蒼空学園

リアクション

第８章　結果発表（特典【間際の無理矢理なテコ入れ】付き）

「アイエエエ！　ナンデ！？　ナンデ！？　テイカナンデ！？」
　阿部Ｐが発狂したように地面にガンガンと頭を打ち付ける。最後の最後で視聴率が低下してしまったのだから仕方ないと言えるが。
　これに対し終了間際に何とかしてくれ、と頭を打ちつけながら頼む阿部Ｐに、動いたのは貴仁とエグゼであった。

　まず貴仁はバトルの後、倒れている九条を見つけた。どうやら無理な２連戦などの反動のようである。
「大変だこのままだと……そうだ、これが……サプリメントがあった！」
　貴仁は九条に【ナーシング】をしつつ、ナラカのサプリメントを摂取させる。その献身的な看護の結果、
「私は……私は正統派魔法少女をやめるぞぉぉぉぉぉッ！！」
見事九条は立ち上がったのである。しっかりと見えてはいけないものが見えるたり聞こえちゃいけない声が聞こえたりするオプション付きで。
　これが視聴者には「イイハナシダナー」となり、更にスポンサーにもウケたようで、僅かであるが視聴率は上昇したのである。

　続いてエグゼが登場。手にはダイレクトに『昌毅とマイナの遺品』と書かれた箱を持っていた。
「……なんで、死んじゃったの？」
　一人エグゼが呟く。感情の見えない表情であるが、目からは涙が一つ、また一つとこぼれ出し、溢れる様に流れだす。
　これだけの映像であったが、先程の全ナラカが感動した様を思い出したのか、僅かながら視聴率が上昇した。
「……いや、俺ら死んでないんだけどね？」
「何か複雑な気分です……」
　その様子を見て（治療を受け復活した）昌毅とマイアが呟くが、阿部Ｐに「良い所なんだから映らないでくださいね！」と止められるのであった。

※現在視聴率９０％

鬼龍貴仁　６５０Ｐ→７５０Ｐ
キスクール・ドット・エクゼ→　２５０Ｐ→３００Ｐ

　何とか視聴率がある程度回復し、発狂状態から復活した阿部Ｐに連れられて一同はスタジオへと戻ってくる。
　そんな参加者たちを迎えたのは、観客席からの歓声であった。
「今宵の【キリングタイム】如何だったでしょうか！？　全く予想のつかない展開に私阿部Ｐも時に発狂し時に歓喜しと大忙しでした！」
　阿部Ｐが観客席とカメラに向かって語りかける様に言う。
「それでは視聴者の皆さんも気になる今宵の結果発表を始めましょう！」
「おっと、それは僕も参加させてもらうよ」
　そう言ってフランツがピアノを用意する。
「激しいバトル、最後まで立っていた『誰か』の為のファンファーレ、祝祭音楽の献呈だ！　ポップ？　もはやポップはぬるい！　ロックンロールが最高さ！　観客席もついてきてくれよ！」
　フランツが椅子に座るなり鍵盤をたたく。そしてドラムロールが始まった。

　ドラムロールが鳴り響く。フランツが合わせて鍵盤をたたく。
　更にドラムロールは鳴り響く。フランツは段々と興が乗ったのか、鍵盤をたたく動きが激しくなる。
　ドラムロールは鳴りやまない。興が乗ったフランツは、突如足で鍵盤をたたき始めた。曲も何故か『猫ふんじゃった』である。

「いい加減にしろやああああああああ！」
「さっきから横でやたらと目に入って気になってしょうがないんだよ！」

　フランツに対し、観客席がブチ切れた。
　石を投げるどころか、フランツに群がる観客達。
「こ、コハク！　アレだよ！　アレ！」
「え、えーっと！　ＣＭ！　ＣＭ入りまーす！」
　この様子を見て慌てて美羽がコハクに指示するとカメラに向かって引き攣りながら笑みを見せる。
「いえもう終わりだからＣＭではありませんよ！　結果！　とりあえず結果だけ発表して今宵の【キリングタイム】お別れとしましょう！　それでは視聴者の皆様！　またいずれお会いしましょう！」
　阿部Ｐが慌てて指示を出すと、カメラは結果の書かれたボードを映す。

・最終結果

（リタイア）
加藤　清正
蒲生　氏郷
ティアン・メイ

（５０Ｐ）
富永　佐那

（２００Ｐ）
綾原　さゆみ
フランツ・シューベルト
セレアナ・ミアキス
エレナ・リューリク
九条　ジェライザ・ローズ
ヴァンビーノ・スミス
イングラハム・カニンガム
天野　空

（２５０Ｐ）
ペルセポネ・エレウシス

（３００Ｐ）
小鳥遊　美羽
コハク・ソーロッド
大熊　丈二
大久保　泰輔
ドクター・ハデス
キスクール・ドット・エクゼ

（３５０Ｐ）
葛城　吹雪

（４００Ｐ）
アデリーヌ・シャントルイユ
斎賀　昌毅
マイア・コロチナ
高月　玄秀

（５００Ｐ）
セレンフィリティ・シャーレット

（５５０Ｐ）
ヒルダ・ノーライフ

（優勝：７５０Ｐ）
鬼龍　貴仁

・標的、護衛者
天野　翼（ライフポイント２）
和　泉空（ライフポイント３）
エル（ライフポイント３）
根暗モーフ（死亡）
ザ＝コ（死亡）