|
|
リアクション
4章 海の提案
「みんな集まってくれたか」
海から話があるようで、参加者は全員雪原に集まっていた。
参加者は結果発表だと思い皆、緊張を浮かべていた。
「そんな緊張するなよ、それより俺から提案があるんだ」
「ちょっと海、提案ってなにかしら?」
「そうせかすな、雅羅。なぁ、雪合戦をしないか?」
そう海が発言をすると全員が意味が分からない、といった顔をしていた。
「海、雪合戦ならさっきしたじゃな……」
そう雅羅が言いかけたのを海は制して話を続けた。
「せっかくこれだけの人数があつまってくれたんだ。敵も味方も無しで雪合戦がしたくないか?」
「よーし!」
そう海が言うと後ろから元気な声が聞こえてきた。
「1番、ミーナ・ナナティア。いきまーす!」
元気よくミーナが先制をすると目の前にいたセレンにおもいっきり雪玉をぶつけていた。
「……ふふふ。セレアナ、ちょっと用事思い出したわ」
「……暴れ過ぎないように」
ものすごい怖い笑顔をパートナーに見せたと思ったら、全速力でミーナを追いかけてた。
「あはは……ミーナが迷惑かけてすまないね」
淳二はセレンに追いかけまわされて遥か彼方に消えたミーナの代わりに謝罪をしていた。
「セレンは気にしていないわ。むしろ楽しんでいるもの。……それより」
するとセレアナはこっそりと背中に隠していた雪玉を淳二に向けて投げた。
「いたっ」
「ほら、余所見は駄目よ? みんな敵なんだから」
「えっ?」
………………ワァァァァァァァ!
「空を制する者は戦いを制するのです!」
「というわけでファウスト、覚悟するのじゃぞ」
「おのれフリンガー! 空からとは卑怯な!」
「ちょっとフリンガー! あんた降りてきなさいよ! 正々堂々勝負しろー!」
少し離れた先ではフリンガー隊とファウスト隊が本気の戦闘をしていた。
物騒かと思えたが、また少し離れた場所では
「あはは! ほら、柚! いっくよー!」
「ああっ! まだ雪玉つくってないですー!」
「っと、大丈夫か?」
「あっ……ありがとです、海くん……」
なんて、なんとも見ているだけでニヤけてしまいそうな雪合戦をしていたり。
はたまた、
「いくわよ、ロレンツォ」
「戦いなんて物騒ネ!」
「そういってお前ら俺に雪玉を投げるな!」
「なんで当たらないアルネ……」
「えぇ……絶対避けられるのはなぜかしら……」
と、チーム内で雪合戦している所もあったり。
「なんかすごい光景ですね」
「でもみんなすごく楽しそうだわ」
「なんだか俺も楽しみたくなってきたよ」
「そう? 相手ならするわよ?」
「……お手柔らかにお願いするよ」
と、淳二は苦笑いを浮かべながら答えたが彼なりにとても楽しんで雪合戦をしていたようだ。