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【なななにおまかせ☆】アイドル大作戦!!

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開会式

「あたしたち、選手一同は――」
 開会式の選手宣言はCY@Nにより行われた。CY@Nの登場に観客が沸き立つが、彼女の水着がセパレートではなくワンピースタイプなのが非常に残念なところ。
「CY@Nのポロリは期待できないかな……」
 双眼鏡を覗きつつ小鳥遊 美羽(たかなし・みわ)がポップコーンを頬張る。
「美羽さん。猥雑に目的から外れてません?」
 CY@Nを守るのが本来の目的だと、ベアトリーチェ・アイブリンガー(べあとりーちぇ・あいぶりんがー)が最主張する。
「わかってるもん。ちゃんと鏖殺寺院のヤツらも探しているだよ?」
 美羽は双眼鏡で、ベアトリーチェは《ディテクトエビル》で構成員を探す。しかし、会場にいる数万人の観客の中から数人の構成員を探すのは中々大変。
だが、アカラサマに怪しいのが選手(声優)に混じっていた。
「ぜ――っったいアレ怪しいだろ。あれアイドル声優じゃねえだろ」
 エース・ラグランツ(えーす・らぐらんつ)は選手のメンツに並ぶ、骨と皮のような女性と、女性とは思えないマッチョと、毛深い犬獣人を見てそう思った。他にも怪しそうなのが数名混じっている。
「彼女たちは一体何処の所属なのでしょうか。一応声優なら容姿に関係なく出場できるかと思いますよ」
 とメシエ・ヒューヴェリアル(めしえ・ひゅーう゛ぇりある)は考えを述べる。
「でも、あんな《ディテクトエビル》に引っかかりそうなのをマークしないわけにはいかないだろう? まあ、CY@Nの近くはなななさん他に任せるとして、一応ルカルカに連絡入れとくか」
 エースは【籠手型HC】を取り出した。

「あ〜怪しいのはルカも思ってるけど、ルカは水上騎馬まで出番ないのよね」
エースから通信を受けたルカルカ・ルー(るかるか・るー)が携帯を耳あてる。
「でも、スキルと装備制限でこっちでは怪しいくらいにしかわかんないのよね〜。あと、試合が始まったら携帯も使えないからよろしくね」
 声優は特に武装チェックが厳しく、水着とスキルを1つしか使えない。
 それは敵も同じこと。身体チェックは綿密に行われている。
「水際のことはルカルカに任せて、観客にも怪しそうなのが結構いるから、そっちはお願いね」
 今のところ、CY@Nの胸に飾られている《禁猟区》の首飾りに反応は見られない。
 ルカルカは電話を切り、己の出番を待つ。