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【ざんすか内乱】ふっかつのしゃんばら【最終話/全3話】

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【ざんすか内乱】ふっかつのしゃんばら【最終話/全3話】

リアクション

■□■4■□■「合体と言えば、私たち魔道書の方が先輩なんですよ?」

清純な白い神官服のヴァーナー・ヴォネガット(う゛ぁーなー・う゛ぉねがっと)は、
自分も一緒に合体しようとハグちゅーして回っていた。
「ざんすかちゃんも、
 じゃたちゃんも、
 アーデルハイトちゃんも、
 エリザベートちゃんも、
 しゃんばらだいこうやちゃんも、
 ひらにぃちゃんも、
 きまくちゃんも、
 ヴぁいしゃりーちゃんも、
 たしがんちゃんも、
 くうきょうちゃんも、
 みんな、みんな大スキなんです、がったいしてもっと仲よくなるんです♪」
ヴァーナーは周囲を見回す。
「あれ? つぁんだちゃんがいないです。
 合体しない子、どーこーでーすーかー」
一方、緋桜 ケイ(ひおう・けい)は、
道中からのヴァーナーの発言が気になっていた。
「がったいってハグよりすごいのか気になってるです」
「……そ、それはもちろん、ハグよりもすごいんじゃないかな……?」
(……って、なんてことを想像しちまったんだ俺はああああああああ!!)
赤面するケイの顔をヴァーナーがのぞきこむ。
「ケイ、どうしたですか?」
(み、見ないでくれ……。そんなつぶらな瞳で俺を見ないでくれええええ!!)
ケイが青春している中、
パートナーの魔女悠久ノ カナタ(とわの・かなた)は野心をたぎらせていた。
「このわらわから溢れ出る気品と知性は、もしや神子たる由縁からだったのではないかっ!?
 まだ『魔女の神子』は見つかっておらぬようだし、
 これはひょっとすると、ひょっとするかもしれぬぞ……。
 神子の力を取り戻せば、わらわは『魔女神子☆カナタ』として、新たに覚醒できる……。
 新番組の放映を開始よ。
 みておれアーデルハイト……。
 「魔女神子」と「ただの魔女」の違いを思い知らせてくれるわッ!」
カナタの脳内は新番組「魔女神子スカーレット★カナタ」のことで一杯であった。
その横で、魔道書姉妹『空中庭園』 ソラ(くうちゅうていえん・そら)
『地底迷宮』 ミファ(ちていめいきゅう・みふぁ)は会話する。
「ソアは地祇達に協力したいみたいね。仕方ないので、私もついていくわよ。
 それにしてもあの地祇達、合体とはまた型破りなことをするわね……。
 あなたもそう思うでしょ、ミファ?」
「地祇のみなさんも合体ができたんですね。
 でも、合体と言えば、私たち魔道書の方が先輩なんですよ?
 ほら、これを見てください」
ミファは、闇のスクラップ帳を前回協力してくれた地祇達に見せて回っていた。
「これが魔道書の合体です。
 貼り絵みたいで綺麗ですよね」
ミファに悪意は皆無であった。
「……って、それはなんか違うでしょう!?
 いや、貼り絵みたいで綺麗って、むしろ怨嗟の声が聞こえてきそうで怖いわよそれ!」
ソラはドン引きする。
「こえー! さ、さすがあくのまどうしょしまいだな!」
「こ、これが『地底迷宮』の力か……」
「かわいい顔して、私達以上に腹黒っつーか、暗黒キャラに違いないぞ!」
つぁんだ軍地祇は、本気で怯えている。
「と、とにかくスクラップ帳になるのはごめんだわ!
 あの地祇達に協力というのもしゃくだけど、仕方ないから私も合体に参加してあげるわよ!
 まあ、ソアも喜ぶしね」
話を変えるようにソラが言う。
「ここは私たち魔道書が合体の先輩として、
 地祇のみなさんと一緒にがんばらないといけませんよね。
 私も姉様と一緒に合体の儀式に参加します!
 魔道書の合体だけでもこれだけの力が発揮されますし、
 私たち魔道書や他の種族のみなさんが、
 みんなで一緒になって合体し合うなんて、とっても強くなりそうです。
 ところで、地祇のみなさんも、やっぱり絵葉書を千切って貼り付け合うのでしょうか……?」
ミファの発言に、つぁんだ軍地祇は騒然となる。
「おい、薄く伸ばして絵葉書にして千切って貼り付けられるらしいぞ!」
「さすが『地底迷宮』、恐ろしい奴だな……」
「発想からして違うぜ!」
「なんだかものすごく怯えられてるのは心外なんだけど、
 ミファの発言のせいなのよね……」
ドン引きしつつ、ソラはげんなりする。
レキ・フォートアウフ(れき・ふぉーとあうふ)も、合体に一緒に参加しようとしていた。
「あ、初体験? ……になるのかな。
 合体してしゃんばらが生まれたら……。
 ボクこの歳でお母さんになっちゃうのかな。きゃー。
 この場合お父さんは誰になるんだろう……」
レキのパートナーの剣の花嫁カムイ・マギ(かむい・まぎ)は、
妄想するレキの横で、真面目にがんばろうとしていた。
「うーん、記憶にないから何がどうとか全く判らないのですが。
 もし神子であるならば、僕は全力を尽くしますよ」
霧雨 透乃(きりさめ・とうの)は、
ミファやレキに言う。
「地祇をちぎって投げるのは、私が先輩だよ!
 そして、人の合体と言えば……そう!
 女の【蒼フロ倫】や男の【蒼フロ倫】に男の【蒼フロ倫】をぶちこむ!
 でも、そんなことすると、ページが【蒼フロ倫】で埋め尽くされちゃうよね!
 そこで!
 そのまま合体すると性的にやばいなら、形を変えてから合体させればいいんだよ!
 つまり!
 前回、前々回同様にちぎってしまえばいいんだよ!
 お前いい加減くどいとかしつこいとか言われても気にしないよ!」
透乃は、ちぎった者を餅でくっつけて合体させるつもりだった。
剣の花嫁緋柱 陽子(ひばしら・ようこ)は言う。
「とりあえず透乃ちゃんが
 他の人をちぎっている間は幸せの歌を歌っています。
 ちぎられて痛い思いをしている方達を励ましてあげたいので。
 逃げようとする人にはその身を蝕む妄執で透乃ちゃんにちぎられる幻覚でも見せますね」
(愛する透乃ちゃんにちぎられるのは一体どんな快感なんでしょうか……
 できれば時間をかけてじっくりちぎられたいです……)
ドMの陽子は、こっそりそんなことを考えていた。
「お餅でくっつけるの?
 だ、だいたんだね!」
レキは赤面して言う。
「なるほど、『ちぎっては貼り付ける』という方法がありましたね!」
ミファが手を叩き、つぁんだ軍地祇が逃げる。
「合体しない悪い子はハグちゅーしちゃいます!」
ヴァーナーは、逃げようとするつぁんだ軍地祇をベアハッグで気絶させた。
神楽坂 翡翠(かぐらざか・ひすい)は首をかしげる。
「儀式ですか?
 合体と言うと組体操みたいなのが、浮かんでますが、違いますよね?
 とりあえず、祈りの集中を上げれば、いいのでしょうか?
 ……応援?」
パートナーの守護天使レイス・アデレイド(れいす・あでれいど)は、
自分が神子になる可能性は忘れて見物する。
「神子ねえ……なる奴大変だな?
 負担も増えて、まあ任せれば、少しは、楽できるか」
「早く脅威が、去り、その決め手となる物が早く見つかるように」
翡翠は祈りを送る。
終わったらお茶とお菓子を配るつもりだった。
秋月 葵(あきづき・あおい)も、合体の儀式に参加する。
(皆、シャンバラの未来とか、
 さらわれたくうきょうを助けたい気持ちとか、ちょっとしか無い気がするけど……まぁ、良いか〜♪)
「神子が見つかってシャンバラが平和になりますように!
 ついでに高飛車お嬢様ヴぁいしゃりーの性格がツンデレになるといいなぁ〜☆
 ……あと胸が大きくなりますように!」
葵のパートナーの白虎の獣人イングリット・ローゼンベルグ(いんぐりっと・ろーぜんべるぐ)は、主張しはじめる。
「イングリットはとんでもない考え違いをしていたんだにゃ〜。
 幾ら食べても直ぐにお腹ペコペコになるのは病気ではなく神子の力のせいだったんだにゃ〜」
「な、なんだってー!」
葵は驚く。
「イングリットは好きなだけ寝て遊んでても怒られないように!
 あと美味しいもの沢山食べたい」
イングリットは自分の欲望を送り始めた。
日比谷 皐月(ひびや・さつき)と、
パートナーの守護天使雨宮 七日(あめみや・なのか)
地祇神代 師走(かみしろ・しわす)はお茶会しつつ会話する。
「4人です。
 2010年5月26日現在、43人の地祇の中で、
 外見年齢25歳以上の地祇の数は……4人です。
 つまりは圧倒的マイノリティ。
 そもそもロリがテンプレの種族で25歳以上の設定にするのが間違いといえば間違いでしたね」
七日は師走に言う。
「うおおおおお、ロリじゃない地祇にも意味はあるのかい?
 きっとあるはずさ!」
外見28歳の師走は、ちぎのたくらみを使用し続ける。
地祇本人が若返ることはないのだが、あきらめずに使い続ける。
「……SPの無駄なんじゃ」
「うるさい!
 べ、別に年齢を気にしてる訳じゃないからね?」
「ツンデレぶってもかわいくないです、この年増」
皐月のツッコミに、師走がキレて、七日が毒を吐く。
「ロリじゃない地祇にも……きっと、意味は有るさ」
「無駄な足掻きは止めてとっとと合体でも何でもしたらどうなんですか、この年増」
皐月と七日は師走を合体に送り出す。
「ざんすかだって、ヒゲの筋肉ダルマのじいさんだったのに、
 恥を知らずに生きてるんだ……胸を張れ」
「年増はとっとと合体に行きなさい。
 皐月だって若い娘の方が良いでしょう?」
「それはまぁ、若い方が良いに決まってる」
「あんた達、覚えてるんだよ!」
皐月と七日に捨て台詞をはいて、師走は走り出した。
「皐月のロリコン!」
「ロリコン言うな!?」
(……大丈夫、15歳はロリではありませんから)
師走の発言に反応して周囲の視線を集めてしまい、皐月がショックを受ける横で、
七日はそんなことを考えていた。
「肩車などはいかがでしょう。これならば悪い虫の心配はございませんよ」
「わーい、たかーい」
空京稲荷 狐樹廊(くうきょういなり・こじゅろう)は、くうきょうを肩車している。
「もどってきた十八号くんだよ」
青 ノニ・十八号(せい・のにじゅうはちごう)も、一緒に合体する。
「やはり、合体する皆がシャンバラの平和を願う気持ちを持つ事が大切であろう。
 それにはまず第一に、自分が幸せだと思える事が必要だ」
ジュレール・リーヴェンディ(じゅれーる・りーべんでぃ)は、
小型飛空挺に乗り、幸せの歌を歌って慈愛に満ちたしゃんばらを誕生させようとする。