか!?
なら、立候補なのであります!」
戦闘用ドリルを振りかざして、スカサハは言う。
「そういえば、スカサハ知らない間に完全体になったのでありますよ!
ドリル付です! 見てください、ひらにぃ様!!
これで一緒に戦えるのであります!!」
「ドリル、スキ。オマエ、スキ」
ひらにぃと仲良くなったスカサハは、なぜか意思疎通ができるようになっており、祈り始めた。
「ドリルドリル、ひらにぃ様とお友達……」
スカサハも儀式に参加しはじめる。
「しゃんばらだいこうや様―!!」
「ええい、おまえも一緒に儀式に参加するがいいのである!」
エリヌースは、しゃんばらだいこうやにつまみあげられ、儀式の円陣の真ん中に放り込まれた。
魔道書アンドラス・アルス・ゴエティア(あんどらす・あるすごえてぃあ)は、きまくに接近していた。
「ふ……見所あるな、きまく。
共に阿鼻叫喚の地獄絵図を作るために動こうぞ?
ほれ、どちらか選べ」
アンドラスは、木刀と血煙爪をきまくに差し出す。
「神子は正直どうでもいいが、「混沌と惨劇をもたらす者」になってほしいな」
きまくを手下にしようと、アンドラスはスカウトをする。
「これ、くれるんだか?
おめえさん、いいやつだなあ。
ありがとう」
きまくは木刀と血煙爪を両方手にとって、その瞬間、素朴な農民娘でなくなった。
「ギャーハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
きまくは、またしても狂戦士と化したのであった。
「ナラカの底で凍えろお!!」
朔が、アルティマ・トゥーレを放つ。
「ぶっ殺してやるざんす!!」
ざんすかがラリアットで対抗する。
「ざんすかたんが危ない!
やめろーっ! って、ごふうううううううううううう!?」
「ヒャッハー!
紅蓮の魔術師ゲットだぜえええええ!!」
きまくは、パラ実生っぽい武器で「ヒャッハーな性格」になっていた。
「欲しい物があったら奪うのが、シャンバラ大荒野の掟よお!」
きまくは、木刀でウィルネストを殴りながら言う。
「ふふ、さすがきまく。
わたくしの見込んだだけのことはある」
アンドラスは言う。
「ヒャッハー!!」
「きまく! ウィルはミーの舎弟ざんす!
手出しは許さないざんす!!」
「……ああ、そうだった。俺、バレンタインに舎弟認定されたんだった……ぐふう!?」
「邪魔が入ってしまったが、
ざんすか、コロス!」
「こっちの台詞ざんす!
ぶっ殺してやるざんす!」
朔とざんすかはウィルネストを踏みつけると、再び戦闘を再開した。
「ヒャッハー!!」
きまくは狂乱している。
「ヒャッハァー!!」
そこに、南 鮪(みなみ・まぐろ)が現れた。
「神子だった奴に力を注ぎ込めば神子に目覚めるのか!
ヒャッハァー思い出してきたぜ!
俺の身の回りに昔、神子だった奴がいた気がするぜ!」
鮪は適当な思いつきを口にする。
「ヒャッハァー!
それはお前だワレンティヌス!
お前が神子だァ〜!
今からお前に俺の性なる力を注ぎ込んで目覚めさせてやるぜ、
へっへっへっへっへ、じゅるりっ、お前は俺の性人ワレンティヌスだァ〜」
鮪は、解説席のワレンティヌスにダイブすると、顔をうずめて胸を揉み始めた。
「着けてないってのならこれをしないとなァ〜……何ィ!?」
「ふっふっふ、いつまでもやられたい放題と思うな!
見ろ!
てめえが持ってるのは、胸パットだ!!」
ワレンティヌスは、聖職者風の服の下に、胸パットを仕込んでいたのだった。
「新しいアイテムが実装された時にそれを使えるのは、
PCだけだと思うんじゃねーぞ!
こんなこともあろうかと、晒を身につけておいて正解だったぜ!!」
「なんだとォー!?
ヒャッハァー!
そうしたら、そんな布はぎとってやるぜェー!!
布といえば、今回はどんなのを俺の為に履いてきたか確認だァ〜、んん〜照れるなよツンデレ聖人」
「ぎゃああああ、やめろおおお」
鮪はワレンティヌスのパンツの確認をすることにした。
地祇種モミの塔の精 たねもみじいさん(たねもみのとうのせい・たねもみじいさん)は、
そんな状況でも、自分のペースをくずさない。
「わ、わしゃぁ思い出したぞー、わしは神子だったのじゃ!!
全地祇の長であるわしにパワーを注ぎ込むのじゃあ!」
たねもみじいさんは主張する。
「ざんすかや……神子の力を目覚めさせるパワーはまだかのう?」
「今、それどころじゃないざんす!」
「ざんすか、コロス」
ざんすかは朔と死闘を繰り広げており、たねもみじいさんの話は聞いていない。
「パワーはまだかのう?」
たねもみじいさんは、種モミ袋を振り回して、朔に投げつけた。
「ガフッ!?」
朔は思わぬ方向からの攻撃を受けた隙に、ざんすかにぶっ飛ばされる。
「スフィアなんてものに縛られるのはもうお終いにすればいいのじゃ。
おぬしらもこの種モミに全てをゆだねるのじゃぁ〜!」
種モミ袋を全地祇に配って、たねもみじいさんは言う。
「ところで、ざんすかや、パワーはまだかのう?」
「しがみつくんじゃないざんす!!」
たねもみじいさんとざんすかが暴れている横で、ワレンティヌスは貞操の危機を迎えていた。
「やめるのだ、狼藉者!
余はこう見えて紳士であるからワレンティヌスさまに
「ホワイトチョコ」を口に出して求めたりはせぬ……って口に出してしまったではないか!」
ロドリーゴが、鮪とワレンティヌスの争いに加わる。
「グヘヘヘヘ、
邪魔な布ははずれたぜェー!」
「やめろごるああああああああ!!」
「ワレンティヌスさま、痛いです、余まで殴らないでください!」
「さあああ、
ホワイトチョコゲットだぜェー!
おっとぉ無理に逃げようとするとうっかり服を破いちまいそうだァ〜、
ほぉら簡単に破れたァ〜、おっとっとぉ今離れたら大事な所が丸見えになるぜェ〜?」
鮪はワレンティヌスのパンツを手にすると、服を破き始める。
そんな中、おいてけぼりでおろおろしていたケイラ・ジェシータ(けいら・じぇしーた)は思う。
(わあ、南さんだ……逃げたい……)
しかし、勇気を振り絞り、ケイラはワレンティヌスに接近する。
「あの、ワレンティヌスさん、これ、以前もらったチョコのお礼なんだけど……」
ケイラはちまきを差し出す。
「この状況で何言ってやがる! 助けろよ!」
「えーでも、南さんには勝てないと思う……」
「ヒャッハアー!
イルミン女装男子じゃねえか!
まとめてゲットだぜェー!」
「きゃああああああ!?」
ケイラは結局鮪に捕まったのだった。
アマーリエは、ワレンティヌスにインタビューする。
「この事態の当事者としてどう思われますか?」
「どうも思わねーっつーか、なんで6月なのに俺が出てるんだよ!
おかしいだろ!?
地祇とも関係ないのに!!」
ワレンティヌスはブチ切れる。
サルヴィン川から分岐する小川の地祇バシュモ・バハレイヤ(ばしゅも・ばはれいや)は、考える。
「むー、うちは神子とかよくわからんしなーおいてけぼりの気分やでー。
遺跡でわんやかんやしてるおねーちゃんおにーちゃん達……皆神子になりたい人なんかなー?
まーうちは、内海おねーちゃんの味方やでー。
こんなに人があつまってるとーぶっとばしたくなるってーのがちぎのさがって奴や!
んーふっふーピンに見立ててぼうりんぐ大会やでー!!
うちのストレスも発散出来ていっせきにちょうやー!
おねにーちゃんに「怒りの歌」してもらおおもてたけど、
なんや『とりこみちゅう』やさかい、
うちひとりでやったるわ!
だいじょーぶ、うちこーみえてできる子やもん!」
バシュモは、思いつく。
「そういえば、内海おねーちゃんはとび蹴りが必殺技やけど……そうや!
うちがぼうりんぐのたまになれば!」
バシュモは、でんぐり返しで突っ込んでいった。
「うまくすとらいく出来たら内海おねーちゃんにほめてもらうんやー」
「ヒャッハアアアアア!!
俺と一緒に星になろうぜ、空の上で可愛がってやるぜェ〜」
「おお〜い種モミじゃ〜種モミじゃ〜」
「おおーっと、これはなんと、バシュモ・バハレイヤの新必殺技!
『でんぐりボウリング』だあー!!
実況の私も一緒に巻き込まれてしまったあー!?」
「悪の権化ボルジア法王とまで呼ばれた余が、
なぜ毎回毎回色ボケのギャグキャラに堕しているのか!」
「きゃああああああああ、自分、どうすればいいのー!?」
「俺が知るか、っつーか、鮪てめー、パンツ返しやがれ!!」
バシュモごと、鮪、たねもみじいさん、ミヒャエル、ロドリーゴ、ケイラ、ワレンティヌスが
ぶっ飛ばされお星様になった。
魔道書ドヴォルザーク作曲 ピアノ三重奏曲第四番(どう゛ぉるざーくさっきょく・ぴあのとりおだいよんばんほたんちょう)は、その様子を見上げる。
「まあ、私は社会性目当ての参加だからな。
ケイラ達もどうなっていようと無関係だ。
存分に見物させてもらおう。
ふむ、予想通り、神子と巫女をかけた巫女装束ネタは定番だったな。
その脇で神子だのスフィアだのそっちのけでたしがんにBLについて語る者もいたかもしれないな……」
状況予想などをしつつ、ドゥムカは言う。
「しかしこの人数じゃ流れ星どころか流星群が起きるかもしれないね……。
願い事をしておこう。
『もっとカオスになりまうように』」
お星様達に、ドゥムカは願い事をするのだった。
「以上、現場からアマーリエ・ホーエンハイムがお伝えしました」
アマーリエは強制終了する。
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