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リアクション
同時刻 ジャタの森 某所
濃緑色をした六機の機体。
来里人と深行を守るように降り立ったその機体群。
“フリューゲル”、“ドンナー”、“ヴルカーン”、“フェルゼン”、“ヴェレ”、そして“シュピンネ”。
六機は一斉に各々の武器をシリウス達へと向ける。
そして、シリウス達への攻撃が開始されようとした瞬間――。
「待て。攻撃の必要はない」
六機を静止したのは、他ならぬ来里人だった。
そのまま彼は深行の身体を抱き上げると、応急修理の完了した漆黒の愛機へと乗り込もうとする。
「待って、ください!」
それを引き止めたのは結和だ。
「せめて……お名前を聞かせて、ください。“蛍”さんじゃない、あなた達の名前を」
来里人は黙したまま語らない。
「だめ……でしょうか……?」
結和が引き下がろうとした時だ。
「来里人。結城来里人だ」
それに続いて深行も抱き上げられた態勢から首を巡らせ、結和の方を向く。
「輪堂深行です。さっきは、治してくれて……ありがとう、ございました」
濃緑色の機体達に守られながら、来里人は深行と手を繋ぐ。
次の瞬間、既に来里人は漆黒のパイロットスーツ姿だ。
そのまま来里人は漆黒の愛機のコクピットへと滑り込む。
閉まっていくハッチに向け、結和は叫んだ。
「どうか、おだいじに……!」
彩羽も来里人に続いて愛機へと乗り込み、 漆黒の二機はすぐに上空へと舞い上がる。
そして、濃緑色の六機を伴う漆黒の二機はどこかへと去っていった。
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