リアクション
「なんだ? 余はてっきりそちがこの旅館で暴れてると思ったのだが違うのか?」
ちいさくプリッとした5歳くらいの男の子が旅館の前に仁王立ちしていた。
「何をおっしゃっているんです? 王子の隣にいる私はじゃあいったいなんだっていうんですか?」
そのちょっと右斜め後方にいるのは執事服を着た無愛想な長身の男性。
「う? そちは余の従者であろう?」
「そうですけど、そうじゃありません」
男性はため息をついたが、男の子は首を傾げるだけだった。
「……もう旅館に行くのやめますか?」
にっこりとほほ笑みながらブラックオーラをまとう従者。
「いやじゃ! 余も温泉とやらに浸かってみたいのじゃー! 和の心を感じてみたいのじゃーー!!」
男の子がだだをこねる。
「……黙れ」
「う……」
男性の笑顔にビクッと体を震わせ、しゅんと黙ってしまった男の子。
「さ、良い子にするのでしたら入りましょうか」
「うむ! 余は常に良い子なのじゃー!」
泣いた鴉がもう笑う。
男の子は笑顔になると、旅館の中へ入っていった。
その後ろをやれやれと着いていく男性の姿があるのだった。
お待たせしましたー!
ちょっとでも楽しんでくだされば嬉しいです。
えっと……細かい描写はあまり書いてませんので、それぞれ妄想で補完しちゃってください!←
フルーツ牛乳をどうやって消化したのかとか、ローションとかとか……。
次回は最後に出てきた奴らの話になると思います。
では、また!
※12/5
目次を追加しました。
付け忘れており、申し訳ございませんでした。