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【2019修学旅行】奈良戦役

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【2019修学旅行】奈良戦役
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【旅のしおり:初日の観光】(沙鈴・作成)
 行先:安倍文殊院(日本三文殊第一霊場)
 日程:早朝の参拝後は半日自由行動、夕方に集合(厳密な時間はミッション合わせで流動)
 注意:七五三の参拝者で見受けられる季節ですので、子供を泣かせないように。
 交通:安倍文殊院から石舞台古墳までは国道15号線で約6.1キロ。(おおよそ真南)
 ……
3‐03 今回参加できなかった教導団の皆さん、仮装修学旅行をお楽しみあれBy沙鈴&騎凛、&セオボルト

「騎凛です。
 さて今回は、わたしの学生時代の戦友でもあり、参謀科を出て教導団で後輩の指導にあたっている、沙 鈴(しゃ・りん)さんが、とってもありがたい任務を引き受けてくださいました。
 沙鈴さん沙鈴さん♪」
「あ、騎凛さん。
 本校が予算持ちというだけで、気苦労が減りません?」
「そうですねえ。わたし(たち第四師団)はお金がないのでお金がないので……っは、今日は置いておいて、
 では。お願いしますね?」
「ええわたくしにお任せですわ」
 と、いうことで、沙鈴教官が、今回騎凛が受け持つ以外の生徒たちを引率してくださることになりました。
 つまり、今回抽選に落ちちゃって、リアクションに姿が見えないあなたたちは、沙鈴教官が引率する「【仮装修学旅行2019】安部文殊院へ行こう」に参加している(、かも知れません)。
 そんなわけで、これからの描写で、教導団修学旅行に参加できなかった教導団員の皆さんも、沙鈴さんと一緒に修学旅行を楽しんでみてくださいねー。短い時間ではありますが……。
 えと、それで沙鈴さん沙鈴さん、行き先は何処でしたっけ?ここまで・By騎凛
「行き先は、仮装観光案として、安部文殊院になりますわ。
 こちらは、安部清明ゆかりの施設でもありまして……」
「安部清明ゆかりのですか。では、今から実際の安部清明のもとへ向かうこのセオボルト・フィッツジェラルド(せおぼると・ふぃっつじぇらるど)も、道すがら皆さんと一緒に行きましょう。
 安部文殊院に立ち寄り少しお祈りでもしてから、清明さんにお会いしにいくとしましょうかな」
 というわけで、秘術科兄貴分肌のセオボルトも、途中まで引率として加わることに。
「わたしとほぼ同期のお二人方、どうかお願いしますねー」
 騎凛は、手をふって見送った。
「うふふ。あの二人が一緒だったら、今回抽選に落ちちゃった女子生徒ならばセオボルトさんのナイスガイぶりに、男子生徒ならば沙鈴さんのオッパイぱわーに、きっと満足して、仮想修学旅行してくれる筈……じゃあ(抽選に落ちた)皆、沙鈴さんセオボルトさんと、しっかり楽しんできてね♪」
 かくして、沙鈴、セオボルト、教導団生徒(抽選落組)らは、安部文殊院目指して、出発していくのだった。



3-04 草薙の複雑

 単身、バイクに乗って奈良の町へ繰り出した、草薙 真矢(くさなぎ・まや)。背中にはでっかい背嚢。(何が入っているかは……ドラえもんぽけっとだという。)
 周辺調査だとは言ったものの、リュートを抱え……何処へ行くのか。
 彼女の走行は、だんだん、だんだん戦場から離れていくように見える。
 一度、どこか自らの戦地へと向かう教導団の仲間を見かけ、向こうも草薙に気づいたようであったが……彼女は、声をかけるのもやめて、走り去ってしまうのだった。
 そう、彼女は、争いを続ける教導団に疑問を抱きつつもあった。
 きっと、市民の人たちを救うためっていうのは、わかる。
 だけどこんないざこざ……もとを辿れば、エゴとエゴとのぶつかり合いなんだ。
 それはわかっているけども……
 ちょっぴり(……うんざり、)だとも。
 戦いに向かう仲間を心配に思いつつも、一度、ただの戦場の旅人として、そんな教導団の戦いを客観視して、みたい、との思い。
 そんな複雑な思いが、彼女を奈良の町の迷走へと導いたのであろうが。
 彼女は、この戦いで、あるいはこれからの教導団の任務のなかで、その答えを掴むことはできるのだろうか?



3-05 国頭、奈良に登場

 パラ実生として、かの関が原の決戦に、日本を訪れていた国頭 武尊(くにがみ・たける)
 その後は、修学旅行らしい修学旅行を少しは満喫しようと、シーリル・ハーマン(しーりる・はーまん)を連れ、神社仏閣巡りでも……と思う彼であったが。
 奈良へやって来た国頭とシーリル。
 奈良と言えば、奈良の大仏。
 しかし……
 そこには、やはり修学旅行で奈良を訪れていた、イルミンスールの団体客が。
 しかも、
「イルミンの連中、仏像相手に大戦だと。舐めた事やってやがる、中止だ中止!」
「武尊さんとの観光を楽しみにしていましたのに……残念です」
  寺をはなれた二人は、観光地図を見て、
「吉野方面にでも向かってみるか。大仏だけが奈良ってわけじゃないからな、シーリル行こうぜ」
「はい。武尊さん」
 こうして、教導団の戦い、じゃなく修学旅行、はパラ実生をも巻き込みつつある……



3‐06 レベッカ一味、吉野を走る

 さてこちら吉野。
 ここには、すでに別のパラ実生の姿が。
 彼女たちは……吉野山での鬼ごっこを終えた、レベッカ・ウォレス(れべっか・うぉれす)とその一行(一味?)。
「ああ、楽しかったネ」
 そんな彼女らの前に現れたのは……
「マラァァァ!!」
「な、何こいつ??」
 道満の式神、マラ兵。……マラ。この形状は……
 どこーーん
「昼間っからそんな形でなにのさばってるんだヨ!!」
 スナイパーライフルでぶっ放すレベッカ。
「あー、びっくりしたネ!」
 しかし、付近には、どんどんと、鬼、猿などの姿をした怪しい式神たちも、数を増やしてきている。
「これは、どうも何かありそうネ。
 あれは……教導団がいるってことは、やっぱり」
 ちょうど吉野方面へやって来た教導団の生徒に、事情を聞くレベッカ。
「奈良を水没……またスケールのでかいことを考えたものネ」
 それを聞いて、
「天はもふの上にもふを作らず、もふの下にもふを作らず!」
 守護天使のオーコ・スパンク(おーこ・すぱんく)。自他共に認めるもふリストだ。
「いくら石舞台古墳にもふもふ九尾の狐が現れるとはいえ、奈良盆地水没による奈良公園のもふもふ鹿達の危機は放っておけません。
 これは聖戦です」
 とまで、優しそうな目をしながらも、彼女は言い切った。
 そして……
明智 ミツ子(あけち・みつこ)よ!」
 明智、ミツ……聞いたことのある響き。そう、明智光秀の分霊、ということだ。その姿は、十歳くらいの女の子と化しているが。
 彼女は日々様々の情報収集を怠らず、パラ実生たるレベッカに、その知恵を授ける。
 ミツ子は事情を聞くやすかさず、
「奈良県には、「大和国四所水分社」という水の配分を司る神社が四つあるわ。
 そしてその一つが、「吉野水分神社」。私たちが今いるのが、吉野だから……
 ここに祀られている水分神に奈良盆地への水の配分を止めてもらうよう祈願し、大蛇による水の引き入れを妨害する。
 これが、私の策ね。うふふ」
 最後に、狡猾な表情を覗かせる明智ミツ子。
「って、あっ。おでこつっつかないで!!」
「さあーて、それがわかったからには、行くヨ! 水分神社へ!Let'sGoネ!!」





「レベッカ様との2ケツ、久々ですわ。わたくし、とっても嬉しいです……」
 パートナー、アリシア・スウィーニー(ありしあ・すうぃーにー)
 族車(スパイクバイク)で目的地へ移動する、パラ実の四人。オーコは、アリシアのバイクを借りてミツ子と2ケツで走っている。
 しかも、ここは奈良の町中。
 奈良県民たち、修学旅行に訪れている日本の学生たちの視線が、一挙に、レベッカとアリシアに集中している。
「ああ、こんなに奈良の皆様に見られているなんて、何か……とって快感ですわね♪
 でも、やっぱり恥ずかしいですし、レベッカ様……もっともっと、とばしましょう!!」
「……ま、まだとばすの??
 ま、すぐ着いちゃうからちょっとの間だけれど。よぅーし、じゃあこのまま一気に水分神様のところまで!! 事故っても知らないヨ!!」
 ドドー、こうして奈良の市街地を、マラ兵どもを蹴散らしながら、二台のスパイクバイクが駆け抜けていくのだった。