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フロンティア ヴュー 2/3

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フロンティア ヴュー 2/3

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第15章 no way out
 
 
 都築達が『空の遺跡』へ向かった後の、無人の『門の遺跡』。
 取り残されたルカルカのコピー達は、既に消えている。
「……成程」
 周囲を見渡し、リューリクは大体の構造を察してトゥプシマティを見た。
「どう?」
「鍵が必要です」
「そのようね。早まったようだわ」
 門を開くには、鍵が要る。
 トゥプシマティが読んだ思念の中には、それについては無かった。
「ヴリドラ。解析できない? 手がかりが解ればいいわ」
「ヤッテミヨウ」
「やらせるか」
 そこに、イルダーナが現れる。
「これ以上、勝手はさせねえ。――力ずくでも」
 リューリクはおかしそうに笑う。
「龍王の威を借りた選帝神が、このわたしに敵うと思って?
 ただでさえ、三対一よ」
「龍王の加護が、エリュシオン皇帝如きでは及ばないことを証明してやるよ」
 ハッタリだ。
 分が悪いことを、イルダーナは充分に承知している。
「あなたが此処までわたしを阻止しに来るということは、わたしが世界樹の元に行く方法はあるということよ。
 多分、先に向こうに行っている者がいるのね?
 その者達は、近く戻ってくる」
 イルダーナは舌打つ。
「その連中が、俺の味方だとはどうして判断できない?
 俺はそいつらを待っている」
 トゥプシマティが、リューリクを見る。
 イルダーナの思考が読めない。読まれないよう、彼は意識を遮断している。
「そうね。けれど、それはわたしの不利にはならないわ。
 何なら、戻って来れないよう、この遺跡を破壊しましょうか?
 その上であなたを殺して、わたしはゆっくり、確実に鍵を手に入れるわ」
「させねえと言った」
 リューリクはゆっくりと、皇剣レーヴァティンを抜いた。
 運命を断ち斬る、その剣を。