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夏最後の一日

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夏最後の一日

リアクション

 森の中の川。

「まだ遊びに行ってないトコに行ってみたかったからここに来たけど、空気が澄んでるね♪」
 紐を結んで固定するタイプのピンクのビキニ姿の神月 摩耶(こうづき・まや)は澄んだ川を見て大喜び。
「そうね。でも空気よりも……目の保養が出来て嬉しいわ」
 布面積の少ない大胆な赤のビキニ姿のクリームヒルト・オッフェンバッハ(くりーむひると・おっふぇんばっは)は恋人の水着姿を舐め見る。
「もぅ、クリムちゃんったら……でもクリムちゃんもその水着似合ってるよ」
 摩耶は照れながらもクリームヒルトの水着姿を目に焼き付け夏の思い出の一つにする。
「そりゃ、そうよ。摩耶に見せる水着だもの。似合って当然」
 クリームヒルトは当然だと言わんばかりに豊かな胸を張る。
「それならたっぷりと見てあげるね……ほら、行こう♪」
 摩耶は悪戯っ子のように可愛く笑み、クリームヒルトを誘い川へ。
「えぇ」
 クリームヒルトが続いた。

 一方。
「……やはり、別の水着にすれば……」
 リリンキッシュ・ヴィルチュア(りりんきっしゅ・びるちゅあ)は白いマイクロビキニに顔を赤くして俯く。七夕祭りの時といい露出の多さが気になるらしい。
「いいえ、その水着が一番お似合いですわ」
 布の面積少なめの緑色のビキニ姿のアンネリース・オッフェンバッハ(あんねりーす・おっふぇんばっは)は心底から褒め、リリンキッシュの水着姿に嬉しそうであった。
「さぁ、リリン様、わたくし達も川遊びに行きましょう」
 アンネリースが誘うと
「……そうですね」
 リリンキッシュはちろりと先に川遊びを始めている摩耶とクリームヒルトを見やった後、アンネリースに続いた。

 川遊び。
「遅いよ、二人共!」
 摩耶は遅れて来た二人に水をばしゃりと掛けた。
「きゃぁ、やめて下さいませ、摩耶様」
 リリンキッシュは手で庇いながら可愛らしい声を上げた。
「わたくし達も参加しますわよ」
 アンネリースはぱしゃりと水を掛けると
「あら、やったわね」
 クリームヒルトに命中し、お返しとばかりにアンネリースにやり返した。
 しばらく四人できゃぁきゃぁと川遊びを楽しんだ後、
「もうそろそろわたくし達はバーベキューの準備を始めますね」
「お二人はゆるりと川遊びをお楽しみ下さいませ……出来ましたらお呼びしますので」
 リリンキッシュとアンネリースは昼食のバーベキューの準備のために一足先に離脱。
「分かった。期待してるね〜」
「頼むわよ」
 摩耶は泳ぎながらクリームヒルトは摩耶に水を掛けながら二人を見送った。
 その後、摩耶とクリームヒルトはしばらく賑やかに遊んでいたが、途中で賑やかさから静かさに変わった。
「今日で夏最後だねぇ」
「えぇ、偶には、こういう所で遊ぶのも悪くないわよねぇ〜」
 摩耶とクリームヒルトは流れの緩やかな所に身体を沈め、互いに寄り添いながらのんびりとたゆたう。
 しかし、最初から最後までまったりで終わる事は無く
「……(ふふ、そうだ。折角だからちょっとクリムちゃんに悪戯しちゃおっと♪)」
 悪戯心が摩耶の心にむくりと芽生え、そーっと腕を伸ばして、クリームヒルトの水着のブラを外そうとするが、
「ありゃ……ボクの水着が脱げ落ちちゃってる!?」
 はらりと自分の水着のブラが落ち、川面に浮いた。摩耶には何が何だか分からない。
「摩耶が可愛くて思わず悪戯しちゃった♪」
 クリームヒルトはふふと悪戯っ子の笑みを口元に浮かべた。
 途端
「もう、クリムちゃんったらぁ、許さないんだから♪」
 可愛らしく怒るなり摩耶はクリームヒルトの水着のブラを外した。摩耶に悪戯をしてすっかり隙が出来ていたためあっさり成功。
「うふふふ、摩耶ったら♪ いけない子には、お仕置きしないと駄目かしら?」
 豊かな胸が露わになれどクリームヒルトは気にするどころかいちゃつく口実にする。
「摩耶♪」
「クリムちゃん♪」
 クリームヒルトは摩耶に抱き付き唇を寄せると摩耶は拒む事なく受け取る。
 その後は、徹底的にいちゃついていた。

 しばらくして
「出来たら呼びに来るって言ってたけど遅いね。もうお腹空いちゃったよ」
「様子を見に行ってみましょうか」
 摩耶とクリームヒルトは水着を付け、川から上がり、バーベキューの案配を見に行った。

 一方、川遊びから離脱した後。
「……わたくしは食材を切ったり用具の準備を致しますわね」
「では、わたくしはソースを仕込みますわ」
 リリンキッシュとアンネリースはそれぞれ分担してバーベキューの準備を進める事に。
 作業中
「……今日は夏最後ですから、美味しい物をご用意しなければですわね」
「心配はありませんわ。美味しいソースを作りますから」
 リリンキッシュとアンネリースはお喋りをしながら料理をしていた。
 そのまま普通に料理を行うかと思いきやそうはならなかった。

 バーベキューの準備開始後からしばらく。
「リリン様、ソースの仕込みが終わりましたわ。少し味見をして頂いてよろしいでしょうか」
 アンネリースはソースを指ですくい取り、リリンキッシュに差し出した。
「……お任せ下さいませ」
 そう言うなりソースの味見のためアンネリースの指を舐める。その際、リリンキッシュの舌が触れたのはソースだけでなく指にも触れる。
「……(……これは……我慢なりませんわ)」
 舌が感じたアンネリースの指の感触に熱情がわき起こり思わずそのまましばし指をしゃぶってしまう。
「あぁん、リリン様♪」
 指をしゃぶられているアンネリースは次第に燃え上がり
「わたくし、もう我慢が出来ませんわっ♪」
 リリンキッシュを抱き寄せ胸やらお尻やらをまさぐり出した。
「あぁぁん、アンネ様♪」
 アンネリースの手が肌に触れる度に艶やかな吐息を洩らし敏感に反応し火照った体がますます熱くなる。
 貰うばかりでは溢れる熱情は抑えきれず
「……アンネ様、わたくしも……」
 思わずアンネリースを抱き締め堪能してしまう。豊満な胸に手を伸ばし、均整のとれた四肢に触れる。
「……あっ、あぁぁん、リリンさまぁぁん」
 リリンキッシュの手が肌を這う度に心だけでなく体まで蕩けてしまい声が洩れる。
 二人は料理そっちのけで互いを味見し合っていた。

 その時、
「……あは、リリンちゃんもアンネちゃんも仲良しさんだねぇ♪」
「あ、良いのよ? 気にせずに続けてもらっても♪」
 にやにやする摩耶とじぃと見て反応を楽しもうとするクリームヒルトが共に立っていた。
 途端
「摩耶様クリム様!? あ、これはその、あううぅぅぅ」
 リリンキッシュは恥ずかしさで力が抜けてしまうも満更ではない様子。
 一方のアンネリースは
「すぐにご用意しますのでしばしお待ち下さいませ……恥ずかしがるリリン様、可愛いですわ」
 見られていようが構わずリリンキッシュの首筋に口付けをしていた。
 結果、楽しいバーベキューはもう少し後になるも無事に開催はした。

 バーベキュー開催後。
「どんどん焼いていきますので好きなだけ食べて下さいまし」
 リリンキッシュは食材を焼く係として奮闘を始めていた。
「よーし、焼くのは任せてボクはひたすら食べてくよー♪」
 摩耶は食べる気満々で言葉通り焼き上がった端からどんどん食べていく。

 時々
「クリムちゃん、あーん♪」
「あーん」
 クリームヒルトに摩耶が食べさせ
「……美味しい」
 クリームヒルトが咀嚼し味を楽しんでいる所に
「クリムちゃん、付いてるよ♪」
 食べかすを発見した摩耶が舐め取ってそのままキスをする。
「摩耶、とっても美味しかったわ。次はあたしが食べさせてあげるわ♪」
 先程の摩耶のように普通に食べ合いと思いきやクリームヒルトは摩耶に食べさせる物を口に含み
「……んむふぅ〜っ♪」
 口移しでだ。
「ん〜、クリムちゃん」
 摩耶は拒否どころかノリノリでクリームヒルトと唇を重ねる。口移しが終わってもしばらくそのまま重ねていた。

 焼きの合間に
「リリン様も少しお食べになってはいかがです?」
「……あ、はい……美味しいですわ」
 リリンキッシュがアンネリースに食べさせて貰ったり
「……アンネ様」
「美味しいですわ……でも足りませんわ」
 アンネリースがリリンキッシュに食べさせて貰ったりとする。
 しかし、それだけではアンネリースの空腹は満たされず
「リリン様。貴女の味見も宜しいですか?」
 リリンキッシュの耳元で甘く囁く。
「ア、アンネ様……その……」
 リリンキッシュは作業の手が止まり羞恥で返事の言葉が出ない。
 しかし
「美味しいですわ」
 返事など聞くつもりも無い上に周知済みのアンネリースは構わず作業をするリリンキッシュに触れた。
 ともかく、四人は食べさせ合いをしたりキスをしたりといちゃつきながらバーベキューを楽しみ、夏最後の今日を素敵なものにした。